TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2021 クラブマンシリーズオープンクラス 第6戦

当初は9月に予定されていた十勝大会だったが、感染症予防のために延期となり、北海道の初冬となる10月30日(土)〜31日(日)に開催されることになった。毎年開催されてきた十勝大会としても、異例なほど遅いタイミングとなった。ただでさえ走行機会が圧倒的に少ないにも関わらず、タイヤが性能を発揮するための温度を得るためには周回を重ねるしかなく、そのあたりのデータが不足しているオープンクラスでは、十勝攻略は難しいものになったようだ。
エントリー台数は15台。その全員が何戦かを戦ってきたレギュラードライバーたちで、地元北海道からのエントリーはなかった。本来の8月中旬からスケジュールが変更されたことが、アマチュアドライバーへ影響したのかもしれない。

＜予選＞
予選で速さを見せたのは唯一の女性ドライバー＃19咲川めり(YH)だった。前日の専有走行では、エキスパートクラスを上回るタイムをマーク。ヴィッツレースでも活躍してきた実力の高さを見せつけた。しかし、それを上回ったのは前戦岡山大会を2連勝で圧倒した＃870塙瞬佑(DL)だった。FIA-F4の経験もある若手ドライバーは、第3大会SUGOから4戦連続表彰台に立ち、オープンクラスを圧倒している。昨年ランキング2位で惜しくもチャンピオンに届かなかった＃124西澤嗣哲(ブリヂストン)は、大量ポイントゲットを狙い、あえて北海道へ遠征を果たした。2台のタイムには届かなかったものの、しっかりと3位をキープ。得意のスタートダッシュで優勝を狙うことになった。
ブリヂストン装着勢は、5位に＃21高月瑠偉、8位に＃110加藤秀幸が入り、トップ10に3台となった。

＜第6戦決勝＞

クリーンなスタートから始まった決勝レースは、上位陣に変動はなかった。トップを争う塙選手と咲川が抜け出し、マッチレースの様相に。3位をキープしていた西澤だったが、その2台から少しずつ引き離され、＃41岡田友輔(DL)との3位争いへとなっていった。オーバーテイクが難しいコースレイアウトということもあり、その順位は簡単には入れ替わらない。トップの2台のギャップは少しずつ拡がり、3位争いは激しさを増す展開とルト、9周目に岡田がオーバーテイクに成功、西澤は4位へとポジションを落とした。14周のレースはそのまま終了。塙は岡山大会に引き続き3連勝となった。
ブリヂストン装着勢は、4位の西澤に続いて、高月が8位、加藤が10位と、トップ10に3台が入った。