2023年オートバックスSUPER GT第5戦 鈴鹿サーキット [GT500]

シリーズ後半戦、灼熱の鈴鹿。第5戦は、ランキング上位のマシンたちはセクセスウエイトが多く搭載され、燃料リストリクターが何段階も装着されたチームにとっては耐える一戦。対するサクセスウエイトが少なくリストリクターが装着されていないチームにとっては絶好のチャンス。ウエイト32Kgの福住仁嶺/大津弘樹（ARTA MUGEN NSX-GT/BS）は、予選でポールポジションを獲得。決勝では、トップを快走し、ファステストタイムも記録したパーフェクトウィン。そして、上位7位までをブリヂストンユーザーが占める結果となった。

＜予選＞
ランキング10位、サクセスウエイト32キロの福住/大津組が午前中のフリー走行からトップタイムを叩き出した。そして迎えた予選は、サクセスウエイト22キロのチームメイトの野尻智紀/大湯都史樹（ARTA MUGEN NSX-GT/BS）がQ1でトップタイムをマーク、ARTAチームが好調さを示す。Q2では、福住/大津組がポールポジションを奪取、野尻/大湯組が3番手タイムをマークしていたのだが、ベストタイムを叩き出した周のデグナーコーナーで走路外走行があってベストタイムは削除されてセカンドベストタイムによって7番手となった。その結果、3番手には、塚越広大/松下信治（Astemo NSK-GT/BS）繰り上がっている。

＜決勝＞
予選日と同じく強い日差しによって気温、路面温度が上がり灼熱のコンディションとなった決勝。ポールポジションからスタートした福住/大津組は、トップをキープしながら二回の給油義務の一回目ピットインは早めの作戦をとった。予定していた10周終わりにピットに向かった直後にフルコースイエロー（FCY）となリ、他車は、FCY中にはピットインを行えず、福住/大津組は、序盤から優位にレースを進めた。スタートドライバーの大津選手は、44周して福住選手にドライバーチェンジして、ゴールを目指した。予選で12番手となってしまった関口雄飛/中山雄一（DENSO KOBELCO SARD GR Supra/BS）は着実に順位を上げてきてレースの中盤には3位となっていた。予選11番手の大嶋和也/山下健太（ENEOS X PRIME GR Supra/BS）が4位へ、塚越/松下組が5位、平峰一貴/ベルトラン・バゲット（MARELLI IMPUL Z/BS）が6位とブリヂストンユーザーが終盤に上位を占める展開となった。レース中に3度のFCYとなったもののセーフティカーが導入されることもなくレースは終わり、福住/大津組が今シーズンでGT500クラスラストランとなるNSXに勝利をもたらした。そして2位でゴールした松田次生/ロニー・クインタレッリ（MOTUL AUTECH Z/MI）はレース後の再車検で失格となり、関口/中山組以下が繰り上がり、3位にも大嶋/山下組が入りTOP３をブリヂストン装着車が独占した。

＜優勝ドライバーのコメント＞
福住仁嶺選手
「大津さんがリードを保ってくれて、あとはトップを守ってゴールを目指すだけでした。優勝は、とても久しぶりなので本当に嬉しいですね。ブリヂストンをはじめ、ホンダさんやサポートしてくれたチームスタッフのおかげで勝つことができました。ありがとうございます」
大津弘樹選手
「僕にとってSUPER GTに参戦して来て初の優勝なのです。とても嬉しいです。チームが素晴らしいマシンを用意してくれましたし、厳しいコンディションの中でもタイヤも安定していたのでトップを守ることができました。仁嶺選手も僕もパパになったのでベビーパワーで勝てたレースでした（笑）」
＜ブリヂストン　MSタイヤ開発マネージャー：山本貴彦のコメント＞
「路面温度が高くなる、この鈴鹿で結果を出すべく準備してきたことを福住/大津組がパーフェクトな形で優勝に繋げていただきました。作戦面でも、FCYのタイミングなどラッキーな面もあったと思いますが素晴らしいレースだったと思います。他のブリヂストンユーザーも着実に上位に進出してきてくれました。シリーズもこれから終盤戦に入ります。チャンピオンを目指すチームをしっかりとサポートしてまいります」
＊暫定表彰式時の写真となります。