2021年 SUPER GT 第8戦 富士スピードウェイ [GT300]

早めのピットインから追い上げて、トップに立った吉田/川合組は、51周目の最終コーナー手前で他車と接触。ピットインしてタイヤを交換したて下位へ落ちてしまった。これで2位を走行していた吉本大樹/河野駿佑（SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT/DL）がトップに立ち優勝。チャンピオンは、3位フィニッシュの井口/山内の頭上に輝いた。

＜予選＞
開幕戦と同じく、ノーウェイトとなった最終戦。各車本来のパフォーマンスが発揮される予選で昨年に自らのチームが記録したコースレコードを更新していた吉田広樹/川合孝汰（埼玉トヨペットGB GR Supra GT/BS）は、ポールポジションをほぼ手中にしたかに見えた。しかし、今年5月に行われた同じ富士のレースでポールポジションを獲得した井口卓人/山内英輝（SUBAU BRZ R&D SPORT/DL）が逆転でポールポジションを獲得。2台はレコードを更新しながら凌ぎを削りタイムアタック合戦を演じた。井口/山内組とチャンピオン争いをしている高木真一/佐藤　蓮（ARTA NSX GT3/BS）は、練習走行で電気系のトラブルが発生して、僅かに7周しか走行できず、予選に臨むことはできたが、Q1で敗退してしまっていた。

＜決勝＞
予選の上位TOP3が順位を入れ替えながらレースの序盤は進んでいった。蒲生/菅波組がいち早くピットイン。吉田/川合組も早めのピットイン、ドライバー交代を行った。この作戦でこの2台は上位進出の足掛かりを作り、全ての車両がピットインを終えた時点で吉田/川合組がトップに立った。しかし、レースも終盤に入り、51周目の最終コーナー手前で同クラスの車両をパスしようとして接触、左リヤタイヤがホイールのリムから脱落してしまってスピン。ピットインしてタイヤ交換、レースに復帰することはできたが、優勝の権利は失われた。2位を走行していた吉本/河野にトップの座が転がり込んだ。そして、その背後には、安定したペースで周回を重ねていた蒲生/菅波組が2位へ順位アップしてきて、開幕戦以来の表彰台を獲得して最終戦を終えた。チャンピオンは、3位フィニッシュした井口/山内が獲得した。

＜ブリヂストン　MSタイヤ開発マネージャー：山本貴彦のコメント＞
「接触のアクシデントが無ければ、埼玉トヨペットGBさんが優勝していたので、大変残念な結果となってしまいました。また、予選6番手のmuta Racingさんは、序盤にドライブスルーペナルティを科せられ、上位進出のチャンスを失ってしまって、ブリヂストンユーザーにとは後味の悪い最終戦となってしまいました。この時期の路面温度の変化の中でも安定したパフォーマンスを発揮してチームさんをサポートできたので悔しく、残念なシーズンエンドとなってしまいました」