波乱のレース。セーフティカーの導入で大きくシナリオが変化。ポールスタートの嵯峨宏紀/中山友貴(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT/BS)は、展開に翻弄されて7位フィニッシュ
- 開催場所:鈴鹿サーキット
- 開催日:2020年08月22日(土) 〜 2020年08月23日(日)
予選で5年ぶりのポールポジションを獲得してレース序盤を大きくリードした嵯峨宏紀/中山友貴(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT/BS)は、一転してセーフティカーの導入でリードを失うという苦しい状況となり、2位を走行していた高木真一/大湯都史樹(ARTA NSX GT3/BS)は、他車がピットインのタイミングで一時トップに立った。その後高木/大湯はピットイン後に再び順位アップをして3位へ。しかし最終盤に他車と接触、ダメージを負ってリタイヤしてしまった。ブリヂストンユーザー最上位は蒲生尚弥/菅波冬悟(LEON PYRAMID AMG/BS)の6位。嵯峨/中山組は、ピットイン時のタイムロスが響いて7位フィニッシュでレースを終えた。
<予選>
今回もGT300クラスの予選は2グループに分かれて行われた。Q1のAグループで出走した嵯峨宏紀/中山友貴(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT/BS)がトップタイムを叩き出してQ2へ進出を果たした。同じくAグループで注目されたのは、開幕戦でデビューウィンを果たし、第2戦でもポイントを獲得してポイントランキングトップの吉田広樹/川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT/BS)。ウェイトハンディ75キロという出場車中最大ウェイトを搭載しながら5番手でQ1を突破した。Q2においても嵯峨/中山組の速さは変わらず、チームにとって5年振りのポールポジションを獲得。Q1をギリギリ8番手で通過した高木真一/大湯都史樹(ARTA NSX GT3/BS)が2番手となって、フロントローはブリヂストンユーザーによって占められた。また、吉田/川合組も5番手に入るという大健闘だった。
<決勝>
1周目からGT300クラスのマシンがコースオフしてセーフティカーがコースイン。5周目からレースが再開されるという波乱模様の始まりとなった。結果的にアクシデント、トラブルが繰り返されて、レース中に計3回のセーフティカー導入となった。ポールから素晴らしいダッシュを見せて2位以下を引き離した嵯峨/中山組だったが、2回目のセーフティカー導入で5秒以上あったリードがリセットされてしまった。早めのピットインでドライバー交代。給油の量が多い同車は、ピット作業に時間がとられてしまい順位を下げた。代わってトップに立った高木/大湯組は予定通りのピットイン、作業を問題なく終えてコースイン。後半に向けて再び順位を上げていった。しかし3位まで上がった終盤に2位の車両のパスを試みて接触、フロントを破損、ピットに戻ってリタイヤしてしまった。代わって表彰台争いを演じた蒲生尚弥/菅波冬悟(LEON PYRAMID AMG/BS)もクラッシュで6位に後退。優勝は7番手グリッドからスタートした平中克幸/安田裕信(GAINER TANAX GT-R/DL)。
<ブリヂストン MSタイヤ開発部マネージャー:山本貴彦のコメント>
「ポールポジションスタートの嵯峨/中山組は正に混乱の展開の犠牲になってしまった。セーフティカーのコースインで作戦が大きく狂ってしまった。それまでの速さを見れば、大量リードを保っていられたらピットインのロスタイムも補って、ポジションをキープできたかもしれませんね。タイヤ自体のパフォーマンスは、一時路面温度が50度に達していても、温度レンジは全く問題なく十分対応していました。55号車 高木/大湯組の追い上げを見てもそれは分かります。少なくとも表彰台には立てたと思うので残念でした」
決勝
- 開催日:2020/08/23
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 路面温度:48℃〜49℃
- 決勝出走:30
- 完走:29
- (5.807km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 11 | 平中 克幸/安田 知宏 | DL | TANAX GAINER GT-R | 50 | 2:00:15.804 | ||||||
2 | 18 | 小林 崇志/松浦 孝亮 | YH | UPGARAGE NSX-GT3 | 50 | +4.049 | ||||||
3 | 2 | 加藤 寛規/柳田 真孝 | YH | シンティアム・アップル・ロータス | 50 | +15.952 | ||||||
4 | 61 | 井口 卓人/山内 英輝 | DL | SUBARU BRZ R&D SPORT | 50 | +16.626 | ||||||
5 | 10 | 星野 一樹/石川 京侍 | YH | TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL GT-R | 50 | +23.442 | ||||||
6 | 65 | 蒲生 尚弥/菅波 冬悟 | BS | LEON PYRAMID AMG | 50 | +27.180 | ||||||
7 | 31 | 嵯峨 宏紀/中山 友貴 | BS | TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT | 50 | +28.527 | ||||||
8 | 4 | 谷口 信輝/片岡 龍也 | YH | グッドスマイル 初音ミク AMG | 50 | +29.323 | ||||||
9 | 56 | 藤波 清斗/J.P.デ・オリベイラ | YH | リアライズ日産自動車大学校 GT-R | 49 | |||||||
10 | 9 | 藤井 誠暢/K.コッツォリーノ | MI | PACIFIC NAC D'station Vantage GT3 | 49 | |||||||
11 | 360 | 青木 孝行/柴田 優作 | YH | RUNUP RIVAUX GT-R | 49 | |||||||
12 | 52 | 吉田 広樹/川合 孝汰 | BS | 埼玉トヨペットGB GR Supra GT | 49 | |||||||
13 | 6 | 阪口 良平/小高 一斗 | BS | ADVICS muta MC86 | 49 | |||||||
14 | 25 | 松井 孝允/佐藤 公哉 | YH | HOPPY Schatz GR Supra | 49 | |||||||
15 | 35 | 佐々木 雅弘/堤 優威 | YH | arto RC F GT3 | 49 | |||||||
16 | 87 | 高橋 翼/山田 真之亮 | YH | T-DASH ランボルギーニGT3 | 49 | |||||||
17 | 60 | 吉本 大樹/河野 駿佑 | MI | SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 | 49 | |||||||
18 | 50 | 加納 政樹/山下 亮生 | YH | ARNAGE AMG GT3 | 49 | |||||||
19 | 34 | 道上 龍/J.パーソンズ | YH | Modulo KENWOOD NSX GT3 | 49 | |||||||
20 | 244 | 久保 凜太郎/三宅 淳詞 | YH | たかのこの湯 RC F GT3 | 49 | |||||||
21 | 7 | 荒 聖治/山口 智英 | YH | Studie BMW M6 | 49 | |||||||
22 | 48 | 田中 優暉/飯田 太陽 | YH | 植毛ケーズフロンティア GT-R | 49 | |||||||
23 | 22 | 和田 久/城内 政樹 | YH | アールキューズ AMG GT3 | 48 | |||||||
24 | 33 | S.トン/木村 武史 | YH | エヴァRT初号機 X Works R8 | 48 | |||||||
25 | 21 | 川端 伸太朗/近藤 翼 | YH | Hitotsuyama Audi R8 LMS | 48 |