2023年全日本ジムカーナ選手権 第5戦スナガワ

全8戦で争われる2023年の全日本ジムカーナ選手権の後半戦突入となる第5戦が、北海道空知地方に位置する砂川市のオートスポーツランドスナガワで開催された。前日の土曜日に第4戦が開催され、2日連続同じ会場での開催は全日本ジムカーナ選手権が始まって以来初めてとなる。参加選手も第4戦と全く同じで、111台が熾烈なポイント争いを繰り広げた。 会場は石狩川の広大な河川敷を利用したフラットなコース。スタートして外周・内周をこなすコースセクションの前半から手前の広場でパイロンセクションの後半を経てゴールといういつも通りの設定ながら、前日の第4戦よりコースセクションが複雑になって難易度が上がり、後半のパイロンセクションもパイロンの数が増えて少し長めの設定となる。

天気は朝から雲一つ無い快晴。1本目スタート時で既に気温27℃、路温35℃もあり、強い陽射しで午後には気温32℃、路温55℃まで上がったが、RE-71RSを履くPEクラス及びPNクラスのPOTENZA装着勢は、PE1クラスで山野哲也（アルピーヌA110S／ブリヂストン）が前日に続いて優勝し4連勝。PE2クラスでも河本晃一（ZD8BRZ／ブリヂストン）が優勝し2連勝とした。PN3クラスでもユウ（ロードスターRF／ブリヂストン）が前日に続いて優勝で4連勝とし、6クラス中3クラスを制覇。また、PE1クラスで深川敬暢（テスラ モデル3／ブリヂストン）が3位、PE2クラスで伊藤大将（ZD8BRZ／ブリヂストン）が2位、高野一徳（ZD8BRZ／ブリヂストン）が3位、PN1クラスで福田大輔（マツダ2／ブリヂストン）が3位、PN2クラスで柏昇吾（ロードスター／ブリヂストン）が3位、PN3クラスで大多和健人（ロードスターRF／ブリヂストン）が2位、西野洋平（GR86／ブリヂストン）が3位と、多くのPOTENZA装着勢が表彰台の一角を占める活躍を見せた。
RE-11SやRE-12D TYPE Aも履けるBCクラスのPOTENZA装着勢では、BC3クラスの菱井将文（GRヤリス／ブリヂストン）がRE-12D TYPE A を履いて優勝し2連勝とした。

＜PE1クラス優勝、POTENZA RE-71RS装着＞（電動パーキングブレーキ装着車。改造範囲が最も狭い）

前戦で優勝し3連勝としている山野哲也（アルピーヌA110S／ブリヂストン）は、Rd.4で使用したタイヤをそのままRd.5でも使用して2位に2秒以上の差をつけての圧勝で4連勝とし、シリーズポイントもトップに躍り出る。
●優勝した山野哲也選手コメント
「今日のコースは昨日と違うサーキットに来たのではと思うほどレイアウトが変わり、奥が深いコーナーがあって技術的に難しく、奥でもガッチリとグリップさせないといけないというタイヤに厳しい場所においても、RE-71RSは高いグリップ力を発揮してくれたので、2位の選手よりかなり速いタイムを出すことができました。2本目は太陽が真上に来る様な時間で路温も50℃に迫る高さになりましたが、そんな中でもRE-71RSはポテンシャルの高さを発揮してくれ、パイロンタッチの判定でしたが生タイムでは1本目のタイムを上回ることができました。」

＜PE2クラス優勝、POTENZA RE-71RS装着＞（オートマチックトランスミッション搭載の2輪駆動車。改造範囲が最も狭い）

前戦で初優勝の河本晃一（ZD8BRZ／ブリヂストン）が、今回も1本目のタイムで優勝し、2連勝とする。またPOTENZA装着勢が表彰台独占した。
●優勝した河本晃一選手コメント
「今日は昨日より気温・路温とも上がることが予想されたので、1本目にキッチリとタイムを出す必要があると思っていました。それはうまく実践できましたが、2本目のタイムの落ち方が思った以上だったので、高温域でのタイヤの使い方をまだまだ勉強しないといけないなと課題が残った一日になりました。しかしながら本当にここスナガワの路面とRE-71RSの相性が抜群に良く、タイヤが路面からのインフォメーションを伝えてくれて、それに自分が反応すればいいだけという、このシンクロが全く途切れないままゴールできたということで、凄いタイヤだなぁと改めて思いました。2連勝は素直に嬉しいです。」

＜PN3クラス優勝、POTENZA RE-71RS装着＞（2007年以降にJAF登録された1500cc以上の2輪駆動（FF・FR）車。改造範囲が最も狭い）

前戦で優勝し3連勝としているユウ（ロードスターRF／ブリヂストン）。今回も手綱を緩めず1本目にトップタイムを出し、逃げ切って4連勝。第3戦が終わった時点でポイントリーダーとなって北海道に乗り込んできたユウ。この2連戦で40ポイントを加えて2位との差をかなり拡げる結果となる。
●優勝したユウ選手コメント
「2連戦でしたが今日はコースがガラリと変わって、インフィールドをくねくねと走る設定になったところでRE-71RSの優位性が発揮されたのか、このクラスでは1位から3位までRE-71RSユーザーが占めたのが嬉しいです。しかし同じタイヤを履くユーザー同士でのタイム差が詰まってきているので、次戦のみかわは同じ傾向の路面であることを考えるとうかうかしていられないですね。セットアップをしっかり煮詰めてみかわに臨みたいと思います。」

＜BC3クラス優勝、POTENZA RE-12D TYPE A装着＞（4輪駆動車。改造範囲が広い）

前戦で今季初優勝した菱井将文（GRヤリス／ブリヂストン）が1本目にトップタイムを出す。2本目にライバル達もタイムを上げてきたが1本目の菱井のタイムに届かず、菱井の2連勝となる。
●優勝した菱井将文選手コメント
「2連勝、やっちゃいました！　今日は昨日の続きでタイヤもセットアップもバッチリでした。2本目は流石にキツかったですが、1本目は思い通りの走りができました。これでようやくチャンピオン争いに加わることができたかなと思います。まだまだトップとの差はありますが、チャンピオン目指して次戦以降も頑張ります。」