予選で唯一の1分10秒台だった的場雅仁が通算3勝目

  • 開催場所:筑波サーキット
  • 開催日:2025年05月05日(月) 〜 2025年05月05日(月)
2025年ロードスター・パーティレースⅢ 東日本Rd.1 NDクラブマン

青空に恵まれた5月5日、茨城県の筑波サーキットでロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズが開幕。
NDクラブマンクラスにも25台という多くのエントリーが集まった。
トップチェッカーのマシンが失格になるドラマもあったが、結果的には予選でポールポジションを獲得した41号車の的場雅仁が優勝。クラブマン通算3勝目を達成した。

当日のイベント名は「筑波サーキット・カーフェスティバル2025(筑フェス)」。フェラーリやポルシェ、トヨタ2000GTやコスモスポーツなどをはじめ、国内外のスーパーカーと呼ばれる名車も集結することで知られている。
パーティレースにとっても23年前に最初の戦いが開催された聖地で、当時は「オールドナウ」という名称で親しまれていた。
8時20分からはドライバーズブリーフィングが開催。
マツダからはブランド体験推進本部の小早川隆浩さんが来場して「このレースが23年も続いたことに感謝します。今日もぜひ最後まで楽しんで帰ってください」と挨拶された。
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クラブマンの初参加はなんと7名。ゼッケン順に20号車・秋葉星那/61号車・石井栄司/93号車・中島孝浩/122号車・小倉優樹/162号車・山木康平/205号車・和田智弘/282号車・加藤健太郎という顔ぶれだ。
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恒例により全員がひとりずつ自己紹介して意気込みを語ると、先輩たちから温かい拍手で迎えられた。


●予選
予選は9時10分からの15分間。直前の9時のコンディションは気温17.1℃/湿度53%/路面温度25.1℃。残念ながら2台が欠場して23台が予選に臨んだ。
開始早々、モニターの最上段に躍り出たのは的場。ここ筑波で昨年の開幕戦を制したほか、SUGOの北日本最終戦でも優勝しているキャリアの持ち主が実力を発揮。
最初のアタックで1分11秒061を叩き出し、さらに次の周に1分10秒833まで削り込んで、堂々のポールポジション獲得を果たした。
予選2番手はルーキーで今回の最年少、18歳の20号車・秋葉星那でタイムは1分11秒315。
これに260号車の新藤遼介が1分11秒337、169号車の國井宏樹が1分11秒363という僅差で続いた。
グリッド3列目はベテランの2名で、27号車のISHIKAWAと23号車の荒川 豊。特に荒川は昨年の北日本シリーズのクラブマンで2勝という実績を誇るだけに、決勝での巻き返しを狙っていることは確実だろう。

