• 開催場所:スポーツランドSUGO
  • 開催日:2022年07月16日(土) 〜 2022年07月17日(日)
【2022年全日本モトクロス選手権 Rd.3 SUGO大会 IA1クラス】大城魁之輔がヒート2でIA1初優勝! ヒート1優勝の富田俊樹と同点ながら、総合優勝も獲得!

今季の全日本モトクロス選手権シリーズは、4ヵ所のコースで全7戦を予定。最高峰クラスのIA1は、このうち3戦で決勝のレース時間が15分+1周となる3ヒート制が導入され、この第3戦SUGO大会が今季2回目となるはずだった。しかし今大会はあいにくのマディコンディションとなり、レース進行の遅れも予想されることから、実施レース数を減らすべく、以前からのスタンダードとなっている30分+1周の2ヒート制で競われることになった。さらに日曜日朝の段階で、レース時間が5分短縮されることが決定された。なお、今大会の措置により年間のレース数は1ヒート削減されるが、今後の大会で代替として3ヒート制を導入するかどうかは、今後検討される。
モトクロス以外にもロードレースやトライアル、エンデューロやスーパーモトの全日本選手権を開催している、複合モータースポーツ施設のスポーツランドSUGO。かつて実際に世界選手権が開催されたこともあるインターナショナルモトクロスコースは丘陵部に設けられ、アップ&ダウンが豊富なレイアウトを特徴とする。

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今大会では、各クラスの予選が実施された土曜日の午前中にかけて大量の降雨があったことから、土曜日は大坂やヨーロピアンセクションといった名物パートを含む半分以上のセクションを翌日に使用するために温存した、大幅なショートカットコースが使われた。
迎えた決勝日は、夜中に再び雨が降ったこともありマディでスタート。ただし夜間の雨量はそれほど多くなく、懸命なコース整備が施されたこともあり、前日よりも土に含まれた水分は少なめだった。このため朝の段階では土が重く、それでいて路面のカタい部分が露出したセクションも多数ある、難しいコンディションとなった。
フルコースに戻された決勝のコースは、昨年秋のレイアウトをほぼ踏襲しながら、要所をリセッティングした仕様だった。

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■決勝ヒート1
ポイントリーダーの#2 富田俊樹(Yamaha,BS)がホールショット。これに#6 小島庸平(Honda,BS)、#11 町田旺郷(Yamaha,BS)、#4 渡辺祐介(Yamaha,BS)、#22 大城魁之輔(Honda,BS)らが続いて1周目をクリアした。2周目、町田が小島を抜いて2番手に浮上。富田はリードを約4.5秒に拡大したが、翌周にミスして町田との差は約2.5秒に縮まった。この周、渡辺が小島をパスして3番手にポジションアップ。その後、小島は徐々に順位を落としていった。
5周目以降、渡辺は約1.5秒後方で町田のマークを継続。7周目から町田のペースが落ち、8周目に渡辺が町田を抜いた。さらに翌周、大城も町田をパス。レース終盤になると、富田と渡辺と大城が、それぞれ1~2秒差で連なる三つ巴のトップ集団となった。しかしそれ以上の接近戦になることなく、レースは12周でチェッカー。富田が今季4勝目を挙げ、渡辺が2位、大城が3位となってブリヂストン勢が表彰台を独占した。町田は5位に入賞している。

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■決勝ヒート2
#22 大城魁之輔(Honda,BS)がホールショット。これに#2 富田俊樹(Yamaha,BS)や小方誠(Honda,DL)、#11 町田旺郷(Yamaha,BS)らが続いて1周目をクリアした。2周目、町田は能塚智寛(Kawasaki,DL)の先行を許して5番手に後退。3周目以降、町田以下の5番手集団はトップグループから遅れていった。先頭争いは、6周目あたりから大城と富田の距離が詰まり、7周目から大城が少しペースを落としたことで、ギャップが1秒以内の接近戦に発展した。
しかし9周目あたりから、大城が再びペースアップ。これにより富田はじわじわと引き離されはじめ、11周目には追い上げてきた能塚の先行を許した。富田と能塚がバトルを繰り広げる間に、大城は約3秒のリードを確保。そして13周目のラストラップまで逃げ切り、全日本最高峰クラス3戦目にして早くもヒート優勝と総合優勝を獲得した。富田は3位でフィニッシュ。1周目10番手と出遅れた#4 渡辺祐介(Yamaha,BS)は、5位まで追い上げてゴールした。0B7A1000.jpg

