予選2番手からの逆転で蒲生尚弥が今季2勝目を挙げる
- 開催場所:十勝スピードウェイ
- 開催日:2026年08月08日(土) 〜 2026年08月09日(日)
シーズン中盤へ突入したGR86/BRZ Cupのプロフェッショナルシリーズ。ここまで3戦のウィナーが、毎戦入れ替わっていることは、国内のトップドライバーたちが拮抗した戦いを繰り広げてきた証拠だと言えるだろう。
そんな混戦のなかでランキングトップに立つのは昨年のチャンピオン#1堤優威(ブリヂストン)だ。全戦で表彰台に立つ唯一のドライバーが、絶対の安定感を武器にシリーズをリードしている。
シリーズ第4戦の舞台は、十勝スピードウェイ。北海道の広い大地を象徴するかのようなフラットなレイアウトが最大の特徴で、アップダウンはごくわずか。フルコースは5.1kmながら、現在は主にクラブマンコースと呼ばれる3.4kmのコースが用いられており、レイアウトは、ほとんどが“直角”コーナーだ。「気を抜いていると、どこを走っているのかわからなくなる」と揶揄されることが多いものの、走りには独特のリズムが必要とされ、ひとつのコーナーでのミスが、次のコーナーに影響しやすいことで知られている。
また、コースサイドの土が他のサーキットと比べ細かく、砂煙が上ると路面状態が変わってしまうことがある。


ほとんどのドライバーにとって年に一度だけ走るコースとあって、多くのチームが水曜日から入念にセットアップを進めていった。しかしながら、最終チェックとなる金曜日の専有走行は“北海道らしからぬ”暑さに見舞われたため、全体的にタイムは伸びず。レコードタイムの1分31秒台に対し、トップとなった#97高橋知己(ブリヂストン)が1分32秒394を記録するに留まった。




ただし、その高橋が頭ひとつ抜けた中で、後続は大接戦。1分32秒508を記録した#330平良響(ブリヂストン)が2番手 、3番手は1分32秒612で#24佐藤凌音(ブリヂストン)、4番手は1分32秒678で#121蒲生尚弥(ブリヂストン)、5番手は1分32秒714で松井孝允(DL)、そして6番手が1分32秒771で堤という順に。コンディションが変わらなければ、接戦の予選となることが予想された。


今回のエントリーは28台で、そのうち16台がブリヂストンのPOTENZA RE-10Dを装着する。
⚫️予選
予選が行われた土曜日も厳しい暑さが続き、路面コンディションはさらに悪化。また天候の急変が予報されていたこともあり、普段ならばコースオープンとなっても、ほとんどのドライバーがピットで待機するものの、今回はほとんどのドライバーがすぐにコースイン。まず先頭で走り始めた近藤翼(DL)が、完璧なクリアラップを取って1分32秒691をマークしてトップに。これに蒲生が1分32秒741で続き、3番手に1分32秒802の堤がつけていた。
すると、この3人からはやや遅れてコースインした、#34佐々木雅弘(ブリヂストン)が1分32秒794で3番手に食い込み。堤は4番手に。専有走行トップの高橋は5番手に入った。




その結果、前回のウィナー近藤がポールポジションを獲得し、2番手は蒲生。その背後に佐々木と堤が続き、またトップ10のうち6人をPOTENZA RE-10Dユーザーで占めることになった。
予選2番手を獲得した蒲生尚弥のコメント
「気温がかなり高いなかでもPOTENZA RE-10Dは一発の速さを発揮してくれました。ロングランのテストでも、14周を走ってグリップ力はまったく変化せず、安定したパフォーマンスを出せています。自分の走りとしては、トラックリミットに気をつけながら、アタックラップをしっかりと走れたと思います。明日はまた涼しくなるようなので、どうなるかわからないですけど、思いきりやるだけです。(ポールシッターの近藤)翼も速さがあるドライバーですが、少しでもポイント持ち帰れるように頑張ります」
予選3番手を獲得した佐々木雅弘のコメント
「今回は『基本的にそうやるとダメだよね』というところをメカニックにお願いして、占有走行で試してみました。これがすごく良かったので、予選でぶっつけ本番という形にはなりましたが、さらにアジャストして、結果的に車もドライビングもいい方向にいって、3番手を獲得しました。
これまで様々なトライを重ねてきたなかで気がついたことがうまくはまって、今回はいいところにいけました。
明日は勝ちたい気持ちはありますが、このセットではロングのテストができていないので、どういう動きをするかわかりません。データを取りながら、しっかり走り切って現状を把握して、次のレースにつなげたいと思います。
タイヤ的には、今回、路面温度がすごく上がったことによって、幅広い温度領域に対応できるゴムを採用したことがうまくはまったと思います」


●決勝
北海道らしい涼しさがサーキットを覆った決勝では、コンディションの変化にどう対処するかがレースの鍵を握ることとなった。多くのチームがセッティングはそのままに、タイヤの内圧調整で対応していたようだ。

注目されたスタートでは、ポールシッターの近藤が出遅れ、逆に絶妙なダッシュを決めた蒲生が1コーナーにトップで飛び込み、近藤以下を従える。そのまま一騎討ちの様相を呈するものと予想されたが、3周目には1秒の差をつけて独走体制に入っていく。
2周目にファステストラップとなる1分32秒931を記録すると、その後もコンスタントな走りで後続を寄せつけず。2位の近藤ですら終盤は1分34秒台で走るのが精いっぱいだったのに対し、終始1分33秒台をキープ。最後は近藤に5秒の差をつけて今季2勝目をマークした。


