vol.15 ブリヂストン SUPER GT 2021 シーズンプレビュー
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既報の通り、ブリヂストンは今年もSUPER GTにおいて、GT500クラスに9台、GT300クラスに5台、POTENZA RACING TIREを供給します。(関連記事はこちら)昨シーズン、GT500クラスでは#100 RAYBRIG NSX-GTが劇的な逆転チャンピオンを獲得し、当社タイヤ装着チームは5年連続のタイトルを獲得しました。GT300クラスでは惜しくもタイトルは逃しましたが、ランキング2~4位を占めることができました。今シーズンもGT500では6年連続タイトル獲得を、GT300ではタイトル奪還をめざし、万全の体勢でチームをサポートしていきます。




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■2021 SUPER GT タイヤレギュレーションの変更点

1レースで使えるドライタイヤが7セットから6セットへ
2021シーズンのトピックスとして、1レースで使用できるタイヤのセット数変更が挙げられます。通常のレース距離であればピットインは1回となり、フリー走行から決勝フィニッシュまで6セットあれば十分に賄うことができます。残る1セットは非常用という位置づけになることが多く、実際に使用されることも多くはありませんでした。
当社グループは「2050年にサステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」というビジョンを掲げています。コスト面だけでなく環境面への配慮からも、使われることのないタイヤを削減することは、大勢のファンを持つSUPER GTにとって意義のあることと考えます。

開幕戦&最終戦はGT300クラスでタイヤ交換を義務化
近年、GT300の戦術として定着しているタイヤ無交換作戦ですが、今年の開幕戦と最終戦では、決勝レース中のタイヤ交換が義務付けされました。戦術の幅は狭まりますが、よりスピードを追求したスリリングなレース展開が期待されます。


■2021 SUPERGT 開催スケジュール

2021シーズンは国内6サーキットで8レースを開催
コロナ禍の影響により、昨年は富士スピードウェイ、鈴鹿サーキット、ツインリングもてぎの3サーキットのみで全8戦が開催されましたが(昨年の開催日程とレース結果はこちら )、今年は例年どおり4月10-11日の岡山国際サーキットで開幕し、全8戦が開催されます(富士スピードウェイとツインリングもてぎで2回開催、海外での開催はなし)。






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■2021 シーズンに向けて

タイヤ開発部マネージャー 山本貴彦
「昨年は短期間に8戦、それも3サーキットのみで開催という特殊な状況の中、無事にGT500でチャンピオンを取ることができ、開発はうまく進行したと考えています。しかし鈴鹿サーキットでの2レースで勝てなかったことは課題として残っており、また、予選ではライバル勢の後塵を拝することもありました。2021年のタイヤは2020年の「正常進化」版です。本来はトレードオフする一発の速さとロングでの性能の落ち込みの少なさという2つの要素のバランスを取りながら全体性能を底上げすることを、そう呼んでいるのですが、その「正常進化」こそ技術開発だと考えていますので、今年もグリップを引き上げつつも性能の落ち込みが少ないタイヤ開発をめざします。
GT300のタイヤは、GT500の技術を適材適所で落とし込んで開発しています。ライバルメーカーも精力的に開発を進めている中、マシンやサーキットに合わせて精度の高い、最適なスペックを用意することが、これまで以上に重要になるでしょう。また昨年は雨のレースはありませんでしたが、個人的にはウェットタイヤの出番にも期待しています。
ブリヂストンが「正常進化」させた強いタイヤを供給することで、今年も最高の戦いが繰り広げられることに期待しています。皆さまの暖かいご支援、ご声援をお願いいたします」


ブリヂストンMS-WEB 編集部
開発マネージャーの山本への取材では、シーズンに向けた準備は着々と進んでいるようです。今年も去年に引き続きコロナ禍でのシーズンインとなりますので、なかなかサーキットへ来られない方も多いと思います。そんな皆さんに向けて、今年もブリヂストン装着チームとブリヂストンが戦う姿を現場からお届けしていきますので、WEBやテレビ越しの応援、よろしくお願いします。

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