• 開催場所:HSR九州
  • 開催日:2023年04月08日(土) 〜 2023年04月09日(日)
【2023年全日本モトクロス選手権 Rd.1 HSR九州大会 LMXクラス】川井麻央が完璧なライディングで開幕優勝! 本田七海が2位でブリヂストン勢がワン・ツー!
0J6A5496.jpg

今季の全日本モトクロス選手権は、6ヵ所のコースで全9大会を実施予定。ただしLMX(レディース)クラスは、第5戦北海道大会および第7戦HSR九州大会ではレースが開催されないため、昨年と同じく年間7大会8レース(第4戦中国大会が2ヒート制)のシリーズとなる。
開幕戦の舞台は、今年も熊本県のHSR九州。ホンダの熊本製作所に隣接した複合モータースポーツ&研修施設の一角にあるモトクロスコースは、阿蘇の外輪山を望むフラットな土地に設けられていて、広いコース幅と超ハイスピードレイアウトを特徴としてきたが、昨年の改修によりテクニカル区間が増加した。今大会でもこのときの基本レイアウトを踏襲しながら、一部セクションを変更。本来の土質は阿蘇の噴火に由来する黒土だが、今大会前に大量の山砂を搬入しながら入念な整備が加えられ、セクションによっては粗目の砂がかなり敷き詰められた状態で大会を迎えた。一方で、黒土の路面が露出したセクションや、黒土と山砂がミックスされた区間もあり、攻略が難しい路面状況となった。

0J6A5454.jpg

土日とも晴天に恵まれたが、金曜日までの降雨により土曜日の午前中はマディコンディション。その後、徐々に路面状況は回復し、日曜日はドライコンディションに近いベストな状態となった。
このクラスでは、昨年度チャンピオンの久保まなをはじめ、ランキング3位だった小野彩葉や同6位だった畑尾樹璃が相次いで引退。2020~2021年に2年連続でシリーズタイトルを獲得した#2 川井麻央(Honda,BS)と、今季はブリヂストンを使用する2019年チャンピオンの#4本田七海(Yamaha,BS)、今季からホンダのマシンにスイッチした#5 楠本菜月(Honda,BS)が、チャンピオン有力候補としてシリーズに臨む。

0J6A0762.jpg

■決勝レース
#2 川井麻央(Honda,BS)が、ホールショットの箕浦未夢(Honda,DL)をパスして1周目の途中でトップに浮上。オープニングラップだけで約5秒のリードを奪った。今季からマシンとタイヤメーカーをスイッチした#5 楠本菜月(Honda,BS)は、1周目に#17 濱村いぶき(Honda,BS)らとクラッシュして大きく出遅れ、1周目は13番手。2周目、箕浦に代わり#4 本田七海(Yamaha,BS)が2番手に浮上し、この段階で約5秒先行していたトップの川井を追った。
レース序盤の川井は慎重な走りで、3周目には本田が1秒ほどその差を詰めたが、4周目になると川井が一気にペースアップ。このレースのファステストラップタイムを刻み、本田を約1.5秒離した。5周目のラップタイムは互角だったが、6周目には再び川井が1.5秒もリードを拡大。15分+1周のレースは8周でチェッカーとなり、完全に独走状態となった川井が優勝、本田が2位となった。楠本は追い上げを続け、6位でホンダスイッチ後初の全日本を終えた。

000A2935.jpg

●川井麻央(決勝レース/優勝)
「ランキング上位勢が昨年限りで引退したことで、自分に対する優勝の期待値がこれまで以上に高まっていることもあったし、それ以上に開幕戦には独特の雰囲気があるので、決勝前はかなり緊張していました。それでも、昨年はダメだったスタートを予選に続いて決めることができ、だいぶ楽になりました。スタートさえ決まってしまえば、あとは自分がリズムに乗って走るだけ。とはいえ、路面はかなり荒れていてワダチやギャップも深かったし、散水で濡れている場所も多かったので、ミスしないよう冷静に走りました。CRF150Rに履けるマディ用タイヤのサイズ設定がないため、土日とも軟質路面用のBATTLECROSS X20で走行しましたが、路面状況が回復しはじめた予選レース以降は、とくに走りづらさ感じるようなこともありませんでした。決勝では、横方向のグリップがいいX20を信じてスロットルを開けていける区間が多く、安定感のある走りにつながったと思います。今シーズンは、チャンピオン奪還がメインの目標。チャンスがあれば、再びシーズン全勝も狙っていきたいです。」

レース結果

コース:HSR九州

[]

決勝

  • 開催日:2023/04/09
  • 決勝出走:17
  • 完走:17
  • (1.7km x 8laps = 13.6km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 2 川井 麻央 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF150R ホンダ 8 4 2:12.121 17:56.254
2 4 本田 七海 BS Bridgestone bLU cRU TEAM KOH-Z LUTZ with 秀光ビルド YZ85LW ヤマハ 8 5 2:13.291 18:03.043
3 9 箕浦 未夢 DL Team ITOMO CRF150R ホンダ 8 8 2:17.301 18:37.084
4 7 川上 真花 PI bLU cRU YSP大阪箕面 YZ85LW ヤマハ 8 8 2:16.765 18:37.491
5 8 瀬尾 柚姫 DL TEAM HAMMER CRF150R ホンダ 8 2 2:19.024 18:51.744
6 5 楠本 菜月 BS Bridgestone Team YAMAMOTO CRF150R ホンダ 8 4 2:18.222 19:07.859
7 11 松木 紗子 BS Bridgestone マウンテンライダーズ KX85 カワサキ 8 3 2:22.043 19:13.012
8 12 穗苅 愛香 DL TOMOレーシング&美蔵 YZ85LW ヤマハ 8 4 2:21.283 19:22.771
9 13 井川 実乃里 BS Bridgestone 98%RACING CRF150R ホンダ 8 5 2:24.630 19:31.249
10 16 ペレーラ 瞳美 DL motoline MC85 GASGAS 8 5 2:23.591 19:31.954
11 14 赤松 樹愛 BS Bridgestone FACTORY BEAR RACING TEAM YZ85LW ヤマハ 8 6 2:24.586 19:48.458
12 15 木村 綾希 DL Team Power Band KX85 カワサキ 8 8 2:25.655 19:51.176
13 10 山崎 琴乃 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF150R ホンダ 8 3 2:27.330 20:07.985
14 18 阿部 華帆 BS Bridgestone Y'S Racing YZ85LW ヤマハ 8 8 2:31.214 20:19.923
15 17 濵村 いぶき BS Bridgestone T.E.SPORT CRF150R ホンダ 7 4 2:21.153 18:15.228
16 21 高原 央 DL with T-factor KX85Ⅱ カワサキ 7 7 2:43.088 19:26.873
17 29 伊與田 彩花 BS Bridgestone 98%RACING YZ85LW ヤマハ 7 2 2:44.704 18:13.294