【2022年全日本ロードレース選手権 第4戦 SUGO ST600レース１】ベテラン小山知良が若手二人を抑えて優勝！

全日本ロードレース第４戦SUGOは開幕戦以来の4クラス開催。のST600 クラスは2レース制が組まれた。

練習走行が行なわれた金曜日は悪天候に見回れたが、土曜日は好天に恵まれた。35分間のタイムアタックはセッション開始直後から白熱。長尾健吾、横山尚太とリーダーボードのトップが入れ替わる。
セッション中盤。荒川が1分30秒634で一気にトップに躍り出る。横山は1分30秒649、伊達悠太が1分30秒723で追いかける。さらにセッション中盤からコースインした小山知良がすぐに1分30秒956を出して追撃態勢に。
セッション終盤には羽田太河が1分30秒915と1分30秒台の争いに参戦。

しかし最後まで荒川の1分30秒634を上回る者は出なかった。荒川は開幕戦に続いて2戦連続ポールポジションを獲得。
「昨日の雨でコースコンディションがよくなかったから、様子をみながらの予選だった。タイミングよくタイムを出すことができた。セカンドタイムもトップだったので、ひとまずよかった。タイムは少しアドバンテージがあるから、決勝は逃げ切りたい」とコメントを残した。

レース1は予選と同日の午後に行なわれた。好スタートを切ってホールショットを奪ったのは横山。ポールシッターの荒川は２番手。３番手に羽田と続く。
オープニングラップで荒川がトップ浮上。羽田も横山を捉えて荒川の背後にピタリとつく。荒川と羽田の一騎打ちが開始される。後方では小山が猛烈な勢いで追い上げ、2周目には3番手に浮上。10台以上の隊列となった３位争いの先頭を走りながらトップ2台を追いかけ始める。
４周目に長尾健吾、５周目に伊達悠太と次々に２位争いからの脱落者が出る。

７周目。羽田が荒川を捉えてトップ浮上。同時に小山が集団から抜け出してトップ２台との差を詰める。３台でのトップ争いが開始される。
レース中盤。荒川と羽田の首位争いが熾烈に。小山は虎視眈々と２台の間に割って入る。
11周目。ついに小山がトップ浮上。若手二人は諦めずにピタリと小山の背後につける。
羽田と小山は何度も順位を入れ替える。羽田は最後まで諦めずに小山にアタック。しかし軍配は百戦錬磨の小山に挙がった。羽田は0.2秒差の２位。荒川は3位に甘んじた。

●小山知良（予選5位／決勝１位）
「決勝はもっと大きなグループになるかと思ったのですが、予想以上に荒川選手のペースが速かったです。僕はギア抜けしてしまい、前２台と離れてしまいました。厳しいと思ったのですが、２台がやり合ってくれたおかげで追いつけました。チャタリングがひどかったので、前に出た方が走りやすいと思ってトップに立ちました。僕にとってSUGOは鬼門。ここで勝ったことはものすごくうれしいです。明日も勝ちたいけれど、簡単ではありません。明日はライバルたちがアジャストしてくるでしょう。しっかり準備をしたいです」