2024年 全日本ジムカーナ選手権 第3戦 TAMADA

全日本ジムカーナ選手権第3戦は、広島市北部に位置するスポーツランドTAMADAが戦いの場となる。事前に市内を競技車でパレードしたりラジオで大会を告知したりなどの宣伝効果により多くのギャラリーを集め、142台（併設クラスを含む）が熱戦を繰り広げた。
金曜日の練習会と土曜日の公開練習では晴れて暑くなったが、決勝の日曜日は一転して雨。気温・路温とも20℃に届かず、しかも午後には雨脚が強くなるという予報により2本目のタイムアップが難しい状況が想像され、1本目にキッチリとタイムを出すことが要求される。

コースはミニサーキットのレイアウトを広く使った設定。ウェット路面を想定してか短めで、ターンもゴール直前の180度ターンのみ。このウェット路面をいかに攻略するかが勝負の分かれ目となる。

そんな中、主にRE-71RSを履くPEクラス及びPNクラスのPOTENZA装着勢では、PE1クラスで山野哲也（アルピーヌA110R／ブリヂストン）が優勝。また、PE2クラスでは地元の高屋隆一（BRZ／ブリヂストン）が2位、河本晃一（ロードスターRF／ブリヂストン）が3位、PN2クラスでも地元の小林規敏（ロードスター／ブリヂストン）が2位と、それぞれ表彰台の一角を占める活躍を見せた。
RE-11SやRE-12D TYPE Aを履くBCクラスのPOTENZA装着勢では、BC2クラスで若林拳人（エキシージ／ブリヂストン）が優勝。BC3クラスでは菱井将文（GRヤリス／ブリヂストン）が2位に入賞し、ポイントリーダーとなる。

＜PE1クラス優勝、POTENZA RE-71RS装着＞（電動パーキングブレーキ装着車。改造範囲が最も狭い）

開幕戦・第2戦と優勝している山野哲也（アルピーヌA110R／ブリヂストン）が、1本目に唯一1分9秒台のトップタイムをマーク。2本目、多くのライバル達がタイムを上げてくるものの1分10秒を切ることができず、クラスラストの山野のウイニングラン状態。それでも果敢に攻めてタイムアップを果たし、開幕3連勝とする。

●優勝した山野哲也選手コメント
「もう最高に嬉しいです。今日はウェット路面なので厳しい戦いになると覚悟していました。数日前から日曜日は雨予報だったので、金曜日・土曜日とドライ路面の中でもウェット路面を想定してチーム一丸となってセットアップしてきました。特にサスペンションのセッティングは、RE-71RSの性能を最大限引き出せる様に今までにないくらいの創意工夫をして導き出したセットアップでもありましたし、この雨量に合わせて臨機応変にタイヤの内圧設定を変更して挑んだことが勝利に繋がったんだと思っています。これで開幕3連勝です。このままチャンピオン獲得に向かって突き進んで行きたいと思います。」

＜BC2クラス優勝、POTENZA RE-12D TYPE A装着＞（後輪駆動車。改造範囲が広い）

開幕戦・第2戦と優勝している若林拳人（エキシージ／ブリヂストン）。しかし今回は1本目に梅村伸一郎（エキシージ／DL）に0.03秒届かず2番手。2本目、飯野哲平（RX-7／DL）が1本目の梅村のタイムを上回り、若林は3位に落ちる。しかしクラスラストの若林はやはり強かった。飯野を0.3秒引き離すタイムを出して見事優勝。山野に続いて開幕3連勝とする。

●優勝した若林拳人選手コメント

「今日はヘビーウェットでの戦いでした。先週テスト走行に来た時もウェットだったので、その時の内圧を参考にRE-12D TYPE Aのいいところを引き出すことを考え、1本目は高めの内圧で行きました。感触は良かったのですが内圧が高過ぎではないかという指摘をいただいて、2本目は少し下げてタイヤを動く様にしてあげたところ、雨量が増えたにもかかわらず0.8秒のタイムアップを果たして逆転優勝することができました。」