- 開催場所:鈴鹿サーキット
- 開催日:2021年07月17日(土) 〜 2021年07月17日(土)
全日本ロードレース第5戦鈴鹿MFJ-GPは、鈴鹿8耐とスケジュールを入れ替える形で開催された。例年なら暑さの中での耐久レース。今年は変わらぬ暑さの中でのスプリントレース。4月に開催された鈴鹿2&4に次いで2回目の鈴鹿サーキットでの戦いは、鈴鹿8耐をにらんだスポット参戦もあり、いつもとは少し違う雰囲気がただよった。事前テストの設定がなかったため、走行は木曜日から開始。午前中は雨に見舞われたものの、午後は晴天に恵まれた。そんな中で中須賀克行(ブリヂストン)が圧倒的な強さを見せる。金曜日の合同走行でも快調にトップタイムをマークした中須賀。今大会からWGP参戦60周年記念カラーに衣替えをした中須賀は、残り2戦を残して早くもタイトルを手に入れられる可能性に現実味を持たせる。
予選とレース1がスケジュールされた土曜日は、梅雨明けを思わせる好天に恵まれた。40分間の予選セッション。開始早々に2分5秒606と、ウイークで初の2分5秒台をたたき出した中須賀。加賀山就臣(ブリヂストン)が2分6秒468で続き、セッション序盤から火花が散る。しかし、各ライダーが3周回ったか回らないかのタイミングで多重クラッシュが発生。赤旗が提示されてセッションが中断されてしまう。改めて開始されたタイムアタック。亀井雄大(ブリヂストン)が2分6秒830をマークして3番手に浮上。ここで再びホームストレート上の落下物が原因で赤旗中断。再々スタートとなった予選セッション。残り20分となったところで秋吉耕佑(ブリヂストン)が2分6秒908と2分6秒台に入って4番手浮上する。残り3分を切り、スポット参戦の日浦大治朗(ブリヂストン)が2分6秒946を出して2分6秒台集団に入り5番手浮上。残り1分を切ろうかというころ、1コーナーで大きな転倒があり、赤旗が出される。これでセッション終了。唯一2分5秒台となった中須賀が圧勝のポールポジション獲得。2分6秒台をマークした4人は加賀山、亀井がフロントロウ。秋吉、日浦がセカンドロウとなった。
午前中の予選に続いて同日午後に行なわれたレース1は14周の周回数が設定された。好スタートを切ってホールショットを奪ったのは加賀山。亀井、中須賀と続く。オープニングラップの130Rで亀井がトップ浮上。オープニングラップは亀井、加賀山、中須賀の順で終了。そのすぐ後ろでは秋吉、濱原颯道(ブリヂストン)、名越哲平(ブリヂストン)の3台が4位争い集団を形成する。2周目には加賀山を捕らえて2番手に浮上した中須賀。亀井の背後にぴたりとつけて周回を開始する。5周目。秋吉のマシンが突如スローダウン。続いて200Rで亀井が単独転倒。これで中須賀が単独トップに。背後ではトップ集団から遅れはじめた加賀山と、セカンド集団から抜け出してきた名越が2位争いを開始。この直後にセーフティカーが導入される。
セーフティカーがピットに入って戦いが再開されたのは残り6周となった9周目。中須賀、加賀山、名越、濱原、日浦の5台でトップ集団を形成する。早々に集団から抜け出してトップ独走状態に入った中須賀。残された加賀山、名越、濱原、日浦の戦いには岩田悟(ブリヂストン)が追いつき、5台での2位争いに発展。10周目には先頭が加賀山から名越に替わる。加賀山は濱原、日浦に表彰台争いを挑まれる。その間に名越が集団から抜け出して単独2位走行に。中須賀は5秒以上のアドバンテージを築いて最終ラップに突入。一方、加賀山から3位の座を奪った日浦が、名越を追い詰める。中須賀はそのままトップでゴール。名越が2位の座を守り、日浦は3位表彰台となった。
●中須賀克行(予選1位/決勝1位)
「路面温度が50度以上という予選とは違うコンディションになりました。セーフティカーが入って温度の上がり下がりもあった中でも安定したパフォーマンスを発揮できました。セーフティカー解除後もタイムを2分6秒台に入れることもできました。本来なら鈴鹿8耐のウイークです。スプリントレースでもタイムは悪くないです。ブリヂストンタイヤのおかげで、しっかりレース1が勝てました。明日も引き続き安定したタイヤを供給してもらって、いいレースをしたいです」
決勝
- 開催日:2021/07/17
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:21
