堤 優威/平良 響(muta Racing GR86 GT/BS)が蒲生尚弥/篠原拓朗(LEON PYRAMID AMG/BS)とのトップ争いを制して初優勝を飾る

  • 開催場所:岡山国際サーキット
  • 開催日:2024年04月13日(土) 〜 2024年04月14日(日)
2024年オートバックスSUPER GT第1戦岡山国際サーキット【GT300クラス】

30周年を迎えた国内トップツーリングカーシリーズは、タイヤセット数と予選方式で新たな規定が実施された。その変化の中でも予選でフロントローを獲得した2台のブリヂストンユーザーによる優勝争いは僅差の戦いの末に堤 優威/平良 響(muta Racing GR86 GT/BS)がシリーズ初優勝を飾る結果となった。さらにその他のブリヂストンユーザーも全車ポイントを獲得して初戦を終えている。

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<予選>
出場台数が多いGT300クラスは、従来通りにA、Bグループに別れて予選のQ1とQ2を行うこと自体に変更はないが、Q1各グループのトップ8台がQ2のグループ1(Upper 16)で上位グリッドを決め、Q1各グループの9位以下がグループ2(Lower 17)として17位以下のグリッドを決する。しかし、LowerグループのマシンがUpperグループのタイムを上回ったマシンがあった場合は、13位から20位の間でのみ入れ替えが行われる方式となった。そしてこの新予選方式最初のポールポジション争いはブリヂストンユーザーの2台によって繰り広げられた。Q1のBグループトップとなった堤/平良組とそれに続いた蒲生/篠原組がQ2で僅差の闘いを演じ、Q1のタイムを更新した蒲生/篠原組が0.067秒差でこの新予選方式初のポールポジションを獲得。フロントローはブリヂストンタイヤユーザーで占められた。これは、昨年の開幕戦と同じ顔ぶれのフロントローだった。他のブリヂストンユーザー吉田広樹/野中誠太(Green Brave GR Supra/BS)はUpper 8番手。小高一斗/中村 仁(apr LC500h GT/BS)は、Q1で振るわなかったがQ2のLowerグループ2番手タイムを叩き出し、入れ替えで14番手から決勝をスタートすることとなった。

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<決勝>
夏日の快晴の下でスタートが切られた。GT500クラスで起きた多重クラッシュの影響はトップグループにはなかった。セーフティカーランが解除された時点ではスタート順位のまま3番手までは周回を重ね、6番手までの順位が変わり、その背後で吉田/野中組と小高/中村組が各々一つ順位を上げていた序盤だった。ドライバーの最低周回数をクリアーしたところでこの2台はピットインしてドライバー交代。そして、タイヤ無交換作戦で一気に順位をアップした。2番手を走行していた堤/平良組もタイヤ無交換。レースは中盤を過ぎてトップの蒲生/篠原組と数台がまだピットインを行わない状況だった。すでにピットインを済ませた後続組のトップは堤/平良、2番手に吉田/野中組。そして4番手に小高/中村組となっていた。蒲生/篠原は、レースが終盤に入って49周してピットイン。4本のタイヤを交換して、吉田/野中組の後ろ3位でレース復帰。蒲生/篠原組は復帰後10周して2位へ。最終盤でタイヤのパフォーマンスで優位にある蒲生/篠原組がジリジリとトップの堤/平良組に迫るが、パスするには至らなかった。吉田/野中組は苦しい展開となって3位を守れず、表彰台に立つことはできずに4位ゴール。小高/中村組は5位で初戦を終えた。

<優勝ドライバーのコメント>
堤 優威選手「2023年は、3回も2位。勝てなかったので、今年は最初から勝てて嬉しいです。チームから<無交換作戦で行くぞ>と言われて、タイムが落ちていってしまう中でどうやれば速く走れるかを考えて隙を見せずに走行するのに疲れました。なんとか65号車に追いつかれずにゴールできました。今年は、取りこぼしのないように頑張ります」

平良 響選手「昨シーズンは2位が多かったので、シーズンの最初で初優勝できてとても良いスタートが切ることができて嬉しいです。ボクらはタイヤ無交換作戦だったのでスタートからタイヤを痛めず、残しつつ走っていました。周回遅れのマシンが出てきたタイミングでピットインできたのはとても良かった。チームとの連携がとてもうまくいった結果ですね。次戦は、富士。昨年悔しい思いをした富士でなんとか勝ちたいです」
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<ブリヂストン MSタイヤ開発マネージャー:山本貴彦のコメント>
「GT500クラスと同じく、これまでの開発コンセプト上のタイヤを供給しています。GT300クラスは、異なるタイプの車両がありますから、どのタイプの車両にも合うタイヤとしてはよりレンジの広いものを供給しています。その中で65号車以外は、無交換作戦を実施して、順位をアップ。2号車の初優勝に貢献できました。おめでとうございます。しかし、交換しても無交換でも同等のパフォーマンスを示していただき、優勝争いを演じていただき、供給したタイヤが正しかったことを示していただきました」

レース結果

コース:岡山国際サーキット

[GT300]

