2025年オートバックスSUPER GT第5戦 鈴鹿【GT300クラス】

シリーズの折り返しの第5戦は、通常のレースフォーマットで300kmレースが開催された。ポイントランキング上位に位置しているブリヂストンタイヤ装着車にとってはサクセスウエイトが搭載されていて苦しい展開となった。その状況下でも着実にポイントゲットを果たしてシリーズ後半戦へのスタートを切っている。

＜予選＞ブリヂストンタイヤ装着車の蒲生尚弥/菅波冬悟（LEON PYRAMID AMG/BS）は、61点で第5戦を迎えてポイントランキングトップ。サクセスウエイトは最大の100kgとなっている。堤優威/平良響（HYAPER WATER INGING GR86 GT/BS）は48.5点でランキング3位＝97kg。そして、吉田広樹/野中誠太（Green Brave GR Spra GT/BS）が30.5点＝61kgという状況になっている。GT300クラスもGT500クラスと同じく実ウエイトは50kgまでなのでこの3台は、最大ウエイトを積んで予選に臨んだ。この3台は、厳しい状況の中でA、B各グループ上位9台に入ってQ1を通過してQ2に進出を果たした。実ウエイトが50kg以下のマシンたちとのQ2でどれだけ上位に食い込むことができるか注目された。堤/平良組が7番手、吉田/野中組が8番手。そして、蒲生/菅波組が13番手から決勝をスタートすることとなった。また、オリバー・ラスムッセン/小山美姫(apr LC500hGT/BS)は、Q1敗退してしまい、22番手からスタートを切ることとなった。

＜決勝＞猛暑、灼熱の太陽の光線の下で決勝がスタートを切った。サクセスウエイトの実ウエイトは50kgまで。それを超える場合には、ピットイン時の給油供給スピードに3段階の規制が設けられている。蒲生/菅波組と堤/平良組は通常の給油スピードに15秒多くかかるハンディ。吉田/野中組は5秒プラスとなっていた。ピットインまでに順位をあげていてもこのハンディによって上位進出はとても厳しい状況だった。各車は、スタートの順位をキープしながらレースの序盤で周回を重ねていた。堤/平良組がクラス中で最初にピットイン、続いて蒲生/菅波組がピットインしたが、給油時間規制によって共に順位を落してレースに復帰。吉田/野中組は、レースの半ばまで引っ張って、順位を上げてピットイン、スタートポジションとほぼ同じ順位でレースに復帰を果たし、7位でゴールラインを切ったが、再車検で2位のチームが失格となって6位となった。同じく2位以下の完走車は順位をひとつあげる結果となった。堤/平良組12位。蒲生/菅波組13位。ラスムッセン/小山組は17位。

＜ブリヂストン　MSタイヤ開発マネージャー：山本貴彦のコメント＞
「ご存知のようにブリヂストンタイヤ装着車の中でポイントランキングの上位にいるチームはサクセスウエイトと給油スピードの規制でとても苦しい状況下でのレースでした。予選に関しては、一発のスピードが出せるタイヤの開発をしなければならないという課題を確認していますが、決勝における安定したパフォーマンスは発揮できています。シリーズ後半戦に入って、残り3戦に向けて開発を進めて各チームをサポートしてまいります」