自動車レースには大きく2つのカテゴリーがある。ひとつは、インディカー・シリーズやF1などに代表される、オープンホイールのクルマ(フォーミュラカー)を使ったレース。そしてもうひとつがアメリカのNASCAR、ヨーロッパのDTM、そして日本のSUPER GTなどに代表される、いわゆる"ハコ車"のレースである。

sgt2018_c.JPG SUPER GTとは?

国内最高峰のモータースポーツと言われ、圧倒的なパフォーマンスを持つマシンによって、毎年激しいコンペティションが行われているSUPER GT。特に、レクサス、ホンダ、日産がワークス体制で参戦するGT500クラスは、各社ともその威信を賭けた戦いを繰り広げている。自動車レースはドライバーの戦いであると同時に、技術の戦いでもある。ワークス体制で参戦しているということは、レース結果は自動車メーカーとしての技術力や企業イメージにつながることもあり、開発はヒートアップ。それはそのまま、レースが白熱することにもつながるのである。

開発はマシンだけではない。SUPER GTは、複数のタイヤメーカーのコンペティションがある、世界的に見ても稀有なレース。今年もGT500クラスには、ブリヂストンをはじめ全4メーカーが、GT300クラスには全3メーカーが参戦。熾烈なタイヤ競争を展開している。
この自動車メーカー、そしてタイヤメーカーのそれぞれの誇りと威信を賭けた戦い...それがSUPER GTのおもしろさを生み出しているといえる。

SUPER GTには、前述のように、GT500クラスとGT300クラスがある。GT500クラスは、2014年よりモノコック等の基本部分についてドイツツーリングカー選手権(DTM)と統一化を進めている。現時点でエンジンはSUPER GTとDTMで仕様が異なるが、2019年よりDTMもSUPER GTが採用する2.0L直列4気筒ターボエンジンに切り替わる予定になっている。
2018年、レクサスはLC500、ホンダはNSX-GT、日産はGT-Rにて引き続き参戦する。各メーカーとも精力的なテストを既に2017年シーズン直後より開始しているが、空力性能やエンジンについては開発範囲が制限されている。その意味で2018年もタイヤの性能が勝負の鍵を握るのは間違いない。今年も各社マシンによる白熱した戦いが繰り広げられそうだ。

GT300クラスは、大きく分けて「FIA GT3」と「JAF-GT」の2種類の規格に準じた車両が参戦している。「FIA GT3」は今世界中でレースが行われている車両規格で、スポーツカーをベースとしたレース専用の市販車両である。SUPER GTにもメルセデスベンツ・アウディ・BMW・ポルシェ・フェラーリ・ランボルギーニ・レクサス・日産といったメーカーのGT3車両が2017年から引き続き参戦することに加え、2018年はホンダNSX GT3を新たに採用するチームが現れそうである。
一方「JAF-GT」はSUPER GT独自の規格で、車両はトヨタプリウス・マークX・86、スバルBRZといった馴染みのある名前と見た目であるが、中身は完全に別物となっている。またFIA GT3と比較して改造や調整の範囲が広いと言われている。

SUPER GTの決勝レースは、GT500クラスとGT300クラスの2クラスが混走して行われる。まず、ローリングスタート方式でGT500クラスがスタート。それから遅れて、GT300クラスがスタートする。ここがひとつのポイント。スピードの違う、2クラスが同時にレースをすることで、サーキットの至るところでバトルが行われ、サーキットを訪れたファンの方々は、さまざまなバトルを見て楽しむことができる。

そして、SUPER GTのレースをさらにおもしろくしているのが、「ウェイトハンディ制」の導入だ。これはクルマのパフォーマンスをレースごとにある程度均一化することで、バトルを増やそうというもの。入賞者には、次戦レースで獲得ポイントと連動したハンディが課される。50kgまではウェイトのみによるハンディが、それ以降はウェイトと燃料流量リストリクターを併用したハンディが課され、マシンのパフォーマンスが引き下げられることになる。

このウェイトハンディをも戦略の中に取り込み、ポイントを積み重ねながら年間のシリーズ戦を戦い抜くことができた者だけが、年間王者の栄誉に浴することができるのである。

ブリヂストンとSUPER GT

SUPER GTの前身である「全日本GT選手権」が、1994年に始まって以来、17年連続でチャンピオンの足元を支えてきたブリヂストン。しかし、2011年、2012年、2014年、2015年は残念ながら勝利を逃し苦汁をなめた。2016年、これまで以上にブリヂストンは雪辱に燃え、2レース制となった最終戦ツインリンクもてぎでブリヂストンを装着したLEXUS TEAM SARDがチャンピオン奪還を果たした。続く2017年シーズンは、レクサスLC500とブリヂストンのパッケージが開幕から4連勝を果たし一方的な展開かにも見えたが、タイヤ他社を装着したライバルが終盤にかけて急激にポイント差を詰めてきた。終わってみればわずか2ポイント差でLEXUS KeePer TOM'S/BSがシリーズチャンピオンを獲得した。

ブリヂストンには、エントリーカテゴリーであるレーシングカートから、世界最高峰のF1までを経験したからこそ蓄えられた技術とノウハウがある。
勝利の探求に終わりはない。そのためにブリヂストン技術陣の魂が込められたレース。SUPER GTは、そのようなレースと言えるのかもしれない。

2018年シーズンの見どころ

GT500クラスは、これまで以上にレクサス、ホンダ、日産による激しい戦いが展開されると予想される。2018年ブリヂストンは、レクサス勢5チーム、ホンダ勢3チーム、日産勢1チームの、合計9台にタイヤを供給する。
「チャンピオンチームの足元を支える」というブリヂストンの熱い思いに変わりは無い。常に新たな技術が積極的に盛り込まれているブリヂストンタイヤによる、さらなるパフォーマンスの向上が期待されている。

【ブリヂストンサポートチーム】

◆GT500クラス
1. LEXUS TEAM KeePer TOM'S
6. LEXUS TEAM LEMANS WAKO'S
8. AUTOBACS RACING TEAM AGURI
12. TEAM IMPUL
17. KEIHIN REAL RACING
36. LEXUS TEAM au TOM'S
38. LEXUS TEAM ZENT CERUMO
39. LEXUS TEAM SARD
100. TEAM KUNIMITSU

◆GT300クラス
31. apr
51. K-tunes Racing LMcorsa
55. AUTOBACS RACING TEAM AGURI
65. K2 R&D LEON RACING