【全日本モトクロス選手権 IA2クラス 第8戦】 鳥谷部晃太が第1ヒート地元で3位表彰台を獲得！　

第57回MFJグランプリモトクロス大会 MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ第8戦(最終戦) は、宮城県柴田郡村田町のスポーツランドSUGOで開催された。
国内最大規模を誇るコースは、スタート直後に一気に30m以上の急斜面を駆け上がる「大坂」やアップダウンを繰り返しながら折り返す「スネークコーナー」など、変化に富んだダイナミックなレイアウトが特徴。粘土質の路面は、乾けば硬く締まって滑りやすいが、濡れるとコース各所に深いワダチが刻まれ、マシンに重くまとわり付く。
天候は、土曜日が晴れのち曇り。日曜日は朝方小雨が降ったが以降は曇りで推移し、午後には時折日差しが射した。ただし金曜日に降った大雨の影響で路面は終始ウェットとなり、土曜日はコースを大幅にショートカット。その後入念なメインテナンスが施されたため、日曜日のプログラムはほぼベストコンディションで進行した。
年に一度国際格式で行われた大会は、IB Openクラス以外のタイトル決定が最終戦までもつれ込んだことに加え、グランプリライダーやアメリカでシーズンを過ごしてきたライダーなどが参戦したこともあり、土日合わせ5200名のファンが今シーズン最後のレースを楽しんだ。

■IA2 ヒート1
ホールショットこそ渡辺祐介(ﾔﾏﾊ-DL)に奪われたものの、渡辺に続く2番手で1コーナーをターンした鳥谷部晃太(ﾔﾏﾊ-ﾌﾞﾘﾁﾞｽﾄﾝ)が、オープニングラップに渡辺の前に出るとトップで1周目をクリア。
序盤から積極的なレースを見せた鳥谷部は、2周目も渡辺を抑えトップをキープ。3周目、鳥谷部は渡辺の先行を許し2番手に後退すると、4周目にはさらに一つ順位を落とすが、7周目に小川孝平(ｶﾜｻｷ-DL)を抜き返し再び2番手に浮上する。
後半11周目までこのポジションをキープしていた鳥谷部だったが、終盤追い上げてきた平田 優(ﾔﾏﾊ-DL)の先行を許し3番手に。背後にはタイトルを争う横山遙希(ｶﾜｻｷ-DL)と大倉由揮(ﾔﾏﾊ-DL)が迫っていたが、これを抑え込んだ鳥谷部が3位でフィニッシュし、今季5度目の表彰台登壇を果たした。
レースは渡辺が平田の追撃をかわして優勝。ブリヂストン勢では石浦 諒(ﾎﾝﾀﾞ-ﾌﾞﾘﾁﾞｽﾄﾝ)が12位、道脇右京(ﾎﾝﾀﾞ-ﾌﾞﾘﾁﾞｽﾄﾝ)が14位でチェッカーを受けた。

■IA2 ヒート2
このヒートも好スタートを決めた鳥谷部は、スタート直後の攻防でややポジションを下げてオープニングラップを5番手でクリア。
続く2周目、鳥谷部は大木汰一(ｶﾜｻｷ-BS)をパスし4番手に順位を上げたが、直後にミスで大きくポジションを下げてしまう。
3周目12番手から再び追い上げを開始した鳥谷部は、レース中盤、混戦の中で一気に4台をパスすると、後半さらに一つ順位を上げて7番手まで挽回。終盤更なるポジションアップを狙って攻め続けた鳥谷部だったが、先行するライダーを捉えるまでにはいかず7位でチェッカー。
レースは渡辺と横山がバトルを繰り広げ渡辺が優勝。横山が2位で初のタイトルを獲得。ブリヂストン勢では道脇が9位、石浦は18位でフィニッシュした。

◆鳥谷部晃太 - YAMALUBE RACING TEAM with TEAM ｴﾑ FACTORY
「土曜日はマディの部分もあってX10を使うことも考えましたが、自分はフィーリングが合うX20を選択しました。結果的に予選、決勝ともスタートが決まったし、最後までタレることもなく、タイヤに関してのネガはありませんでした。ただ、ヒート1は序盤にペースを上げ過ぎて終盤ポジションを落してしまったし、ヒート2は早めにトップ争いに追い付こうと焦ってミスしてしまいました。勝つことを目指して臨んだ最終戦で満足できる結果ではありませんでしたが、ブリヂストンタイヤの性能に支えられて、難しいコンディションを最後まで戦い切ることができたと思っています。」