【2021年全日本ロードレース選手権 第2戦 鈴鹿 JSB1000 レース-2 】

全日本ロードレース第2戦鈴鹿2&4は土曜日に14周のレース１、日曜日に16周のレース2と2レース制で行なわれた。レース2の決勝グリッドは予選のセカンドタイムで決定。フロントロウは中須賀克行（ブリヂストン）、清成龍一（ブリヂストン）、濱原颯道（ブリヂストン）とレース１のグリッド同様。セカンドロウは亀井雄大（ブリヂストン）、岩田悟（ブリヂストン）、加賀山就臣（ブリヂストン）の順で顔ぶれはレース1のグリッドと替わらないものの、並び順を替えている。中須賀は予選で唯一の2分5秒台をマークしたが、セカンドタイムも2分5秒台。木曜日から始まった練習走行では、4輪の走行後の路面に残った他メーカーのタイヤゴムによるフィーリングの違いに戸惑いがあった中須賀だが、走行を重ねて攻略。独走優勝を飾ったレース１を終えると「完全にタイヤをコントロール下におけて安定したアベレージを刻めた」と自信を深めた。日曜日は朝一番で20分間のウオームアップ走行が行なわれた。薄い雲が広がっているものの、薄日が差す絶好のレース日和。中須賀と清成が2分6秒台をマーク。この二人の一騎打ちを予感させた。

レース1よりも2周多い16周という周回数が設定されたレース2が行なわれた日曜日の午後は、風が少し強まった。そんな中で好スタートを切ってホールショットを奪ったのはレース1同様に清成。濱原、岩田、中須賀と続く。オープニングラップで岩田を捕らえて3番手に上がった中須賀。清成、濱原、中須賀の3台がトップ集団を形成。岩田はペースが上がらず、代わって亀井がこの3台を追いかける展開。3周目。中須賀が濱原の前に出て2番手浮上。清成のテールにぴたりと張り付く。3番手に後退した濱原もあきらめずに中須賀の背後につける。亀井は集団から大きく離されることなく周回を重ねる。6周目。濱原が大きく遅れてトップ集団から脱落。亀井にもかわされて4番手に後退。これで清成と中須賀の一騎打ちに。テールtoノーズのまま周回を重ねる清成と中須賀。残り4周になった13周目のストレートで中須賀が前に出る。清成が1コーナーでかぶせる。しかし少し膨らんでしまい、中須賀がすかさずインをついてトップ浮上。中須賀はペースを上げるとあっという間にトップ独走体制に移行する。中須賀はハイペースで周回を重ねると、5秒ものアドバンテージを築いて開幕4連勝を達成。清成は悔しい2位。「鈴鹿サーキットが苦手ということに加えて風が強い状態も苦手」と苦笑い。亀井は2台から大きく離されたもののJSB1000クラス初表彰台を獲得。「全日本で表彰台に乗った経験が少ないし、JSB1000での初表彰台だからうれしい。でも、まだまだ中須賀選手との差が大きい。次戦には改善して臨みたい」と笑顔を見せた。

●中須賀克行（予選１位／決勝１位）
「今日はF3の後のレースということで、昨日とはまた違うコンディションでした。その中でもブリヂストンタイヤは、しっかりマネージメントしながら自分がペースを上げたいときに上げることができるコントロール制を発揮してくれました。どういうコンディションでも高いコントロール制を発揮してくれたことで、最後までプッシュすることができました。こうやって勝てたのはブリヂストンタイヤのおかげです。ありがとうございます！」