ブリヂストン装着チームに今年の抱負を聞くインタビューシリーズ。
YART-YAMAHAのマンディ・カインツ監督にお話を伺いました。
聞き手:ブリヂストンモーターサイクルレーシングマネージャー 東 雅雄
【YART-YAMAHA マンディ・カインツ監督】
東:EWCのここまでのシーズンを振り返って、いかがですか?第3戦のスロバキアでは見事に勝利をあげましたね。
カインツ監督:シーズンを通して調子はとても良く保てているし、ここまで優位性をもってシーズンを戦えていると思います。ライバルに対しても勝負できている充実したシーズンになっていると思います。
東:ヨーロッパを中心に展開されているEWCの中にあって、鈴鹿というサーキットはどういう難しさがありますか?
カインツ監督:うちのチームは、これまでも鈴鹿では常に優位にやれていると思っています。何度もTOP10に入っていますし、ヨーロッパのチームでは際立ってこのサーキットを得意にしているチームだと思います。ただ今まで、あと一歩というところでポディウムには届いていないですね。鈴鹿では日本の強いチームとも競わなければなりません。トップチームの競争が激しいということはリスクでもありますが、それは他のトップチームにとっても同じです。KAWASAKIにしても、HONDAにしても、YAMAHAのファクトリーチームにしても競争には同じようにリスクが伴うので、それは我々にとってはチャンスとなり得るのです。激しい競争の中ではミスも犯しやすくなりますからね。
東:ブリヂストンはEWCでは勝つまでに苦しみましたが、鈴鹿では13連覇しています。この違いはどこから来ると思いますか?ヨーロッパのサーキットと鈴鹿との違いが何かあるのでしょうか?
カインツ監督:ブリヂストンは鈴鹿ではたくさんのテストをしてスペックの合わせ込みができているのではないでしょうか?全日本ロードレースでも戦っているのでテストをたくさんできているのだと思います。きっとテストスタッフにノウハウも蓄積しているでしょうし、秘訣のようなものを持っていると感じています。なので、鈴鹿では我々はタイヤの面については言い訳できないですね。他のトップチームもそれは同じですが、タイヤには何の不安もありませんよ。鈴鹿での激しいレースを考えて、2年前にブリヂストンとのパートナーシップを決めたという面もありましたし、全面的に信頼しています。
東:最後に今年の8耐に向けての目標を聞かせてください。
カインツ監督:みんな同じだと思いますがポディウムの頂点に立つこと、勝つことですね。その為にパーフェクトなレースをして、ミスをせずにせず、どこよりも速いペースで幸運をつかみたいです。いつも以上に強いチームがひしめいている今年の状況は、我々にとっては本当にチャンスだと思いますよ。
東:ありがとうございました。