度重なるコンディション変化の中、絶妙なピットインタイミング&タイヤ交換で加藤寛規/堤 優威(muta Racing GR86 GT/BS)が優勝

  • 開催場所:スポーツランドSUGO
  • 開催日:2022年09月17日(土) 〜 2022年09月18日(日)
2022年オートバックスSUPER GT第6戦 SUGO[GT300]

九州、沖縄地方で猛威を奮っている巨大な台風が東北地方のスポーツランドSUGOまで影響した。曇り空の下でスタートした決勝は序盤で雨が降り始めてウエットコンディションへ変化。その後も断続的に雨が降りタイヤ選択の判断に悩む状況となった。13番手スタートの加藤寛規/堤 優威(muta RacingGR86 GT/BS)組が絶妙なタイミングでピットイン&タイヤ交換を行なってトップに立ち、同クラスの全車を周回遅れにして優勝を飾った。

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<予選>
秋の始まりを感じさせるコンディションの予選日だった。
シリーズ終盤戦の中でサクセスウエイトが最も重くなる状況の第6戦。ブリヂストン装着車の多くはその状況下でウエイトエフェクトがライバルたちに比較して少ない車両が多い。予選Q1のA組では蒲生尚弥/篠原拓朗(LEON PYRAMID AMG/BS)が3番手、吉田広樹/川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT/BS)が8番手でQ2進出を果たした。Bグループでは武藤英紀/木村偉織(ARTA NSX GT3/BS)、加藤/堤組が1-2という好調な滑り出しを見せた。しかし、Q2では、蒲生/篠原組が6番手、吉田/川合組が8番手、武藤/木村組10番手、加藤/堤組14番手とQ1の状況再現とはいかなかった。予選後の再車検でトップタイムを叩き出した車両の違反があってタイム抹消されて、全ての車両が一つずつ予選順位を繰り上げられている。

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<決勝>
決勝のスタート直前に小雨が降る瞬間があったが、路面を濡らすことなく、曇り、ドライコンディションでレースはスタートした。12周を過ぎたあたりから再び小雨が落ちてきて、ウエットコンディションへ変化。14位を走行していた加藤/堤組が15周してピットイン、レインタイヤへスイッチ。その後雨が止むが再び降り始めるという繰り返しの難しいコンディションに翻弄される展開となった。状況の変化毎にタイヤ交換を試みたチームもあったが、加藤/堤組は、混乱の中でトップに立ち、レインタイヤのままドライバー交替まで走行。ハーフウエットのコンディションに対してスリックを選択、トップをキープしたままレースに復帰。その後もコンディション変化はあったが、終わってみれば、クラスの全車を周回遅れにする快走で優勝した。この勝利は、GR86 GTの初優勝となった。

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<優勝ドライバーのコメント>
加藤寛規選手「このチームはブレーキなどの開発もやっているのですが、それらがアドバンテージになっていて、僕が自信を持って走れるような状態になっていました。ブリヂストンさんのレインタイヤもすごく素晴らしくて、本当にパッケージも良かったですし、チームの戦略がこういう荒れたレースでやっぱり効くと思うので、非常にいいチームのパッケージだったなと、改めて痛感しました。うまく言えないですけれど、とりあえずホッとしたという感じですね。」

堤優威選手「加藤さんからブッチギリでバトンをいただいて、無事、トップでチェッカーを受けられたことに、僕も本当にホッとしている感じです。今年は、チームとして新しいクルマを一から開発していて、ブレーキや、タイヤに対してもまだまだ分からないところがあったんです。でもレース前半で加藤さんが非常に高いパフォーマンスを発揮してくれて、大きなアドバンテージを得られたことでゴールまですごく安心して走れました。今年、どこかで表彰台にのりたいなとは思っていたのですけど、今回、まさかの優勝というカタチで終われて、非常に嬉しいです。」

<ブリヂストン MSタイヤ開発マネージャー:山本貴彦のコメント>
「混乱、荒れたレースの中で加藤/堤組が素晴らしい判断でウエットコンディションの中で一気にトップへ躍り出てくれました。GR86 GTとブリヂストンのレインタイヤとのマッチングも良く、加藤選手が素晴らしい走行で乾き始めたコンディションでも快走していただきました。バトンを受けた堤選手も時折難しい路面をスリックで走り切ってくれて快勝となりました。」

レース結果

コース:スポーツランドSUGO

[GT300]