●大城魁之輔(決勝ヒート1/3位、ヒート2/優勝)0C2A0869.jpg
「ヒート1はスタートがあまりよくなくて、さらに序盤のペースが悪かったのが反省点。レース中盤以降に改善できましたが、最後に前と勝負できるほどのスピードはありませんでした。ヒート2はホールショットでトップに立ち、そこからは自分のスキルを信じて走ることを心がけました。中盤にペースが上がらず、後ろから富田俊樹選手にプッシュされましたが、どれだけブロックしてでも絶対に勝ちたいと思っていました。サインボードでラスト6分と知って、ゴール後に倒れてもいいからすべての力を出し尽くそうと誓いました。IA1初優勝はとてもうれしいですが、ヒート1の結果からもわかるようにまだまだ課題はたくさんありますし、手強い先輩たちもたくさんいます。これで満足せず、もっと速くなれるように練習します。これまで何度も、軟質路面用のBATTLECROSS X20を絶対的に信頼していると言ってきましたが、今大会の予選ではX10を使いました。でも決勝日は、路面のカタい部分が露出していたのでX20をチョイス。結局、自分にはX20だなと思いました」

●富田俊樹(決勝ヒート1/優勝、ヒート2/3位)0B7A8301.jpg
「ヒート1は、スタートが決まって最初からトップ。コース状況を考えたら、普通に走っていれば抜かれないだろうと思っていたのですが、とはいえ後ろからのプレッシャーもあったので、少しミスが出てしまいました。そして、かなり疲れました。ヒート2は、トップの大城魁之輔選手よりペースは速かったと思うのですが、抜くことはできませんでした。いろいろラインを試していたので、どうしても一度離れるシーンが多く、そうこうしているうちに能塚智寛選手の先行を許すことになってしまいました。とはいえ、シーズンを考えたら悪くない結果だと思います。タイヤは今大会通じて軟質路面用のBATTLECROSS X20を選択。SUGOでは、マディでもカタい路面が露出することが多いというのが理由です。決勝ヒート1はマディ用のX10と少し悩みましたが、公式練習や予選で履いていないタイヤをいきなり使うのはリスクがあると判断しました。よりマディだった土曜日の予選でも、X20でスタートが決まったというのも、判断の基準になったと思います」

レース結果

コース:スポーツランドSUGO

[ヒート1]

決勝

  • 開催日:2022/07/17
  • 決勝出走:25
  • 完走:25
  • (1.6km x 12laps = 19.2km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 2 富田 俊樹 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 12 4 2:15.359 27:36.100
2 4 渡辺 祐介 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 12 5 2:15.190 27:38.237
3 22 大城 魁之輔 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 12 9 2:15.788 27:41.783
4 3 能塚 智寛 DL Team Kawasaki R&D KX450SR カワサキ 12 9 2:15.626 27:50.043
5 11 町田 旺郷 BS Bridgestone TEAM 887 with YSP浜松 YZ450F ヤマハ 12 4 2:15.863 27:54.696
6 7 大塚 豪太 BS Bridgestone T.E.SPORT with GOSHI CRF450R ホンダ 12 10 2:16.464 27:58.990
7 23 大倉 由揮 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 12 11 2:14.725 28:06.841
8 25 内田 篤基 BS Bridgestone マウンテンライダーズ KX450 カワサキ 12 8 2:17.211 28:25.068
9 6 小島 庸平 BS Bridgestone Bells Racing CRF450R ホンダ 12 7 2:19.563 28:38.090
10 8 星野 優位 BS Bridgestone bLU cRU Racing Team TAKA / STAR racing 166 YZ450F ヤマハ 12 9 2:20.882 28:47.173
11 10 安原 志 DL 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KX450 カワサキ 12 6 2:20.908 28:53.684
12 15 平山 力 DL RC弘前 & TSFレーシング KX450 カワサキ 12 3 2:22.233 29:04.658
13 5 小方 誠 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 12 10 2:19.820 29:13.212
14 01 鈴木 龍星 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 12 9 2:23.955 29:34.618
15 13 星野 裕 BS Bridgestone Team SBE RM-Z450 スズキ 12 11 2:19.490 29:45.801
16 12 池本 凌汰 DL KTMうず潮レーシング福山 450SX-F KTM 12 8 2:23.799 29:51.243
17 14 道脇 右京 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA with CARVEK CRF450R ホンダ 11 1 6 2:23.664 28:10.731
18 30 宗本 駿真 DL SP忠男広島 YZ450F ヤマハ 11 1 6 2:27.003 28:17.990
19 32 小林 大治朗 DL レーシングチーム鷹 YZ450F ヤマハ 11 1 3 2:29.593 28:40.992
20 17 池谷 優太 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 11 1 11 2:28.434 28:50.428

レース結果

コース:スポーツランドSUGO

[ヒート2]

