2年目の森本進一が完璧なレース運びで初優勝

  • 開催場所:筑波サーキット
  • 開催日:2023年05月28日(日) 〜 2023年05月28日(日)
2023年ロードスター・パーティレースⅢ 東日本シリーズRd.2 NCシリーズ

5月28日、茨城県の筑波サーキットでロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズ第2戦が開催。パーティレース発祥の聖地だけに、今シーズンも予選・決勝とも毎戦3グループ以上に分けて行うという、スケールの大きさを誇っている。その第2レースのNCシリーズは今回、2019年から出場したレースはすべて勝利している井尻 薫が、富士のS耐24時間レースと重なって欠場。鬼の居ぬ間に笑ったのは、参戦2年目で開幕戦3位の森本進一だった。

◆予選
本日の第2レースとなったNCシリーズのエントリーは14台。公式予選は9時ジャストからの15分間。開始時のコンディションは気温22.3℃/湿度66%/路面温度31.6℃だったが、朝から日差しが強く、グングン上昇していく気配だった。まずは開幕戦3位の168号車・森本進一が1分9秒299という好タイムを記録。これがターゲットタイムになった。続いたのが13号車の田宮 駿と156号車の保科大樹で、この上位3台だけが9秒台という状況が5分過ぎまで続いた。と、ここで1分09秒740を叩き出したのが7号車の佐久間行雄。2018年の東日本チャンピオンが、久しぶりに上位に顔を出してきた。
さらに10分を過ぎてからアタックに入ったのが、開幕戦2位の195号車・中島優太。ところがアタック1周目に記録した1分10秒064が走路外走行のため採用されず、セカンドベストの1分10秒431で7番グリッドからのスタートになってしまった。整理すると、ポールは森本で2番グリッドが佐久間。田宮と保科が2列目からのスタートで、3列目は139号車・新田孝太郎と163号車の石浜一樹となった。保科と石浜は今年デビューしたばかりという、わずか2戦目のルーキーたちだ。

◆決勝
NCシリーズの決勝は13時7分にスタート。レース中の13時15分の状況は気温25.9℃/湿度39%/路面温度44.9℃となった。初ポールの森本は先頭で1コーナーに進入していくが、2番グリッドの佐久間はクラッチミートに失敗。3番グリッドの田宮がスタートダッシュで上回り、順位が入れ替わった。
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もっとすごかったのが7番グリッドだった中島。第1ヘアピンまでに2台を抜いて5位に上がったばかりか、最終コーナーを回って戻ってきた時には3位にジャンプアップ。つまり、たった1周で4台抜きのパッシングショーを披露してくれた。
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佐久間は4位に後退し、その後は新田と保科、石浜という順でオープニングラップを通過。さらに2周目にも順位は動いた。5月5日のデビュー戦でも出遅れた後で順位を挽回した石浜だったが、本日も同様にここで一気に2台をパス。逆に新田は保科にもかわされてしまい、佐久間を先頭にした4台の集団(佐久間→石浜→保科→新田)を形成。
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この4位グループにはさらに、8周目に15号車の亀山晃代を抜いた75号車の入江 直も追い付いてきて、5台のグループに発展。まさにテールtoノーズの場面が満載だったが、先頭の佐久間が隙を見せず、これ以上の順位変動は起こらなかった。
話をトップ争いに戻すと、森本と田宮のギャップは1周目こそ0.296秒と超接近するも、2周目以降は逆転の匂いがするまでには至らない。ただ田宮も決して諦めたわけではなく、最後まで1秒以内に食い下がってチャンスを窺っていた。また、1周目に大活躍した中島は2周目もプッシュして、1分10秒272の最速ラップを記録。ただ、どうやら先を急ぎすぎた感があり、中盤からはトップの2台のペースに付いていけなくなった。
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昨シーズン、井尻の欠場した第3戦で優勝した実力者で、今季の開幕戦も2位だったが、この日は予選での失敗が最後まで影響した感が強い。34歳の森本は参戦2年目での嬉しい初優勝。
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これに続いた田宮と中島が表彰台を獲得。さらに佐久間、石浜、保科までが入賞。保科はデビュー2戦目で初の入賞となった。
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優勝した森本選手コメント
「井尻さんに最初に勝つのは自分だ、という目標を掲げている以上、今日ここで負けられないと頑張りました。でも実は、パーティレースでトップを走るのは初めてだったので、勝ててホッとしています」
タイヤについて
「アクセルで曲げるクセが抜けずに苦戦しています。でもコスパは抜群ですね。欲を言えば、残り溝が3.5mmまで使えると美味しいのですが…」

ロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズ第3戦は7月29日の土曜日に、ここ筑波サーキットで開催を予定。またパーティレースの次の戦いは西日本シリーズの第2戦で、6月11日の日曜日に岡山国際サーキットで行われる。

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レース結果

コース:筑波サーキット

[NCシリーズ]

決勝

  • 開催日:2023/05/28
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:14
  • 完走:14
  • (2.045km x 15laps = 30.675km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 168 森本 進一 BS Bridgestone Moty'sロードスター 15 17'47.950
2 13 田宮 駿 BS Bridgestone TCR-Ft-Tpロードスター 15 17'48.930
3 195 中島 優太 BS Bridgestone TCR ロードスター 15 17'53.637
4 7 佐久間 行雄 BS Bridgestone TCR012ロードスター 15 18'01.302
5 163 石浜 一樹 BS Bridgestone ELEVレーシングロードスター 15 18'01.636
6 156 保科 大樹 BS Bridgestone テックMS☆ロードスター 15 18'02.523
7 139 新田 孝太郎 BS Bridgestone ガレージ123ロードスター 15 18'03.043
8 75 入江 直 BS Bridgestone 広島高潤AXIAロードスター 15 18'03.300
9 15 亀山 晃代 BS Bridgestone ひまわり画材R&Tロードスター 15 18'11.502
10 166 荒川 智弘 BS Bridgestone つなぎてプロセスロードスター 15 18'13.723
11 104 内海 由多加 BS Bridgestone おりこう堂ロードスター 15 18'14.525
12 199 佐多 雄二 BS Bridgestone CB365ロードスター 15 18'14.756
13 62 松浦 俊一 BS Bridgestone 小原笑店レーシングロードスター 15 18'15.316
14 3 三谷 貴一郎 BS Bridgestone 松鵠会ROADSTER 15 18'17.880