坪井翔/山下健太 (au TOM’S GR Supra/BS)が有終の美。SUPER GT史上初チャンピオン3連覇達成
- 開催場所:モビリティリゾートもてぎ
 - 開催日:2025年11月01日(土) 〜 2025年11月02日(日)
 
シリーズの最終戦は、サクセスウエイトが開幕戦と同じくゼロ。ポイントランキングトップで最終戦を迎えた坪井翔/山下健太 (au TOM’S GR Supra/BS)は、2番手グリッドからスタート直後にトップに立つと、ゴールまで首位を守り、今シーズン3勝目を記録。これによってチャンピオンを3年連続獲得。これはSUPER GT史上初の快挙だった。
<予選>金曜日の夕刻から降り始めた雨は、深夜に多くの雨量があった。午前中の練習走行の段階では、走行ライン以外は、まだダンプコンディション。そしてドライコンディションへ変化していった。予選が開始される際には、雲間から日差しが差し込み、曇りと晴れが繰り返えした。第7戦を終えてチャンピオンの可能性がある6チームの中で3チームがQ1敗退してしまった。その3チームは全てブリヂストンタイヤ装着チームだった。Q1をトップタイム1分35秒台で通過したのは、ランキングトップの坪井/山下組だった。そしてQ2の10分間へ向けてQ1を通過した10台がコースイン、各車がタイヤのウォームアップ3周を終えて、残り時間3分あたりからタイムアタックを開始。Q1を大差でトップ通過した坪井/山下組が再びトップタイムを刻んでポールポジションを獲得すると思われていたが、Q2で僅かにミス。そこへ石浦宏明/大湯都史樹(KeePer CERMO GR Supra/BS)が0.175秒上回ってコントロールラインを通過し、ポールポジションを奪取。1ポイントを獲得してランキング3位タイで決勝に臨むこととなった。ランキング2位の大嶋和也/福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra/BS)は、Q1で敗退していて13番手グリッドから決勝をスタートすることとなり、チャンピオン獲得へは厳しい状況となってしまった。
<決勝>予選日に比べてやや気温、路面温度が低いコンディションだった決勝。ポールスタートの石浦/大湯組のテールにピタリとつけた坪井/山下組は、4コーナーでトップに立ってオープニングラップのホームストレッチに戻って来た。2番手には、4番手グリッドからスタートした平峰一貴/B.バゲット(TRS IMPUL with SDG Z/BS)という序盤の展開となった。300Km、63周の三分の一が終えた時点で各車はピットインしてドライバー交代。ここで前戦優勝の山本尚貴/牧野任祐(STANLEY CIVIC TYPE R-GT/BS)がタイヤ無交換作戦でピットストップ時間を短縮してトップに立った。給油後の車重が思い状態で2周の間トップを走行した山本/牧野組だったが、その後、フレッシュタイヤの後続にパスされて4番手まで順位を下げていたが、その後はトップ車両と同等のラップタイムでゴールを目指した。トップ争いでは坪井/山下組に平峰/バゲット迫り、一時はトップが入れ替わるシーンがあったが、直ぐに坪井/山下組が順位を戻した。そして、千代勝正/高星明誠(MOTUL AUTECH Z/BS)が3番手にポジションアップ。10位までブリヂストンタイヤ装着車が占めたが、再車検で2位でゴールした平峰/バゲット組が失格となり、2位以下の順位が一つ繰り上がり、千代/赤星組が2位、3位に山本/牧野組となった。
<優勝/チャンピオンドライバーのコメント>
坪井翔選手「ロニー・クインタレッリさんの記録に並ぶ4度のタイトル獲得となったがうれしいです。この環境でレースをさせていただけることがまずありがたいことです。今の1号車は、多分誰もが乗りたいと思うマシンと思うので、そこに乗れているのはありがたいですし、プレッシャーはありますけど、山下健太選手とともに結果を出し続けられているというのはすごくいい環境かなと思います。今年エンジニアが変わったこともあって完璧なシーズンではなかったとはいえ、エンジニアにとっても初めてのトラックエンジニアリングを担当して、今までチャンピオンを獲ってきて当たり前だった1号車をいきなり背負うことの重大さはわかっていたでしょうが、エンジニアにとってすごく大変な年だったと思います。しっかり仕事をやってのけてくれたチームのみんなに感謝ですし、史上初の3連覇はチームとしてすごい快挙だと思います。その一員としていることができて良かったと思います」
山下健太選手「自分は、3度目のチャンピオンとなったのですが、1号車チームは、坪井選手が今回で4回目のタイトル獲得、チームとして3連覇できました。これだけ接戦のGT500クラスでちょっと【抜け出たたような】結果を出し続けているチームに、自分が居させてもらっていることをまず感謝したいのと、今年も完璧なシーズンではなかったのですけど、全員が常に100%以上のパフォーマンスを出せているという印象があるので、苦しいときもミスを最小限にしてきたと思うし、できる限りのことをしてきたと思うので、全員の力で獲ったチャンピオンだなと改めて思いました」
<ブリヂストン MSタイヤ開発マネージャー:山本貴彦のコメント>
「トムスさんの最終戦優勝とチャンピオン3連覇おめでとうございます。予選ではポールは獲得できませんでしたが、やはりチャンピオンへの気負いではないにしろ、多少のミスがあったみたいですね。しかし、決勝では一気にトップに立ち、そして予選とはコンディションが異なり選択したタイヤとは多少レンジが外れたとしてもそれに大きく影響されずに走り切るというところが【凄い】の一言ですね。現状、持ち込みタイヤが4セットですから、タイヤメーカーとして何かできる範囲は狭いです。供給させていただいているタイヤをどう使っていただくかという点が速さ、勝敗につながります。そこでパフォーマンスを最大限に発揮していただいた結果ですね」
決勝
- 開催日:2025/11/02
 - 天候:Cloudy
 - 路面:Dry
 - 路面温度:24°C〜23°C
 - 決勝出走:15
 - 完走:14
 - (4.801km x 63laps = 302.463km)
 
