ブリヂストン装着チームに今年の抱負を聞くインタビューシリーズ。
YAMAHA FACTORY RACING TEAMの吉川監督ならびに中須賀選手へのインタビューをお届けします。

聞き手:ブリヂストンモーターサイクルレーシングマネージャー 東 雅雄

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【YAMAHA FACTORY RACING TEAM 吉川和多留監督】
:今年はYZF-R1誕生21周年で往年のカラーリング「TECH21」カラー復刻と往年のレースファンが喜ぶ体制が発表されています。監督としてどのような印象でしょうか?
吉川監督:中須賀選手の年代では実際走っていたのは記憶にないんじゃないかな?私自身もレースを始めたくらいでしたが、当時のレースがすごく盛り上がっていてケニー・ロバーツ選手や平選手が鈴鹿8耐で走られた、光り輝く時代のカラーリングだった印象があります。今の自分がそのようなインパクトのあるカラーリングのマシンを使用するファクトリーチームの監督としているのは、ちょっと違和感がありますね。

:鈴鹿8耐5連覇と非常に大きな記録に向けて、マシンの仕上がりは如何でしょうか?
吉川監督:全日本のレースを戦いながら、鈴鹿8耐へのマシン作りを進めていました。今シーズンの全日本ではライバルメーカーさんのチームが非常に強く、速いマシンに仕上げて来ている中、我々も車体等の調整を行ってきていますが、まとめ切れていない状況の中で全日本を戦い、現状では少し劣勢かなと思っています。鈴鹿8耐に向けたテストで徐々にマシンをまとめつつあり、順調に来ていますが、まだ進めて行かなければいけないと思っています。

:今年で3年目となるライダーの組合せですが、監督の目から見てコンビネーションはいかがでしょう?
吉川監督:3人のライダーがお互いをリスペクトし、また誰かに何かあっても他の2人がカバーして補ってくれるので非常に心強く感じます。昨年は中須賀選手が残念ながら怪我で決勝を走れませんでしたが、アレックスとマイケルが頑張って優勝してくれました。先月の海外レースでマイケルが怪我をしてしまいましたが、先日開催されたレースでは復帰しているので、鈴鹿8耐では大丈夫だと思います。中須賀選手が仕上げたマシンにアレックスとマイケルがアジャストして速いタイムが出せているので、コンビネーションとしては、うまくまとまっていると思います。

【中須賀選手インタビュー】
:今年は全日本ロードレース選手権で争っている強いチームや世界選手権のトップライダーを組み合わせて参戦する強いチームが、打倒ヤマハファクトリーに向けて参戦します。ライバルチームに対してはどのように感じていますか?
中須賀選手:今年の全日本を戦ってきて、ライバルチームの強さを感じています。鈴鹿8耐に向けてテストを進めて行く中で、自分達も確実に進歩している手ごたえを感じていますが、まだ詰めていかなければいけないと思いますし、レースウィークに向けて更にもう一段階進めて行きたいと考えています。
ここまでの状況でもマシンのパッケージとしては決して劣っていないマシンに仕上がって来ているので、本番では面白いレースになると思います。

:今年の5連覇に向けた意気込みを聞かせて下さい。
中須賀選手:昨年は決勝で走る事が出来なかったので、今年のレースにかける思いは非常に強いものがあります。アレックスとマイケルも自分が走れなかった分、頑張って走って連覇を繋いでくれました。レースウィークに入って何が起きるか分からないですが、何があっても今度は自分がそれを補って、一緒に戦うチームを引っ張り、5連覇を達成出来る様に頑張りたいと思います。

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