【全日本ロードレース第1戦JSB1000クラスレース２】再び高橋巧との激闘を制し中須賀克行が開幕戦ダブルウイン

土曜日と日曜日にそれぞれ23周のレースが一つずつと、2レース制がスケジュールされたJSB1000クラス。
レース2のグリッドは予選のセカンドタイムで決定される。ライダーにとっては、トップタイムを一度だけマークしても、まだ気を抜けない予選セッションだ。
　レース1のグリッドを決めるトップタイムでは、5人ものライダーがコースレコードをやぶるハイレベルな予選は、セカンドタイムでも4人がコースレコードを更新。
予選1位から14位までがレース1のグリッドと同じになった。２レース共にポールポジション獲得となった中須賀克行（ブリヂストン）は1分46秒台には入れられなかったものの、セカンドタイムもレコードを大きく更新する1分47秒047というタイムをマーク。
さらに高橋巧（ブリヂストン）、野左根航汰（ブリヂストン）の３人が1分47秒台をマークし、決勝での混戦が予想された。

レース2は日曜日の午後に行なわれた。土曜日よりも若干気温が下がり、風も出ていたもののレース観戦日よりとなり、大勢のファンが駆けつけていた。
　好スタートを好スタートを切ってレースをリードしたのは高橋。3コーナーで加賀山就臣（ブリヂストン）をかわして2番手に浮上したのはポールシッターの中須賀。レース1に引き続き、高橋と中須賀の熾烈なトップ争いが開始される。後方では2周目に加賀山をかわして3番手に浮上した野左根がこの2台を追い始める。
　昨日のレース１とは逆に高橋が前、中須賀がぴたりと後ろにつけて周回が進む。4周目にはトップは1分47秒台での攻防に突入。野左根はこのハイペースについていけず、徐々に単独走行に。
　8周目のS字コーナーで中須賀がトップ浮上。レース1同様に高橋を従えての周回に入る。
　最終ラップ。最後までアタックを続ける高橋。しかし前に出ることはできず、0.113秒差で中須賀がダブルウインを飾った。

●中須賀克行（予選1位／決勝1位）
「昨日に比べて路面温度が10度近く下がりました。そんな中でレースのトータルタイムは落ちたものの、コンディションに大きく左右されることなく最後まで高いアベレージをキープできました。それが結果につながり、ブリヂストンユーザーが表彰台を独占できてよかったと思います」

●山田宏（株式会社ブリヂストン　モーターサイクルレーシングマネージャー）
「レース2は路面温度が30度と昨日よりも低くなりましたが、ブリヂストン上位勢のタイヤ選択は昨日と同じで、中須賀選手、野左根選手がフロントはミディアム、リアはミディアムソフト。高橋選手、渡辺一樹選手、秋吉耕佑選手が前後共にミディアムハード。渡辺一馬選手、加賀山就臣選手、岩戸亮介選手がフロントにミディアム、リアにミディアムハード。水野亮選手は前後共にミディアムでした。
レースは序盤に高橋選手が先行。中須賀選手との激しい争いは最後まで続き、昨日よりもさらに速いベストラップを刻む、ハイレベルなものとなりました。0.1秒という僅差で勝利した中須賀選手とチームの皆様にお祝いを申し上げます。上位6名までが昨日のレース1と同じ顔ぶれとなりましたが、至るところで激しい争いが見られ、非常にエキサイティングなレースとなりました。今日も上位10位までがブリヂストンユーザーが占める活躍をしてくれ、非常にうれしく思います」