2024年ロードスター・パーティレースⅢ 西日本Rd.2 NDシリーズ

6月9日、ロードスター・パーティレースⅢ西日本シリーズの第2戦が岡山国際サーキットで開催された。NDシリーズクラスは27台という大盛況で、予選は開幕戦同様のウエットで始まった。ほぼドライに回復した8周の決勝を先頭で駆け抜けたのは56号車の小林太一。前年シリーズ3位の実力者だが、過去のベストリザルトは3位。今回のブレークスルーを生んだのは、3番グリッドを得た予選での走りにあったようだ。

今回も2名のパーティレーサーがデビューを飾った。写真右が大阪府からの51号車・松沢俊也でNDシリーズに、左が島根県からの211号車・石原克奎でNDクラブマンに出場。2名ともマイカーとして購入し、今回が初めてのレース参加とのことだ。

エントリーの内訳はNDシリーズクラスが27台、NDクラブマンクラスが9台だったが、クラブマンが1台欠場となり、35台が予選に臨んだ。
この日のコンディションを見て、予選の前に開幕戦優勝の75号車・有岡綾平が、ブリヂストンのタイヤサービスで新品のポテンザ・アドレナリンRE004を購入した。タイヤフィッターがあっという間にそれまでのセットを取り外し、新しいタイヤをホイールに組み込んで、バランス調整も作業完了。一刻一秒を争うサーキットの現場で、こうしたサービスがパーティレーサーに対して提供されるのは嬉しい限りだ。

●予選
公式予選は10時30分から、15分間の予定で始まった。気温18.6℃／湿度46%／路面温度21.0℃というコンディション。コースレイアウトの関係もあり、最初のフルアタックが計測できるのは開始5分が過ぎてから。さらに最初のアタックラップではタイヤに熱が入り切らないようで、上位を争うタイムが出たのは3周目からになった。まずは真っ先にコースに入っていった小林太一と開幕戦3位の37号車・菅田政宏がアタック。菅田が2分18秒058、小林も2分18秒646で続いた。と、そこに割って入ったのが67号車の鎌田昌弘で2分18秒283を記録。さらに岡山マイスターで、過去6回の王座獲得を誇る88号車・本多永一も2分18秒676までタイムを削ってきた。雨がほとんど止んでいたこともあり、予選の後半にさらにペースが上がると予想された残り4分15秒ほどの時点で、24号車の菊川和真が2コーナーで姿勢を乱してタイヤバリアにクラッシュ。これを見たオフィシャルが残り3分33秒の時点で赤旗を提示。これをもって予選が終了という事態になった。
整理すると、ポールポジションは菅田で、2番グリッドは鎌田が獲得。2列目は小林と本多が並んだ。さらに58号車の桂 涼と108号車の米川直宏が2分18秒台をマークして、グリッド3列目から決勝をスタートする。そして開幕戦優勝の有岡のベストは2分19秒140で、予選では７番手ということになった。

●決勝
決勝直前のコンディションは気温17.3℃／湿度50％／路面温度19.4℃。路面は事実上ほぼドライに回復した。予定より少し早い15時24分に、オールレッドの5連シグナルが消えてスタート。

ポールの菅田は鋭いスタートダッシュを見せるが、上位陣でもオープニングラップから順位変動が起こった。とくに勢いがよかったのが3番グリッドの小林だ。2番グリッドの鎌田を抜き去って、菅田の背後に迫る。逆に4番グリッドの本多は位置取りの関係で行き場を失って、後続の桂の先行を許す展開になった。7番グリッドの有岡はひとつポジションを上げて、6位で戻ってきた。
小林の勢いは止まらない。2周目の１コーナーで菅田のインを差してトップに立ち、3周目には1.536秒までリードを広げて、逃げ切り体制に入ったかに思われた。ところが、その後方でスイッチが入ったのが、岡山マイスターの本多だった。2周目に桂を抜き返し、3周目には鎌田もキャッチアップして3位に。そして4周目には菅田も抜いて2位まで浮上。

さすがに、その段階では小林が本多に対して2.373秒というマージンを築いていた。ところがその差は5周目には1.010秒になり、7周目にはシフトミスもあったとのことで0.416秒にまで急接近。ただ、ここでファイナルラップだけというのは、さすがの本多でも逆転は少し無理目だった。

さらにその後方でも、バトルがヒートアップ。1周目に6位に上がった有岡が、3周目には　5位に浮上。さらに6周目とファイナルラップには、ともにアトウッドの進入で前を行くライバルをパッシング。どうやら表彰台の最後の座を射止めるべく、しっかり計算されたシナリオを描いていた様子だ。

以下、4位には鎌田、5位には8番グリッドから追い上げてきた186号車の太田 楽が入賞。ポールシッターの菅田は決勝に向けたセッティングがマッチせずに苦しむも、我慢の走りで入賞圏内の6位に踏みとどまったという印象だ。

初優勝した小林選手コメント
「実は雨が苦手だったのですが、それを克服すべく、雨の天気予報を見て練習にも来ていました。そうしたら予選で3位になれて、しかも決勝が得意のドライになりました。でも本多さんは必ず来ると思っていて、最後はマジできつかったです」
タイヤについて
「コントロールはしやすいけど、ミスは見逃してくれないという点で面白いです」

西日本シリーズの第3戦は9月15日の日曜日に予定されている。またパーティレースの次の戦いは1週間後で、6月16日にモビリティリゾートもてぎでジャパンツアーシリーズの第3戦が開催される。



MAZDA MOTOR SPORTS
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MAZDA ROADSTER NR-A
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MAZDA ROADSTER Party Race Ⅲ
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