一方、久々の好位置スタートとなった佐々木は、出遅れることなく飛び出して、まずは堤を従えることに成功。堤は佐々木のミスを待つも、ベテランは冷静な走りで対処していく。逆に終盤は堤を引き離し3位でフィニッシュ。現行型に改められて初めてとなる表彰台へ、5年ぶりに立つこととなった。


4位でゴールした堤は、今季初めて表彰台を逃したものの、ランキングトップは守り抜いた。だが、今回の蒲生の圧倒的な速さには舌を巻いており、まだまだ予断は許されないようだ。


5位は高橋、7位は#293岡本大地(ブリヂストン)、その後に#88井口拓人(ブリヂストン)、#18箕輪卓也(ブリヂストン)が続いてフィニッシュした。



●第4戦ブロフェッショナルシリーズ決勝レースで、優勝した蒲生尚弥のコメント
「優勝できて本当に良かったです。車は完璧に決まっていました。予選からセットは何も変えてないです。タイヤは最後までパーフェクトでした。本当にいいパフォーマンスでした。スタートも良かったです。この2勝目は大きいと思います。次の富士も頑張ります」
⚫️第4戦プロフェッショナルシリーズ決勝レースで3位となった佐々木雅弘のコメント
「厳しかったです。前の2台は速かったですね。序盤は(堤)優威も後ろから迫ってきていましたし、まだまだセットを詰めていかなくてはならないところがあるので、そこはやり直していきたいです。常にこのポジションにいないと僕も面白くないし、モチベーションも上がらないので、このあたりにいられるように頑張ります。タイヤは良かったです。それでも、(近藤)翼も速かったので、気温が下がって他社のいいところも出たのではないかと思います」
決勝
- 開催日:2026/08/09
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:28
- 完走:28
- (5.091km x 14laps = 71.274km)
| 順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 121 | 蒲生 尚弥 |
BS
|
tomicaネッツ兵庫 BS GR86 | 14 | 21:56.446 | ||||||
| 2 | 906 | 近藤 翼 | DL | RECARO DL GR86 | 14 | 22:01.549 | ||||||
| 3 | 34 | 佐々木 雅弘 |
BS
|
小倉クラッチ BS OTG GR86 | 14 | 22:05.282 | ||||||
| 4 | 1 | 堤 優威 |
BS
|
CABANA BS GR86 | 14 | 22:06.077 | ||||||
| 5 | 97 | 高橋 知己 |
BS
|
神奈川トヨタ ☆ DTEC GR86 | 14 | 22:06.212 | ||||||
| 6 | 17 | 冨林 勇佑 | DL | K-one 愛知トヨタ DL GR86 | 14 | 22:07.767 | ||||||
| 7 | 293 | 岡本 大地 |
BS
|
四国自動車博物館5zigen BS GR86 | 14 | 22:08.345 | ||||||
| 8 | 88 | 井口 卓人 |
BS
|
東京スバル BS BRZ | 14 | 22:08.757 | ||||||
| 9 | 18 | 箕輪 卓也 |
BS
|
IBARAKI TOYOPET GR86 | 14 | 22:09.148 | ||||||
| 10 | 123 | 松井 孝允 | DL | NETZ 富山 Racing GR86 | 14 | 22:09.615 | ||||||
| 11 | 708 | 丸山 陽平 | DL | エアバスターEXEDY DL GR86 | 14 | 22:10.208 | ||||||
| 12 | 89 | 奥本 隼士 | DL | 栃木スバル DL BRZ | 14 | 22:11.001 | ||||||
| 13 | 70 | 服部 尚貴 | DL | OTG DL GR86 | 14 | 22:12.611 | ||||||
| 14 | 31 | 青木 孝行 | DL | ケーエムエス フェニックスDL_GR86 | 14 | 22:13.275 | ||||||
| 15 | 160 | 吉田 広樹 |
BS
|
サンコーRGR 浦和美園 IDI BS GR86 | 14 | 22:13.541 | ||||||
| 16 | 87 | 久保 凜太郎 |
BS
|
千葉スバル BS BRZ | 14 | 22:13.664 | ||||||
| 17 | 24 | 佐藤 凌音 |
BS
|
K-one 愛知トヨタ BS GR86 | 14 | 22:13.844 | ||||||
| 18 | 10 | 菅波 冬悟 | DL | OTG 滋賀トヨタ GR86 | 14 | 22:14.084 | ||||||
| 19 | 60 | 小河 諒 | DL | OTG DL GR86 | 14 | 22:14.434 | ||||||
| 20 | 90 | 翁長 実希 | DL | OTG 滋賀トヨタ GR86 | 14 | 22:14.890 | ||||||
| 21 | 2 | 清水 英志郎 |
BS
|
K-one 愛知トヨタ BS GR86 | 14 | 22:17.285 | ||||||
| 22 | 32 | 市森 友明 | DL | BRIDE NiX DL GR86 | 14 | 22:22.173 | ||||||
| 23 | 98 | 岩澤 優吾 |
BS
|
神奈川トヨタ ☆ DTEC GR86 | 14 | 22:22.538 | ||||||
| 24 | 330 | 平良 響 |
BS
|
OKINAWA GR86 | 14 | 22:27.625 | ||||||
| 25 | 550 | MUNETOU SHOUTAROU |
BS
|
TEAM-MEISHIN GR86 | 14 | 22:27.810 | ||||||
| 26 | 910 | 坂 裕之 | DL | MプランニングDLエンドレスGR86 | 14 | 22:27.942 | ||||||
| 27 | 5 | 井上 尚志 |
BS
|
レストアパーツBSまんさくGR86 | 14 | 22:31.297 | ||||||
| 28 | 225 | 富下 李央菜 |
BS
|
KTMS GR86 | 14 | 22:32.066 |




