●決勝
クラブマンクラス決勝の前に、シリーズクラスの選手もグリッドに集まっての記念写真を撮影。
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13時ジャストの筑波は気温22.7℃/湿度32%/路面温度44.0℃というコンディションに変わった。
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ほぼオンタイムの13時21分に15ラップの決勝がスタート。ポールの的場は無難に先頭で1コーナーに進入していくが、2番グリッドの秋葉は明らかに出遅れて、グリッド2列目だった新藤と國井が易々と先行。
秋葉はポジションを2つ落としてオープニングラップを戻ってきた。
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2周目以降、しばらく上位陣の順位は落ち着いたが、的場と新藤のトップ争いと、國井と秋葉の3位争いのバトルが序盤から火花を散らした。
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特にスタートの失敗を挽回しようという秋葉のプッシュが激しく、バックストレートで一瞬は横並びになるほどだったが、國井もミスなく走って逆転を許さなかった。
その後方ではISHIKAWAと荒川が序盤から接近戦を開始。
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このため後続の12号車・梶 忠光などが徐々に追いついて、最後は6台ほどの集団で5位を争うことになった。
決勝も後半戦に入ると、再びドラマが起こった。まずは8周目の第1ヘアピン立ち上がりで的場が少し姿勢を乱した隙を新藤が見逃さない。
ダンロップで完全にロックオンして、その先の高速コーナーでアウトから襲いかかり、第2ヘアピンで横並びのイン側となってパッシングが完了。
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これでトップに立った新藤はリードを広げる展開になり、悠々とトップチェッカーを受けた。一方で序盤にプッシュを続けた秋葉は10周目以降、付いていくのが精一杯にペースダウン。
逆に楽になった國井が的場の追撃を開始。終盤は2位争いが接近戦になったが、ここは的場が最後まで踏ん張った。
そして5位争いの集団バトルでは、12周目のバックストレートで荒川がISHIKAWAを抜き去って先頭が入れ替わった。
再逆転を狙ったISHIKAWAだったが、14周目の最終コーナーで大きく姿勢を乱した後、立て直せずにイン側のコンクリートウォールに正面からクラッシュ。
ここでリタイアとなった。この時点ですでに上位陣がファイナルラップに入っていたが、最終コーナー入口で黄旗2本が振動された状態で、残る全車が15周を走り終えてレースは終了。
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暫定表彰式には新藤、的場、國井の順に登壇した。
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そして再車検で最後の事件が起こった。なんと新藤のマシンが最低重量違反で失格となり、全員の順位が繰り上がった。
すなわち的場が優勝となり、國井が2位、秋葉が3位。さらに荒川が4位、梶が5位となり、137号車の能勢健一朗が6位で入賞となった。
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これで通算3勝目となった的場選手コメント
「タナボタ優勝ですみません。ただ國井さんに迫られた時に、やはり3位よりは2位で終わりたいなと粘ったことが報われました。シリーズへの挑戦は、皆さんと相談して決めたいと思います」
タイヤについて
「タテに使えば大丈夫という感覚が、最近ようやく理解できたかなぁという感じです」



次のパーティレースは5月10日(土曜日)に宮城県のスポーツランドSUGOで開催される北日本シリーズの第3戦。また東日本シリーズは7月27日の日曜日に、ここ筑波サーキットで第2戦を予定している。




レース結果

コース:筑波サーキット

[NDクラブマン]

決勝

  • 開催日:2025/05/05
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:23
  • 完走:22
  • (2.045km x 15laps = 30.675km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 41 的場 雅仁 BS Bridgestone gssロードスター 15 18'14.937
2 169 國井 宏樹 BS Bridgestone クニショウロードスター 15 18'16.618
3 20 秋葉 星那 BS Bridgestone AUTOCAFEロードスター 15 18'17.125
4 23 荒川 豊 BS Bridgestone ホーショーロードスター 15 18'31.086
5 12 梶 忠光 BS Bridgestone KJR ロードスター 15 18'34.929
6 137 能勢 健一朗 BS Bridgestone TCCドラプレTTロードスター 15 18'35.346
7 162 山木 康平 BS Bridgestone ELEVレーシングロードスター 15 18'36.419
8 98 星野 計 BS Bridgestone フィールドスター☆ロードスター 15 18'37.470
9 104 内海 由多加 BS Bridgestone おりこう堂ロードスター 15 18'37.747
10 120 森 和郎 BS Bridgestone はじめてのロードスター 15 18'41.804
11 178 齋木 一也 BS Bridgestone プロアイズNNBSロードスター 15 18'42.342
12 3 三谷 貴一郎 BS Bridgestone 松鵠会ROADSTER 15 18'43.241
13 65 長谷川 敏一 BS Bridgestone KILEWSロードスター 15 18'49.157
14 61 石井 栄司 BS Bridgestone ARRIVEロードスター 15 18'50.110
15 282 加藤 健太郎 BS Bridgestone IDS NIWA Rロードスター 15 18'50.657
16 172 石田 淳 BS Bridgestone Starfieldロードスター 15 18'52.747
17 93 中島 孝浩 BS Bridgestone ジョン@マシンmyロードスター 15 19'04.005
18 9 島田 学 BS Bridgestone ケンタローR ロードスター 15 19'05.187
19 122 小倉 優樹 BS Bridgestone ウサカケ☆ロードスター 15 19'05.892
20 205 和田 智弘 BS Bridgestone ユニバーサルツインロードスター 15 19'19.408
21 70 塚本 明善 BS Bridgestone おじじロードスター 15 19'28.517
22 27 ISHIKAWA BS Bridgestone パニパニロードスター 13 16'05.457
- 260 新藤 遼介 BS Bridgestone ターマックプロ ロードスター DQ