2025年 JAFカップオールジャパンジムカーナ

　2025年のジムカーナで最後の大舞台となるJAFカップオールジャパンジムカーナ/JMRC全国オールスタージムカーナが、新潟県東部に位置する胎内市のスピードパーク新潟で開催された。全日本選手権の上位選手と全国8地区の地方選手権の上位選手同士が一堂に会し、年1回の真剣勝負であるこの大会に153台（併設クラスを含む）のエントリーを集め、熱い戦いが繰り広げられた。
　スピードパーク新潟は、関東地区戦は毎年開催されているものの全国大会は初めてとなる。来年は全日本ジムカーナ選手権第2戦として全日本が初開催される。
　コースレイアウトは、カートコースであるスピードパーク新潟の外周と内周を組み合わせ、コース左側からスタートして外周を半周し、内周に入って左90度から右180度ターン、更に内周を折り返し外周に出て、ゴール手前の3本スラロームを経てゴールという設定。


　決勝日は朝から雨。時々止むこともあったが路面はフルウェット。気温は16℃〜17℃、路温は17℃〜18℃と、肌寒い中での戦いとなる。
　そんな中、RE-71RSを履くPE・PNクラスのPOTENZAユーザーでは、PE2クラスで東北地区2位の藤原雄司（MINI／ブリヂストン）が2位。PN2クラスでは関東地区チャンピオンの橋本恵太（ロードスター／ブリヂストン）が2位に入る。また、東北地区4位の福田大輔（ロードスター／ブリヂストン）も橋本に続いて3位に入り、それぞれ表彰台の一角を占めた。
　RE-12D TYPE AやRE-11Sも履けるBCクラスでは、BC1クラスで全日本PN2クラス4位の小林規敏（CR-X／ブリヂストン）がRE-11S WS3を履いて2位入賞。BC2クラスでも関東地区2位の小林純（RX-7／ブリヂストン）がRE-11S WS3を履いて2位入賞。BC3クラスでは全日本チャンピオンの菱井将文（GRヤリス／ブリヂストン）がRE-12D TYPE Aを履いて貫禄の優勝と、多くのPOTENZAユーザーが表彰台に上る活躍を見せた。

＜BC3クラス優勝、POTENZA RE-12D TYPE A装着＞（4輪駆動車。改造範囲が広い）
今季全日本で5勝を挙げてシリーズチャンピオンを獲得している菱井将文（GRヤリス／ブリヂストン）が、1本目にトップタイムをマーク。しかし全日本2位の奥井優介（GRヤリス／DL）も0.2秒差の2番手タイムを出してくる。2本目、奥井の前に走った選手が脱輪してコースに泥が出たため、奥井は赤旗で止められ、再出走となる。クラスラストゼッケンの菱井が奥井より先に走ることになったが、その菱井は怒濤の走りで0分58秒790という1分を切る驚異的なタイムを出して再出走の奥井の走りを待つ。その奥井は中間タイムでは僅か4/1000秒遅れで菱井に食らいつくもゴールタイムは0分59秒177と菱井に0.4秒届かず、菱井が2年連続5個目のJAFカップを手中に収める結果となる。

●菱井将文「1本目は雨量が多く、コントロールが難しいコンディションでしたが、2本目は雨が弱まり、3秒タイムを縮めて58秒台前半を狙って走りました。しかし、途中でオーバースピードになりコーナーに突っ込んでしまい、コースアウトしそうになって冷や汗をかきましたが、タイヤがしっかり踏ん張ってくれたおかげでコース上にとどまることができました。目標タイムには届きませんでしたが、自己ベストを更新できたので良かったです。来年はこのコースで全日本ジムカーナが開催される予定なので、その下見も兼ねて今回参戦しましたが、ブリヂストンのタイヤとの相性も良さそうです。特に、今日のようなウェットコンディションで勝てたことは大きな収穫になりました。来年も頑張ります。」