2018年 全日本ジムカーナ選手権 第5戦

全日本ジムカーナ選手権第5戦は、北海道空知地方に位置する砂川市のオートスポーツランドスナガワが戦いの場となる。石狩川の広大な河川敷を利用したフラットなコースで、前半は奥のミニサーキットの部分で外周・内周をほぼフルに使った高速セクション、後半は手前にある広場のパイロンセクションで複数のターンをこなしてゴールという設定。
決勝日は曇り空。6月中旬というのに朝の気温は11℃。競技が始まる頃で13℃、午後にはようやく17℃まで上がるという状況。日射しがほとんどないので路温も23℃までしか上がらず、肌寒い一日であった。

　昨年まで全8戦（有効6戦）だったのが全10戦（有効7戦）に増えた今年の全日本ジムカーナ選手権だが、その影響もあってか今大会は参加台数が少なく、PN4クラス、SA3クラス、SCクラスが全員不参加。また、SA4クラスは成立ギリギリ5台のエントリーだったものの1台が車両トラブルでリタイアしたので、残念ながら不成立となってしまい、選手権として成立したのはPN1・2・3クラスとSA1・2クラスの5クラスのみ、選手権参加台数も41台であった。しかし、シリーズランキング上位を争う選手はほぼ全員参加し、熱い戦いを繰り広げる光景はいつもと同じ。少しでもポイントを稼いでシリーズ後半に繋げたい一心で勝負に挑む姿を見ることができた。
その中、PNクラスではRE-05Dを履くPOTENZA装着勢が活躍。PN2クラスでは山野哲也（アバルト124スパイダー／ブリヂストン）が優勝。PN3クラスではユウ（86／ブリヂストン）が優勝と、3クラス中2クラスを制覇。RE-05Dのポテンシャルの高さを示す結果となった。
また、RE-11Sを履くSAクラスのPOTENZA装着勢は、全車駆動輪にTYPE WH2を選択。スナガワの粗い路面にマッチしたコンパウンドが低温時でも真価を発揮し、SA1クラスで橋本克紀（シビック／ブリヂストン）が2位に入賞。表彰台の一角を占める活躍を見せた。

＜PN2クラス優勝、POTENZA RE-05D装着＞（2006年以降にJAF登録された1600cc超の2WD車。改造範囲が最も狭い）
山野哲也（アバルト124スパイダー／ブリヂストン）が、1本目から2位を1秒以上引き離す驚異的なタイムをマーク。2本目はライバル達もタイムを上げてきたが、山野も更にタイムを上げて引き離し、今季3勝目でシリーズランキングトップの座を守る。2位には第1戦で優勝している河本晃一（Z／ブリヂストン）が入り、RE-05Dのワンツーとなる。
●山野哲也「金曜日からの3日間、平均値が高かった週末だったなと思います。日射や路気温は想定より低かったものの、ここスナガワの路面とRE-05Dのマッチングが凄く良いことが証明できた一戦でした。特に前半セクションのコース部分は路面から小石が突き出ている様な粗い路面で、その小石がタイヤに突き刺さってくれる感じで凄くグリップしてくれるんです。後半のパイロンセクションはフラットな路面ですが、タイヤは既に温まった状態でしたので、RE-05Dの真価を発揮する温度域で思い通りの動きをしてくれました。北海道ラウンドでの勝率は高いので、僕との相性もいいんだろうなと感じています。」

＜PN3クラス優勝、POTENZA RE-05D装着＞（2012年以降にJAF登録された1600cc超2000cc以下のRWD車。改造範囲が最も狭い）
1本目、ライバル達がパイロンタッチやミスコースで低迷する中で、シリーズランキングトップのユウ（86／ブリヂストン）がキッチリ走ってトップタイムを出す。2本目はライバル達もミスなく走り切るが1本目のユウのタイムに届かず、クラス最終走者のユウは更にタイムを更新して2位を1秒近く引き離し、完全優勝。これでユウは第3戦から3連勝で、シリーズランキングでも2位を引き離して前半戦を終えた。
●ユウ「今回は金曜日からサイドブレーキの調子が悪く、金曜日に発注した部品をチーム員に空路で持って来てもらい、土曜日に修理して日曜日の決勝に挑んだというチーム力の勝利です。スナガワの路面はRE-05Dとの相性がいいので、絶対に落としたくないという思いで北海道に乗り込みました。最良の結果を得ることができて満足です。前半のコース部分は路面の粒子が粗いので、ステアリングをこじり過ぎない様に気をつけました。また、後半のテクニカルでは路面の粒子が細かいので、オーバースピードに注意して走りました。次戦の美川も路面の粒子が粗いのでRE-05D向きと思っています。シリーズチャンピオンを穫るためには次戦も落とせない戦いになりますので、RE-05Dを武器に頑張ります。」