開幕戦岡山国際サーキットではHONDA NSX-GTが1-2位、第2戦富士スピードウェイではNISSAN GT-Rが優勝し2位以下をLEXUS LC500勢が占めるなど、今年のGT500クラスは3メーカーのマシンの実力が拮抗し、稀に見る接戦が繰り広げられています。前戦富士スピードウェイの予選では#38 ZENT CERUMO LC500/BSがポールポジションを獲得。決勝では#39 DENSO KOBELCO SARD LC500/BSがレースの大半をリードしたものの、2回目のピットストップで#23 MOTUL AUTECH GT-R/MIの逆転を許す結果となりました。しかし、2位に入った#39 DENSO KOBELCO SARD LC500以下、9位までをブリヂストン装着チームが独占しています。
一方のGT300クラスでは、富士スピードウェイを得意とする#55 ARTA BMW M6 GT3/BSが見事なポールtoフィニッシュを飾り、2位、4位にも#31 TOYOTA PRIUS apr GT/BSと#65 LEON CVSTOS AMG/BSが入るなど、やはりブリヂストン装着勢が上位を占める結果となりました。
第3戦SUZUKA GT 300km Fan Festivalは5月19、20日に開催されます。舞台となる鈴鹿サーキットは、高速コーナーと低速コーナーが組み合わされたテクニカルなレイアウトにより、タイヤが受けるGや荷重といった負荷が大きくなるのが特徴です。4月に鈴鹿サーキットで行われた公式テストでは、ブリヂストン装着の#100 RAYBRIG NSX-GTがトップタイム、2番手にも#38 ZENT CERUMO LC500がつけています。GT300クラスでも#96 K-tunes RC F GT3が2番手タイム。またウェットコンディションとなったテスト2日目午後のセッションでは、GT500/GT300両クラス共にするブリヂストンユーザーが上位を占めており、ドライ、ウェットのコンディションを問わず活躍が期待されています。
毎年8月に開催されていたSUZUKA 1000㎞と比べれば今回のレースは涼しいコンディションになるでしょう。今シーズンこれまでのレース展開を踏まえ、レースウイークの天候をより厳密に予測し、また、低温域での性能発揮を意識したスペックを選んで本番に挑みます。また、GT300クラスではタイヤ無交換作戦が重要な戦略のひとつとなっていますので、テストの段階からロングライフと一発のタイムを両立することを意識しています。
●ブリヂストン MSタイヤ開発部マネージャー:松本真幸のコメント
「第2戦は残念ながら優勝を逃しましたが、鈴鹿ではブリヂストンユーザーチームが勝てるようにしっかりタイヤを選んで準備し、いい戦略を組み立て、最終的に勝てるようにチームをサポートしていきます。鈴鹿はタイヤへの入力が厳しいサーキットですから、タイヤにはしっかりした耐久性が求められます。そういった点も踏まえて開発を進めスペックを選定します。
事前の鈴鹿公式テストではNSX-GT勢、それにLC500勢が好タイムをマークしています。唯一のGT-R勢である12号車は今シーズン、まだトップ争いには絡んでいませんが、富士の決勝を見る限りペースは悪くありませんでした。いいタイムを出すこともあったので、そのペースを維持できるように持っていきたい考えています。
GT300クラスは富士で上位を占め、優れたポテンシャルと性能を発揮して優位性を示すことができました。また、まだハンディウェイトを積んでいない#96 K-tunes RC F GT3が公式テストで2番手タイムをマークしているなど、鈴鹿に向けて期待できる要素はあります。ここまで上位入賞を重ねている他のマシン含めて引き続き結果を出して行きたいと思います」
第3戦鈴鹿のタイヤ情報
GT500(F:300/680R18、R:330/40R18)
スリックタイヤ合計 252本(ソフト、ミディアム、ハード)
ウェットタイヤ合計 324本(ソフト、ミディアム、ハード)
GT300(F:330/40R18、R:330/40R18 ※メルセデスAMG GT3のみF:300/680R18)
スリックタイヤ合計 112本(ソフト、ミディアム、ハード)
ウェットタイヤ合計 144本(ソフト、ミディアム、ハード)
※SUPER GTのレギュレーションにより、各チームが今回の鈴鹿レースで使用できるのは、スリックタイヤ7セット、ウェットタイヤ9セットです。