バーチャルからリアルへの1期生、深谷 諄が3戦目で初優勝!
- 開催場所:スポーツランド菅生
- 開催日:2024年04月07日(日) 〜 2024年04月07日(日)
7月27日の土曜日、茨城県の筑波サーキットでロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズ第2戦が開催された。最多の29台のエントリーを集めたNDシリーズクラスは、105号車の深谷 諄が予選2番手からの鮮やかな逆転劇で優勝。開幕戦でも3位に入賞しているため、12ポイント差のランキングトップにも躍り出た。
今回、NDシリーズにも2名のパーティレーサーが初参加となった。恒例により54号車の瀬田 凛と153号車の彦森大雅の2名がマイクを持って自己紹介すると、先輩たちから拍手で迎えられた。
またマツダからは、ブランド体験推進本部のブランド体験ビジネス企画部モータースポーツ体験グループの廣田賢興さんが来場。「皆さん、ご参加ありがとうございます。今日は午前中にペットボトル2本を飲んで水分補給をお願いします」と挨拶された。
●予選
廣田さんの挨拶にあるように、本日の筑波は酷暑との戦いにもなった。NDシリーズの公式予選は9時20分から15分間で行われたが、9時30分の段階で、気温32.1℃/湿度68%/路面温度45.5℃というコンディションとなっていた。計測が開始されると、先頭グループで入った71号車の登坂 紀が1分11秒213でトップに立った。続いたのが144号車の白石 健で1分11秒489。さらに開幕戦6位の168号車・森本進一が1分11秒757で3番手となるが、ここからはすぐに5名以上のライバルが僅差でひしめきあう状態に。上位グリッド獲得には11秒台の半ばあたりは必要と思わせた。
案の定、開始6分過ぎに開幕戦3位の深谷が1分11秒307で2番手に浮上。その後、2号車の鷲尾拓未が1分11秒611を記録。鷲尾はパーティレースには今季初参戦だが、富士のシリーズでは開幕2連勝と好調を維持している。そして7分を過ぎてから、2年連続の東日本王者である16号車・上田純司が1分11秒545を計測。さらに161号車の佐々木 光も1分11秒577を叩き出した。ちなみに今回の予選では4号車のTOSHIYASUと11号車の山口 聡が欠場。27台での戦いになった。
整理すると、参戦55回目となる登坂が2011年第2戦(NC2クラブマンで優勝)以来、13年ぶりのポールポジションを獲得。
ただしNDに乗り換えてからも熱心に練習を重ねていて、今回のポール獲得はまさに努力の結実と言えるだろう。以下、28歳の深谷が予選2番手を獲得。昨年の開幕戦でデビューした白石と上田がグリッド2列目から、ルーキーで2戦目の佐々木と昨年デビュー組の鷲尾が3列目から決勝をスタートする。登坂と上田というベテラン2名と2年目以内の若者たち4名というのが、入賞圏内グリッドの勢力図だ。
●決勝
15周で争うNDシリーズの決勝は、ほぼオンタイムの12時26分にスタート。
ポールの登坂に対して、2番グリッドだった深谷が1コーナーでほぼ横並びに持ち込むが、さすがにアウト側から抜き去るのはリスクが大きいと自重した。また4番グリッドだった上田は抜群のスタートで、あっさりと白石をパッシング。
一方でルーキーの佐々木には試練が待ち受けていて、後続の鷲尾が5位に浮上。さらに予選で9番グリッドまで沈んだ森本はジャンプアップに大成功。ここで佐々木もかわして一気に6位まで浮上した。
序盤から勢いがよかったのは深谷で、1周目も2周目も登坂とのギャップは0.3秒台。そして3周目の最終コーナーからは完全に射程圏内にロックオン。
0.146秒差で入った4周目の1コーナーで登坂のイン側に飛び込むことに成功し、トップが交代した。
また同じく3周目には白石が順位をふたつ落とす代わりに4位に鷲尾が、5位に森本が浮上。4周目にはオープニングで順位を落とした佐々木が、白石を抜いて6位の座まで戻ってきた。その後は結局、上位陣には順位の変動がないままファイナルラップを迎えた。
そのファイナルラップで、2位を走っていた登坂が突然コース脇にマシンを止めてしまった。理由は語らなかったが、この状況では燃料の計算を誤ったことは確実だ。一方で順調にリードを拡大していた深谷は3戦目にして見事に初優勝を果たして、東日本NDシリーズのポイントリーダーにも浮上した。
そして表彰台には上田と鷲尾も登壇。
鷲尾は7周目以降、レースの後半はずーっと上田をロックオンして狙っていたが、ここはV2王者の上田が隙を見せなかった。
さらに4位の森本、5位の佐々木、6位の白石までが入賞だ。
優勝した深谷選手コメント
「予選は正直、失敗でした。でも決勝は最初の1コーナーはリスクが大きいと判断して、次のチャンスを活かせたのはよかったと思います。東日本シリーズは2戦連続で3位だったのですが、次は2戦連続で優勝して、チャンピオンにも近づきたいです」
タイヤについては
「普段乗りからサーキットまで使えて便利です。空気圧をしっかり合わせると、いい走りに直結します。コスパも嬉しいですね」