- 完走:19
- (5.821km x 14laps = 81.494km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 7 | 中須賀 克行 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 14 | 2:06.981 | 31:52.091 | |||
2 | 25 | 名越 哲平 | BS | MuSASHi RT HARC-PRO.Honda | CBR1000RR-R | ホンダ | 14 | 2:07.582 | 31:57.663 | |||
3 | 41 | 日浦 大治朗 | BS | Honda Dream RT 桜井ホンダ | CBR1000RR-R | ホンダ | 14 | 2:08.110 | 31:58.023 | |||
4 | 6 | 岩田 悟 | BS | Team ATJ | CBR1000RR-R | ホンダ | 14 | 2:07.717 | 31:59.361 | |||
5 | 3 | 濱原 颯道 | BS | Honda Dream RT 桜井ホンダ | CBR1000RR-R | ホンダ | 14 | 2:08.149 | 31:59.819 | |||
6 | 10 | 加賀山 就臣 | BS | Team KAGAYAMA | GSX-R1000 | スズキ | 14 | 2:07.706 | 32:00.889 | |||
7 | 12 | 柳川 明 | BS | Will-RAISEracingRS-ITOH | ZX-10RR | カワサキ | 14 | 2:08.699 | 32:02.205 | |||
8 | 13 | 児玉 勇太 | BS | Team Kodama | YZF-R1 | ヤマハ | 14 | 2:09.003 | 32:07.313 | |||
9 | 31 | 大久保 光 | BS | Eva RT 初号機 WEBIKE TRICKSTAR | ZX-10RR | カワサキ | 14 | 2:09.331 | 32:07.946 | |||
10 | 26 | 山口 辰也 | BS | TOHO Racing | CBR1000RR-R | ホンダ | 14 | 2:10.210 | 32:12.679 | |||
11 | 2 | 清成 龍一 | BS | Astemo Honda Dream SI Racing | CBR1000RR-R | ホンダ | 14 | 2:08.116 | 32:13.885 | |||
12 | 24 | 黒木 玲徳 | BS | GOSHI Racing | CBR1000RR-R | ホンダ | 14 | 2:10.686 | 32:15.643 | |||
13 | 9 | 関口 太郎 | BS | SANMEI Team TARO PLUSONE | S1000RR | BMW | 14 | 27.155 | 32:19.247 | |||
14 | 16 | 中冨 伸一 | DL | Waveinn-R | YZF-R1 | ヤマハ | 14 | 2:10.942 | 32:22.466 | |||
15 | 28 | 東村 伊佐三 | PI | 信州活性プロジェクト・Team長野 | S1000RR | BMW | 14 | 2:14.223 | 32:41.080 | |||
16 | 22 | 樋口 耕太 | BS | H.L.O RACING | GSX-R1000 | スズキ | 14 | 2:14.895 | 32:44.930 | |||
17 | 27 | 江口 謙 | BS | RankUp Aprilia EGUKEN Garage | RSV4 | アプリリア | 14 | 2:15.203 | 32:46.017 | |||
18 | 69 | 可部谷 雄矢 | DL | 山科カワサキ・オートレース宇部 withYIC | ZX-10RR | カワサキ | 14 | 2:15.340 | 32:46.845 | |||
19 | 32 | 川名 拳豊 | DL | 磐田レーシングファミリー | YZF-R1 | ヤマハ | 14 | 2:17.222 | 33:02.719 |