ブリヂストン装着チームに今年の抱負を聞くインタビューシリーズ。
YOSHIMURA SUZUKI MOTUL RACINGの加藤監督ならびに3人のライダーへのインタビューです。
聞き手:ブリヂストンモーターサイクルレーシングマネージャー 東 雅雄

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【YOSHIMURA SUZUKI MOTUL RACING 加藤陽平監督】
:聞き古された質問かもしれませんが、ヨシムラさんにとって8耐とは何ですか?
加藤監督:いきなり難しい質問ですね。我々ヨシムラは8耐では唯一の第1回から連続参加しているチームですし、会社としても欠かせないレースであるのは間違いないです。昔からそうなんですが、社員全員が1年間ずっと8耐に向けて動いている。「8耐で勝つ」という大きな目標があってビジネスも含めた会社の動きがあるんです。
それだけにファンや社員からの期待も大きく責任を感じます。それに加えてヨシムラファンだけでなく8耐ファンの皆さんからのヨシムラに対する期待も感じています。
去年や一昨年のように序盤で転倒してしまうと、その期待を裏切ってしまったという気持ちになりますね。

:今年の全日本RRでは鈴鹿ラウンドでファクトリーチームに割って入って2位を獲得しました。手ごたえを感じているのではありませんか?
加藤監督:チームとしての改善は感じていますが、一方でファクトリーチームが、我々より早いペースで先に行っていることも感じます。ですから6月のテストではいくつか新しいトライをしたので、その中で良かったアイディアについては本番でも積極的に使っていこうと思っています。特にロングでのペースに手ごたえを感じているので、今、進んでいる方向は間違っていないという確信は得られています。

:今年加賀山選手が加入しましたが、久し振りに一緒に組む加賀山選手の印象を教えてください。
加藤監督:"加賀山選手の印象は?"と聞かれると、2007年の初加入の時の印象が未だに強いですね。今回の印象は?といえば、新型車になった2017年から結果が出ず、チームに迷いがあった状態だったので、そこで加賀山選手に加入してもらったことで彼の経験とリーダーシップを本当に頼りにしています。本当に頼り切っている印象ですね。彼のおかげで確実にチームは一つの方向を向けていると思います。

:それでは最後に、今年の8耐に向けての意気込みを聞かせてください。
加藤監督:当然、優勝を目指して全力で行きます。近年は世界選手権の影響もあって助っ人外国人の使い方などで8耐も雰囲気が変わってきていますが、うちはあえて全日本のライダー二人を中心に据えていますし、3年目のシルバンとも気心が知れていますので、この体制でファクトリーチームの中に食い込んでいきたいですね。


【加賀山選手インタビュー】
:今年の8耐に向けた意気込みを教えてください。
加賀山選手:ベースとなっているバイクが持っているポテンシャルを引き出し切れていないので、ずっと探している状態なんです。チームとして間違ったことはしていないんだけど、バランスの良いところに、まだ当たっていない。そんな中でも耐久レースなので、ライダー3人のチームワーク、チームとライダーの信頼関係で良い成績を残していきたい。経験上、このレースはパートナーを持ち上げると好成績を出せるので、今回もそれで行きたいです。

【シルバン選手インタビュー】
:鈴鹿のイメージはどうですか?ヨーロッパと随分違いますよね?
シルバン選手:コーナーが多いですし、ハードなブレーキングが必要なレイアウトですし、頻繁にマシンの向きを変える必要があったりと、本当にたくさんの違いがあるけど、ユニークですばらしいサーキットだと思います。

:耐久レースとスプリントレースの違いはどう感じていますか?
シルバン選手:だんだん耐久レースがスプリントレースに近づいてきています。確かに耐久レースには状況に対処して何とかするという要素が多く残ってはいますが、ペースとしてはスプリントレースに非常に近くなってきているので、1スティントを一つのスプリントレースとみなして走り抜こうと思います。

【渡辺選手インタビュー】
:スプリントで調子が上がってきている渡辺選手に、8耐への意気込みを聞きたいです。
渡辺選手:8耐でヨシムラさんと組むのは初めてなので、目下、少しずつ雰囲気に慣れている最中ですが、セッティングのベースをベテラン二人が私に合わせてくれているので、速さでチームに貢献できるように頑張ります。

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