ちなみに第2戦を終えて深谷は36ポイントとなり、これに続くのは今回4位の森本で24ポイント。ランキング3位は開幕戦優勝の南澤拓実(今回欠場)で20ポイントとなっている。もしシリーズの全4戦が成立すると有効3戦の合計で争うため、まだ確定的な状況ではないが、深谷が有利になったことは間違いない。
パーティレースの次の戦いまでは、少しだけインターバルがある。8月11日の日曜日に、北海道の十勝スピードウェイでジャパンツアーシリーズの第4戦が行われる。また東日本シリーズの第3戦は、9月21日の土曜日にここ筑波で開催予定だ。
MAZDA MOTOR SPORTS
https://www.mazda.com/ja/innovation/motorsports/
MAZDA ROADSTER NR-A
https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/grade/nr-a/
MAZDA ROADSTER Party Race Ⅲ
https://www.party-race.com/
BRIDGESTONE POTENZA Adrenalin RE004
https://tire.bridgestone.co.jp/potenza/re004/
決勝
- 開催日:2024/04/07
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:22
- 完走:21
- (3.586km x 12laps = 43.032km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 118 | 石谷 豪志 | BS | ダイバパワーラブカロードスター | 12 | 21'44.354 | ||||||
2 | 35 | 加藤 達彦 | BS | CABANA RTロードスター | 12 | 21'45.138 | ||||||
3 | 2 | 関 豊 | BS | 334プロジェクトロードスター | 12 | 21'45.330 | ||||||
4 | 16 | 上田 純司 | BS | 上伸物流 ロードスター | 12 | 21'48.177 | ||||||
5 | 33 | 惠木 勇哉 | BS | プロフィエラビスタロードスター | 12 | 21'54.720 | ||||||
6 | 31 | 和光 博紀 | BS | KENMoty'sロードスター | 12 | 21'56.260 | ||||||
7 | 63 | 吉田 恭将 | BS | YOSHIZOMmロードスター | 12 | 21'56.836 | ||||||
8 | 54 | 三宅 陽大 | BS | TC CORSE ロードスター | 12 | 22'05.096 | ||||||
9 | 121 | 巳ノ瀬 健太 | BS | ミノセロードスター | 12 | 22'07.606 | ||||||
10 | 91 | 沢崎 祐一 | BS | DELTAロードスター | 12 | 22'08.530 | ||||||
11 | 280 | 丹羽 英司 | BS | IDSレイルガルフロードスター | 12 | 22'08.724 | ||||||
12 | 288 | 山根 正和 | BS | ガレージ山根レンタロードスター | 12 | 22'08.980 | ||||||
13 | 186 | 勝木 崇文 | BS | RSイシイFEEDロードスター | 12 | 22'09.371 | ||||||
14 | 71 | 登坂 紀 | BS | Moty'sJFSロードスター | 12 | 22'13.700 | ||||||
15 | 89 | 鈴木 大智 | BS | OKわーくすM・Yロードスター | 12 | 22'13.991 | ||||||
16 | 281 | 久米田 昂 | BS | IDSレイルガルフロードスター | 12 | 22'20.420 | ||||||
17 | 112 | 本山 賢一郎 | BS | 九州美包ロードスター メッカ | 12 | 22'20.615 | ||||||
18 | 153 | 小野 耀平 | BS | アンダーレRCロードスター | 12 | 22'25.157 | ||||||
19 | 4 | TOSHIYASU | BS | WATANABEロードスター | 12 | 22'36.831 | ||||||
20 | 68 | 三差 康弘 | BS | 334プロジェクトロードスター | 12 | 22'41.200 | ||||||
21 | 105 | 南澤 拓実 | BS | SPK・TCRロードスター | 11 | 20'06.204 | ||||||
- | 28 | 普勝 崚 | BS | CP大泉三差製作所ロードスター | DQ |