迅速なピット作業でトップに立ち、ヘイキ・コバライネン/中山雄一(DENSO KOBELCO SARD GR Supra/BS)が優勝
- 開催場所:富士スピードウェイ
- 開催日:2020年10月03日(土) 〜 2020年10月04日(日)
シリーズ後半戦に入った第5戦は、再び舞台を富士スピードウェイに移し、このレースから限定人数の観客が入場。5番手スタートのヘイキ・コバライネン/中山雄一(DENSO KOBELCO SARD GR Supra/BS)がレース中盤のピットイン以降トップに立って昨年のオートポリス戦以来の優勝を果たした。
<予選>
後半戦の始まりとなる第5戦。ランキング上位陣、6位までをブリヂストンユーザーが占めている。ということは、ハンディウェイトが嵩むことを意味し、同時に燃料流量リストリクターによって、ストレートスピードが制限されている。そうした状況下でウェイトハンディが軽い車両の活躍が期待された。Q1においては、これまで不運なトラブルの連続でノーウェイトの12号車、佐々木大樹/平峰一貴(カルソニックIMPUL GT-R/BS)がベストタイムを叩き出し、久々のポールポジション獲得へ好発進。これにハンディウェイト8キロの8号車、野尻智紀/福住仁嶺(ARTA NSX-GT/BS)が続いた。Q2のポールポジション争いは、この2台のブリヂストンユーザーに絞られた。そして、12号車が先にタイムを出し、ポールポジション決定かと思われたが、最終盤で8号車が逆転。フロントローは、2台のブリヂストンユーザーが占めた。
<決勝>
スタート直後の1コーナーでアクシデントが起こって、いきなりセーフティカーが導入されて、5周目からレースは再開となった。1コーナーの接触、混乱をすり抜けて、高星明誠/ヤン・マーデンボロー(リアライズコーポレーション ADVAN GT-R/YH)がトップに立った。しかし、ポールポジションスタートの野尻/福住組が13周目に高星/マーデンボロー組をパスして再びトップに立つ。ピットインのタイミングまで野尻/福住が首位を守っていたが、3番手に位置していたコバライネン/中山組が迅速なピット作業によってコースに送り出されてトップに立った。これに同じくピットインのタイミングが良く、トラフィックを避けて、順位アップに成功したランキング3位、76キロのハンディウェイトを積む平川亮/ニック・キャシディ(KeePer TOM’S GR Supra/BS)が続いた。その背後では、12番手スタートから着実に順位アップをしてきた大嶋和也/坪井翔(WAKO’S 4CR GR Supra/BS)が52周目に一気に4位から2位へジャンプアップ。平川/キャシディ組は終盤ペースダウン、野尻/福住組に3位のポジションを明け渡した。コバライネン/中山組は、安定したペースで後続を引き離して優勝。2位の大嶋/坪井は15ポイントを得て、ランキングトップに躍り出た。
<優勝ドライバーコメント>
ヘイキ・コバライネン選手「開幕戦から第2戦までコロナウイルスの感染拡大防止によって来日できず、参戦することができないという例年と違うシリーズ展開となったけれど、この第5戦でファンの皆さんの前で勝てて嬉しい。予選で思い通りに行かないこともあったけれど、決勝レースは完璧だった。チーム、トヨタ、そしてブリヂストンのサポートによって約一年ぶりの勝利を得ることができた」
中山雄一選手「チームのピット作業の早さはクラス一番なのは知っていたので、コバライネン選手が順位を上げてきてくれて、トップに出られると信じていました。タイヤのウォームアップは少し大変でしたけれど、温まってからは最高のパフォーマンスを発揮してくれました。燃費を考えた走行をしながら走っていたのですが、最終ラップに<No Fuel>の表示が出て焦りました。なんとかウイニングラップを終えて帰ってくることができました。」
<ブリヂストン MSタイヤ開発部マネージャー:山本貴彦のコメント>
「ブリヂストンユーザーの多くはハンディウェイトが重くなってきている状況ですから、他社さんに一発の速さで迫られていますが、決勝のレースペースでは安定して優位性を保つことができています。特に重いGR Supraたちが決勝では速さを示してくれました。結果として5位までを占めることができました。フロントロースタートのカルソニック IMPUL GT-Rが1コーナーの混乱でコースオフ、またドライブスルーペナルティで順位を下げてしまいましたが、レースペースはとても良かったので残念でした。次戦は、最大ウェイトとなる鈴鹿戦です。再びハンディウェイトが重く苦しい戦いになるユーザーさんが多いですが、ポイント獲得へ向け気を引き締めて臨みます」
決勝
- 開催日:2020/10/04
- 天候:Cloudy
- 路面:Dry
- 路面温度:29°C〜24°C
- 決勝出走:15
- 完走:14
- (4.563km x 66laps = 301.158km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 39 | H.コバライネン/中山 雄一 | BS | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 66 | 1:47'01.279 | ||||||
2 | 14 | 大嶋 和也/坪井 翔 | BS | WAKO'S 4CR GR Supra | 66 | +10.216 | ||||||
3 | 8 | 野尻 智紀/福住 仁嶺 | BS | TGR中ジHSR旭ロードスター | 66 | +11.162 | ||||||
4 | 37 | 平川 亮/N.キャシディ | BS | KeePer TOM'S GR Supra | 66 | +12.355 | ||||||
5 | 100 | I.O.フラガ/牧野 任祐 | BS | RAYBRIG NSX-GT | 66 | +20.069 | ||||||
6 | 16 | 武藤 英紀/笹原 右京 | YH | Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT | 66 | +40.174 | ||||||
7 | 19 | 国本 雄資/宮田 莉朋 | YH | WedsSport ADVAN GR Supra | 66 | +40.442 | ||||||
8 | 12 | 佐々木 大樹/平峰 一貴 | BS | カルソニック IMPUL GT-R | 66 | +43.717 | ||||||
9 | 38 | 立川 祐路/石浦 宏明 | BS | ZENT GR Supra | 66 | +57.894 | ||||||
10 | 17 | 岩澤 優吾/B.バゲット | BS | KEIHIN NSX-GT | 66 | +58.794 | ||||||
11 | 23 | 松田 次生/R.クインタレッリ | MI | MOTUL AUTECH Z | 65 | |||||||
12 | 36 | 関口 雄飛/S.フェネストラズ | BS | au TOM'S GR Supra | 64 | |||||||
13 | 64 | 伊沢 拓也/大津 弘樹 | DL | Modulo NSX-GT | 64 | |||||||
14 | 24 | 高星 明誠/J.マーデンボロー | YH | リアライズコーポレーションADVAN Z | 61 | |||||||
- | 3 | 平手 晃平/千代 勝正 | MI | CRAFTSPORTS MOTUL Z | DNF |