ブリヂストン装着チームに今年の抱負を聞くインタビューシリーズ。
Red Bull Hondaの宇川監督ならびに高橋選手ブラドル選手へのインタビューです。

聞き手:ブリヂストンモーターサイクルレーシングマネージャー 東 雅雄

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【Red Bull Honda宇川徹監督インタビュー】
:昨年HRCが復活して今年は2年目になります。昨年の経験から今年に向けての体制づくりはどのような状況でしょうか?
宇川監督:私自身、今まで監督という立場になった事が無かったのですが、昨年初めて経験させて頂き、今年は2年目で多くの事を新たに経験していく中、高橋選手が全日本選手権でとても調子が良く、非常に頼もしく思っています。

:宇川監督自身、ライダーとして活躍されていましたが、監督と言う立場になって、今年のライダーコンビネーションはどのように思いますか?
宇川監督:昨年は体制を整えていく中で少しドタバタしたところがありました。それらの経験を踏まえて今年は順調に準備を整えてきました。昨年はテストでライダーが怪我をして急遽変更になったりしましたが、今年はそのような事も無くテストが出来ています。まだ3人揃ってテスト出来ていないのですが。テストでは3人とも速いタイムで走れているので、マシンを含め良いコンビネーションになっていると思います。

:ライバルチームが鈴鹿8耐では4連勝中。ホンダさんとしても奪還の思いが非常に強いと思いますが、チームへのプレッシャーは感じていますか?
宇川監督:目標が優勝なのは今年に限らず毎年ありますので、プレッシャーとして感じるのは例年通りです。今年はヤマハさんに限らずカワサキさんも速いライダーを揃えて参戦しますので、強いライバルが増えたと思います。しかし自分達の仕上がりも良いので、周りの状況に惑わされず、しっかりと自分達の仕事を行っていけば、結果は付いてくると思っています。

:宇川監督自身、鈴鹿8耐で素晴らしい成績を残されていますが、その経験を監督の立場からライダーに伝えていく事などはありますか?
宇川監督:今は監督の立場なので、ライダーに対し言わなければいけない事もありますが、ライダーの気持ちや考えも分かるので、難しく感じる時もありますね。今は監督として色々言わずにライダーを見守っていきたいと考えています。ライダーが気持ち良く走れるように環境を整える事が監督の重要な仕事と思っています。

【高橋選手インタビュー】
:4月に鈴鹿で開催された全日本選手権で2分3秒台という素晴らしいコースレコードを記録されました。ここまでブリヂストンタイヤとのマッチングを含めたマシンの仕上がり状況を聞かせて頂けますか?
高橋選手:今回のテスト(7/9~11鈴鹿8耐公開テスト)はレース本番より気温が低いと思うので、この環境下でセッティングを進めて良いのか?と思っています。その中でもレースを想定したタイヤを使用してテストを行い、マシンの仕上がりは順調です。3人が揃って走行出来るのはレースウィークになってしまうのですが、その時にはライダー間の合わせ込みをしっかり行い、更にアベレージのラップタイムを上げていきたいと考えています。

:昨年とライダーの組み合わせが変わりましたが、高橋選手から見て3人のコンビネーションはどうでしょうか?
高橋選手:一緒に組む清成選手は以前も一緒に組んだことがあり、何も心配はありません。前回のテストでも自分のセッティングのまま変更せずに走ってくれていて、非常にありがたく頼もしく思います。今回のテストではステファンも同じようにそのままのセッティングで走ってくれています。本人の好みと違う所もあると思いますが、セッティング作業を進めて行く中で妥協点を見つけながらうまく進めて行きたいと思います。

:高橋選手の今年の意気込みを聞かせて下さい。
高橋選手:ここまでの全日本でも調子良く走れて成績を残す事が出来ています。この良い流れに乗ったまま鈴鹿8耐に勝ちを狙って挑みたいと思います。

【S.ブラドル選手インタビュー】
:鈴鹿サーキットは2年前にもテストで走っていました。今年も先日のテストで走っていますが、鈴鹿サーキットの印象はどうですか?
ブラドル選手:このサーキットはチャレンジングなサーキット。ヨーロッパのサーキットと比べるとグリップが高く、バンプも少なくてとてもクリーンな印象。でもレイアウトは非常にテクニカルでコース前半は流れるようにスムーズに走らないといけない。ヨーロッパのサーキットよりハードブレーキをする所が少ないが、チャレンジングで好きなレイアウトだ。

:普段はテストで走り、レースもスプリントレースの経験は豊富ですが、耐久レースの経験はないと聞いています。今回挑む初めての耐久レースはどうでしょうか?
ブラドル選手:耐久レースは初めての経験になるが、とても楽しみにしている。スプリントレースと違い、チームメイトと同じマシンで走るが、2人とも経験が豊富で、彼らから多くの事を学びながら取り組んでいる。ホンダから耐久レースで有名な鈴鹿8耐に参加出来る好機を楽しみたいと思う。

:鈴鹿8耐への意気込みを聞かせて下さい。
ブラドル選手:ホンダにとって鈴鹿8耐で勝つことはとても重要。我々が出来る事をしっかりとこなしていきたい。8時間は長いレースなのでとにかくミスせずに、レースを最後まで走り切ることがとても大事だ。もちろんホンダと共に優勝を狙う為にベストを尽くしたいと思う。

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