| 順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム | 
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1 | 坪井 翔 /山下 健太 | 
              BS
                             | 
                                            
                      au TOM'S GR Supra | 63 | 1:51'05.545 | ||||||
| 2 | 23 | 千代 勝正 /高星 明誠 | 
              BS
                             | 
                                            
                      MOTUL AUTECH Z | 63 | 1:51'06.814 | ||||||
| 3 | 100 | 山本 尚貴 /牧野 任祐 | 
              BS
                             | 
                                            
                      STANLEY CIVIC TYPE R-GT | 63 | 1:51'32.490 | ||||||
| 4 | 39 | 関口 雄飛 /S.フェネストラズ | 
              BS
                             | 
                                            
                      DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 63 | 1:51'32.912 | ||||||
| 5 | 37 | 笹原 右京 /G.アレジ | 
              BS
                             | 
                                            
                      Deloitte TOM'S GR Supra | 63 | 1:51'44.661 | ||||||
| 6 | 8 | 野尻 智紀 /松下 信治 | 
              BS
                             | 
                                            
                      ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8 | 63 | 1:51'55.683 | ||||||
| 7 | 38 | 石浦 宏明 /大湯 都史樹 | 
              BS
                             | 
                                            
                      KeePer CERUMO GR Supra | 63 | 1:52'07.066 | ||||||
| 8 | 16 | 大津 弘樹 /佐藤 蓮 | 
              BS
                             | 
                                            
                      ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16 | 63 | 1:52'07.279 | ||||||
| 9 | 3 | 佐々木 大樹 /三宅 淳詞 | 
              BS
                             | 
                                            
                      Niterra MOTUL Z | 63 | 1:52'11.513 | ||||||
| 10 | 24 | 松田 次生 /名取 鉄平 | YH | リアライズコーポレーションADVAN Z | 63 | 1:52'16.765 | ||||||
| 11 | 19 | 国本 雄資 /阪口 晴南 | YH | WedsSport ADVAN GR Supra | 63 | 1:52'21.153 | ||||||
| 12 | 64 | 伊沢 拓也 /大草 りき | DL | Modulo CIVIC TYPE R-GT | 63 | 1:52'25.110 | ||||||
| 13 | 17 | 塚越 広大 /小出 峻 | 
              BS
                             | 
                                            
                      Astemo CIVIC TYPE R-GT | 63 | 1:52'32.884 | ||||||
| 14 | 14 | 大嶋 和也 /福住 仁嶺 | 
              BS
                             | 
                                            
                      ENEOS X PRIME GR Supra | 63 | 1:53'04.082 | ||||||
| - | 12 | 平峰 一貴 /B.バゲット | 
              BS
                             | 
                                            
                      TRS IMPUL with SDG Z | DQ | 






















    
        
        
      
          
          
        