決勝

  • 開催日:2022/07/17
  • 決勝出走:25
  • 完走:24
  • (1.6km x 13laps = 20.8km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 22 大城 魁之輔 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 13 4 2:05.721 27:35.094
2 3 能塚 智寛 DL Team Kawasaki R&D KX450SR カワサキ 13 7 2:06.050 27:39.359
3 2 富田 俊樹 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 13 3 2:05.349 27:45.486
4 5 小方 誠 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 13 6 2:06.637 27:54.560
5 4 渡辺 祐介 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 13 9 2:07.573 28:09.415
6 8 星野 優位 BS Bridgestone bLU cRU Racing Team TAKA / STAR racing 166 YZ450F ヤマハ 13 9 2:08.342 28:14.013
7 25 内田 篤基 BS Bridgestone マウンテンライダーズ KX450 カワサキ 13 8 2:08.420 28:18.832
8 11 町田 旺郷 BS Bridgestone TEAM 887 with YSP浜松 YZ450F ヤマハ 13 6 2:09.210 28:25.889
9 23 大倉 由揮 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 13 7 2:08.313 28:38.201
10 10 安原 志 DL 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KX450 カワサキ 13 12 2:08.368 28:40.733
11 6 小島 庸平 BS Bridgestone Bells Racing CRF450R ホンダ 13 7 2:09.126 28:42.312
12 14 道脇 右京 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA with CARVEK CRF450R ホンダ 13 3 2:10.237 28:54.449
13 13 星野 裕 BS Bridgestone Team SBE RM-Z450 スズキ 13 3 2:10.824 28:55.297
14 15 平山 力 DL RC弘前 & TSFレーシング KX450 カワサキ 13 7 2:11.937 29:16.411
15 01 鈴木 龍星 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 13 5 2:11.490 29:43.060
16 18 西 元気 BS Bridgestone オートスポーツ清水 RM-Z450 スズキ 13 2 2:15.539 29:58.648
17 12 池本 凌汰 DL KTMうず潮レーシング福山 450SX-F KTM 12 1 3 2:11.391 27:36.160
18 17 池谷 優太 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 12 1 7 2:15.947 27:37.960
19 30 宗本 駿真 DL SP忠男広島 YZ450F ヤマハ 12 1 6 2:15.164 27:51.650
20 32 小林 大治朗 DL レーシングチーム鷹 YZ450F ヤマハ 12 1 3 2:16.754 28:32.004

レース結果

コース:

決勝

  • 開催日:2022/07/17
  • 決勝出走:25
  • 完走:24
  • (1.6km x 13laps = 20.8km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 22 大城 魁之輔 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 13 4 2:05.721 27:35.094
2 3 能塚 智寛 DL Team Kawasaki R&D KX450SR カワサキ 13 7 2:06.050 27:39.359
3 2 富田 俊樹 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 13 3 2:05.349 27:45.486
4 5 小方 誠 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 13 6 2:06.637 27:54.560
5 4 渡辺 祐介 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 13 9 2:07.573 28:09.415
6 8 星野 優位 BS Bridgestone bLU cRU Racing Team TAKA / STAR racing 166 YZ450F ヤマハ 13 9 2:08.342 28:14.013
7 25 内田 篤基 BS Bridgestone マウンテンライダーズ KX450 カワサキ 13 8 2:08.420 28:18.832
8 11 町田 旺郷 BS Bridgestone TEAM 887 with YSP浜松 YZ450F ヤマハ 13 6 2:09.210 28:25.889
9 23 大倉 由揮 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 13 7 2:08.313 28:38.201
10 10 安原 志 DL 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KX450 カワサキ 13 12 2:08.368 28:40.733
11 6 小島 庸平 BS Bridgestone Bells Racing CRF450R ホンダ 13 7 2:09.126 28:42.312
12 14 道脇 右京 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA with CARVEK CRF450R ホンダ 13 3 2:10.237 28:54.449
13 13 星野 裕 BS Bridgestone Team SBE RM-Z450 スズキ 13 3 2:10.824 28:55.297
14 15 平山 力 DL RC弘前 & TSFレーシング KX450 カワサキ 13 7 2:11.937 29:16.411
15 01 鈴木 龍星 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 13 5 2:11.490 29:43.060
16 18 西 元気 BS Bridgestone オートスポーツ清水 RM-Z450 スズキ 13 2 2:15.539 29:58.648
17 12 池本 凌汰 DL KTMうず潮レーシング福山 450SX-F KTM 12 1 3 2:11.391 27:36.160
18 17 池谷 優太 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 12 1 7 2:15.947 27:37.960
19 30 宗本 駿真 DL SP忠男広島 YZ450F ヤマハ 12 1 6 2:15.164 27:51.650
20 32 小林 大治朗 DL レーシングチーム鷹 YZ450F ヤマハ 12 1 3 2:16.754 28:32.004