決勝

  • 開催日:2022/09/18
  • 天候:Cloudy-Rain-Cloudy
  • 路面:Dry-Wet-Dry
  • 路面温度:33°C〜28°C
  • 決勝出走:27
  • 完走:26
  • (3.586km x 79laps = 283.294km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 2 加藤 寛規/堤 優威 BS Bridgestone muta Racing GR86 GT 79 1:59'15.748
2 11 安田 裕信/石川 京侍 DL GAINER TANAX GT-R 78 1:58'53.540
3 10 富田 竜一郎/大草 りき DL TANAX GAINER GT-R 78 1:58'53.963
4 56 藤波 清斗/J.P.デ・オリベイラ YH リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R 78 1:59'06.654
5 7 荒 聖治/A.ファルフス MI Studie BMW M4 78 1:59'13.311
6 65 蒲生 尚弥/篠原 拓朗 BS Bridgestone LEON PYRAMID AMG 78 1:59'13.721
7 55 武藤 英紀/木村 偉織 BS Bridgestone ARTA NSX GT3 78 1:59'18.644
8 61 井口 卓人/山内 英輝 DL SUBARU BRZ R&D SPORT 78 1:59'27.996
9 96 新田 守男/高木 真一 DL K-tunes RC F GT3 78 1:59'32.603
10 25 松井 孝允/野中 誠太 YH HOPPY Schatz GR Supra 78 1:59'42.693
11 18 小林 崇志/太田 格之進 YH UPGARAGE NSX GT3 77 1:58'59.550
12 360 青木 孝行/柴田 優作 YH RUNUP RIVAUX GT-R 77 1:59'13.729
13 88 小暮 卓史/元嶋 佑弥 YH Weibo Primez ランボルギーニ GT3 77 1:59'42.981
14 244 佐藤 公哉/三宅 淳詞 YH HACHI-ICHI GR Supra GT 77 1:59'47.540
15 60 吉本 大樹/河野 駿佑 DL SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT 77 1:59'51.996
16 6 片山 義章/R.M.ムンタン YH Team LeMans Audi R8 LMS 76 1:59'24.922
17 31 青木 孝之/中山 友貴 BS Bridgestone apr GR SPORT PRIUS GT 76 2:00'08.083
18 52 吉田 広樹/川合 孝汰 BS Bridgestone 埼玉トヨペット GB GR Supra GT 75 1:59'15.772
19 87 松浦 孝亮/坂口 夏月 YH Bamboo Airways ランボルギーニ GT3 75 1:59'20.651
20 30 永井 宏明/織戸 学 YH apr GR86 GT 75 1:59'46.032
21 5 冨林 勇佑/平木 玲次 YH マッハ車検エアバスター MC86 マッハ号 75 2:00'05.386
22 50 加納 政樹/阪口 良平 YH Arnage MC86 74 1:58'51.689
23 20 平中 克幸/清水 英志郎 DL SHADE RACING GR86 GT 74 1:59'00.874
24 22 和田 久/城内 政樹 YH アールキューズ AMG GT3 74 1:59'33.863
25 48 井田 太陽/田中 優暉 YH 植毛ケーズフロンティア GT-R 70 1:54'01.727
26 4 谷口 信輝/片岡 龍也 YH グッドスマイル 初音ミク AMG 56 1:30'37.297
- 9 木村 武史/K.コッツォリーノ YH PACIFIC hololive NAC Ferrari 0 DNS
[GT300]

予選

  • 開催日:2022/09/17
  • 天候:Cloudy
  • 路面:Dry
  • 路面温度:31°C〜31°C
  • 決勝出走:27
  • (3.586km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 61 井口 卓人/山内 英輝 DL SUBARU BRZ R&D SPORT 3 1'17.691
2 60 吉本 大樹/河野 駿佑 DL SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT 3 1'18.022
3 87 松浦 孝亮/坂口 夏月 YH Bamboo Airways ランボルギーニ GT3 3 1'18.058
4 88 小暮 卓史/元嶋 佑弥 YH Weibo Primez ランボルギーニ GT3 3 1'18.083
5 65 蒲生 尚弥/篠原 拓朗 BS Bridgestone LEON PYRAMID AMG 3 1'18.104
6 25 松井 孝允/野中 誠太 YH HOPPY Schatz GR Supra 4 1'18.146
7 52 吉田 広樹/川合 孝汰 BS Bridgestone 埼玉トヨペット GB GR Supra GT 4 1'18.200
8 56 藤波 清斗/J.P.デ・オリベイラ YH リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R 3 1'18.240
9 55 武藤 英紀/木村 偉織 BS Bridgestone ARTA NSX GT3 4 1'18.346
10 7 荒 聖治/A.ファルフス MI Studie BMW M4 4 1'18.363
11 18 小林 崇志/太田 格之進 YH UPGARAGE NSX GT3 4 1'18.429
12 10 富田 竜一郎/大草 りき DL TANAX GAINER GT-R 3 1'18.436
13 2 加藤 寛規/堤 優威 BS Bridgestone muta Racing GR86 GT 4 1'18.621
14 4 谷口 信輝/片岡 龍也 YH グッドスマイル 初音ミク AMG 4 1'18.653
15 9 木村 武史/K.コッツォリーノ YH PACIFIC hololive NAC Ferrari 4 1'19.893
16 30 永井 宏明/織戸 学 YH apr GR86 GT 3 1'19.002
17 11 安田 裕信/石川 京侍 DL GAINER TANAX GT-R 3 1'19.038
18 31 青木 孝之/中山 友貴 BS Bridgestone apr GR SPORT PRIUS GT 3 1'19.211
19 360 青木 孝行/柴田 優作 YH RUNUP RIVAUX GT-R 6 1'19.149
20 6 片山 義章/R.M.ムンタン YH Team LeMans Audi R8 LMS 4 1'19.271
21 22 和田 久/城内 政樹 YH アールキューズ AMG GT3 4 1'20.930
22 20 平中 克幸/清水 英志郎 DL SHADE RACING GR86 GT 4 1'19.298
23 48 井田 太陽/田中 優暉 YH 植毛ケーズフロンティア GT-R 3 1'21.225
24 50 加納 政樹/阪口 良平 YH Arnage MC86 5 1'19.313
25 244 佐藤 公哉/三宅 淳詞 YH HACHI-ICHI GR Supra GT 5 1'19.399
- 5 冨林 勇佑/平木 玲次 YH マッハ車検エアバスター MC86 マッハ号 DNF
- 96 新田 守男/高木 真一 DL K-tunes RC F GT3 DNF