決勝

  • 開催日:2024/04/14
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 路面温度:39°C〜37°C
  • 決勝出走:26
  • 完走:26
  • (3.703km x 77laps = 285.131km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 2 堤 優威 /平良 響 BS Bridgestone muta Racing GR86 GT 77 2:03'34.432
2 65 蒲生 尚弥 /篠原 拓朗 BS Bridgestone LEON PYRAMID AMG 77 2:03'39.327
3 7 荒 聖治 /N.クルッテン MI Studie BMW M4 77 2:03'55.060
4 52 吉田 広樹 /野中 誠太 BS Bridgestone Green Brave GR Supra GT 77 2:03'59.330
5 31 小高 一斗 /中村 仁 BS Bridgestone apr LC500h GT 76 2:03'02.284
6 96 新田 守男 /高木 真一 DL K-tunes RC F GT3 76 2:03'04.350
7 87 松浦 孝亮 /坂口 夏月 YH METALIVE S Lamborghini GT3 76 2:03'07.573
8 88 小暮 卓史 /元嶋 佑弥 YH JLOC Lamborghini GT3 76 2:03'22.265
9 4 谷口 信輝 /片岡 龍也 YH グッドスマイル 初音ミク AMG 76 2:03'22.639
10 6 片山 義章 /R.M.ムンタン YH UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI 76 2:03'23.459
11 45 K.コッツォリーノ /L.ワドゥー MI PONOS FERRARI 296 76 2:03'24.939
12 60 吉本 大樹 /河野 駿佑 DL Syntium LMcorsa GR Supra GT 76 2:03'25.484
13 20 平中 克幸 /清水 英志郎 MI シェイドレーシング GR86 GT 76 2:03'35.320
14 25 菅波 冬悟 /松井 孝允 YH HOPPY Schatz GR Supra GT 76 2:04'02.323
15 56 佐々木 大樹 /J.P.デ・オリベイラ YH リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R 76 2:04'04.605
16 18 小林 崇志 /小出 峻 YH UPGARAGE NSX GT3 75 2:01'54.614
17 50 I.O.フラガ /古谷 悠河 YH ANEST IWATA Racing RC F GT3 75 2:03'05.086
18 62 平手 晃平 /平木 湧也 YH HELM MOTORSPORTS GTR 75 2:03'05.378
19 777 藤井 誠暢 /M.ソーレンセン DL D'station Vantage GT3 75 2:03'48.583
20 360 大滝 拓也 /青木 孝行 YH RUNUP RIVAUX GT-R 75 2:03'52.446
21 9 阪口 良平 /冨林 勇佑 YH PACIFIC ふいすぽっ NAC AMG 75 2:03'59.739
22 5 藤波 清斗 /塩津 佑介 YH マッハ車検エアバスター MC86 マッハ号 73 2:02'48.346
23 30 永井 宏明 /小林 利徠斗 YH apr GR86 GT 72 2:02'55.059
24 48 井田 太陽 /柴田 優作 YH 脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-R 72 2:03'33.255
25 22 和田 久 /加納 政樹 YH アールキューズ AMG GT3 72 2:03'43.159
26 61 井口 卓人 /山内 英輝 DL SUBARU BRZ R&D SPORT 66 1:48'32.941
[GT300]

予選

  • 開催日:2024/04/13
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 路面温度:36°C〜35°C
  • 決勝出走:24
  • (3.703km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 65 蒲生 尚弥 /篠原 拓朗 BS Bridgestone LEON PYRAMID AMG 2'52.198
2 2 堤 優威 /平良 響 BS Bridgestone muta Racing GR86 GT 2'52.265
3 61 井口 卓人 /山内 英輝 DL SUBARU BRZ R&D SPORT 2'52.513
4 96 新田 守男 /高木 真一 DL K-tunes RC F GT3 2'52.988
5 7 荒 聖治 /N.クルッテン MI Studie BMW M4 2'53.165
6 4 谷口 信輝 /片岡 龍也 YH グッドスマイル 初音ミク AMG 2'53.179
7 6 片山 義章 /R.M.ムンタン YH UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI 2'53.196
8 52 吉田 広樹 /野中 誠太 BS Bridgestone Green Brave GR Supra GT 2'53.573
9 5 藤波 清斗 /塩津 佑介 YH マッハ車検エアバスター MC86 マッハ号 2'53.591
10 88 小暮 卓史 /元嶋 佑弥 YH JLOC Lamborghini GT3 2'53.754
11 87 松浦 孝亮 /坂口 夏月 YH METALIVE S Lamborghini GT3 2'53.806
12 45 K.コッツォリーノ /L.ワドゥー MI PONOS FERRARI 296 2'53.819
13 9 阪口 良平 /冨林 勇佑 YH PACIFIC ふいすぽっ NAC AMG 2'53.439
14 31 小高 一斗 /中村 仁 BS Bridgestone apr LC500h GT 2'53.610
15 60 吉本 大樹 /河野 駿佑 DL Syntium LMcorsa GR Supra GT 2'53.678
16 18 小林 崇志 /小出 峻 YH UPGARAGE NSX GT3 2'53.829
17 20 平中 克幸 /清水 英志郎 MI シェイドレーシング GR86 GT 2'53.860
18 56 佐々木 大樹 /J.P.デ・オリベイラ YH リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R 2'54.882
19 25 菅波 冬悟 /松井 孝允 YH HOPPY Schatz GR Supra GT 2'54.992
20 62 平手 晃平 /平木 湧也 YH HELM MOTORSPORTS GTR 2'56.462
21 50 I.O.フラガ /古谷 悠河 YH ANEST IWATA Racing RC F GT3 2'56.573
22 360 大滝 拓也 /青木 孝行 YH RUNUP RIVAUX GT-R 2'57.017
23 22 和田 久 /加納 政樹 YH アールキューズ AMG GT3 2'57.131
24 48 井田 太陽 /柴田 優作 YH 脱毛ケーズフロンティアGO&FUN猫猫GT-R 2'57.558