【2023年全日本ロードレース選手権 第7戦 岡山 J-GP3】若松怜が全日本初優勝、彌榮郡は僅差の2位でブリヂストン勢がワンツーフィニッシュ

全日本ロードレース選手権第７戦の会場は岡山。特別走行が組まれた金曜日は怪しい空模様だったものの、予選が行なわれた土曜日、決勝開催の日曜日は好天に恵まれた。
J-GP3は今大会までに4レースを終えているが、その4レースすべてを尾野弘樹（DL）が制している。世界戦経験者の尾野を倒すべく、ブリヂストンユーザーの若手、彌榮郡（ブリヂストン）、若松怜（ブリヂストン）、木内尚汰（ブリヂストン）、大和颯（ブリヂストン）らが気合いを入れる。

【予選】土曜日に行なわれた予選は40分間のタイムアタック。彌榮と若松はセッション序盤に1分40秒台をたたき出す。しかしライバル尾野はセッション終盤に1分39秒台をマーク。同じくセッション終盤に自身のタイムを更新した木内は、1分40秒655をたたき出して3番手に浮上。第４戦筑波以来のフロントロウを獲得した。
最終アタックで逆転をねらった若松は転倒を喫してタイム更新ならず。セッション序盤のタイムで4番手グリッド。彌榮はセッション終盤のタイム更新ならず、6番手とセカンドロウにとどまった。

【決勝】日曜日の岡山国際サーキットは秋らしい空気に包まれた。J-GP3クラスのスタート時の路面温度は38.5度。19周のレースは10時30分にスタートした。レース序盤は尾野がトップ独走。上江洲葵要(DL)、池上聖竜(DL)が2位争いを開始。高杉奈緒子（ブリヂストン）、木内、彌榮、若松の4台は4位争いを開始する。4台のブリヂストン勢は3周ほどでペースを上げ、2位争いの2台に合流。6台での２位争いに移行。5周目には彌榮が集団トップに躍り出る。

11周目にトップ独走状態の尾野が転倒、戦線離脱しセカンド集団がトップ集団へと替わる。木内、池上、彌榮がドッグファイトを開始。ここに一時は離されかけていた若松が追いついて4台での接近戦に発展。

13周目、木内がマシントラブルに見舞われて戦線離脱。さらに18周目に池上が転倒。最終ラップは彌榮と若松の一騎打ち。これを若松が僅差で制し、全日本初優勝を飾った。

●若松怜（予選4位／決勝1位）
「ブリヂストンタイヤは後半に強いです。ライバル勢の上江洲選手、池上選手のタイヤがどこまで耐えるのかと思ったら、池上選手は思った以上に耐えたので怖かったです。でも自分と彌榮選手が履くブリヂストンタイヤは最後までグリップがよかったので接近戦が展開できました。尾野選手を倒して勝ちたかったのですが、初優勝は初優勝でうれしいです。タイトル争いも持ち越せたので、最終戦も頑張ります」