ブリヂストン装着チームに今年の抱負を聞くインタビューシリーズ。
MuSASHi RT HARC-PRO.Hondaの本田重樹会長へのインタビューをお届けします。

聞き手:ブリヂストンモーターサイクルレーシングマネージャー 東 雅雄

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【MuSASHi RT HARC-PRO.Honda 本田重樹会長】

:今年2年目の鈴鹿8耐となる水野選手の仕上がりをどう見ますか?今年の全日本ロードレースで好調をキープしているので期待をもって見ているのですが、去年とは何が変わったのでしょうか?
本田会長:水野は去年からのJSB1000での経験で、1,000ccのバイクの走らせ方を理解したんだと思います。それがセッティングにも表れていますし、タイヤチョイスにも表れていますし、いろんな意味でレベルが上がったことを感じています。実は先々週に今の新しいCBRに乗って正直キャラクターが変わってしまっていたのですが、それに水野があっという間にアジャストしていたのを見ても成長を実感しています。そのバイクの変化自体も良い方向のものだったので、非常に楽しみです。

:水野選手以外のライダーですと、昨年も参戦しているドミニクに加え、チャビを新規加入させていますが、どんなライダーですか?鈴鹿は初めてですよね?
本田会長:チャビは鈴鹿は初めてですが、世界中のホンダのライダーを見ている中で、キャリアやテストでのタイムを見てすごくポテンシャルを感じたんです。我々が2013年に2回目の優勝をした時もマイケル・ファン・デル・マークやレオン・ハスラムは、初めての8耐でそれなりのポテンシャルを発揮して優勝しています。ある程度のポテンシャルを持って初めて鈴鹿に来るということは、ある意味で慎重になるし、慎重なライダーが少しずつポテンシャルを発揮していくというのが8耐には大事な要素だなと考えています。イケイケのライダーはいくらでもいますが、それだけだと耐久レースの場合はリスクが高い。実は今年の、もう一人のライダーであるドミニクも3年くらい前に転倒しているけど、その経験は彼の記憶に「8耐で一番やってはいけないことをやってしまった」という印象を残していて、本来はイケイケなライダーなんだろうけど、8耐では抑えているのを感じるので、よい経験として生きていると思います。

:水野選手が、外国人ライダーと走って学び影響を受けているとお感じになるところはありますか?
本田会長:去年は学びながらだったと思う。1,000㏄の乗り方という意味でも、学ぶところは非常に多かったと思う。しかし今年に関しては、水野には「お前のバイクだ」と言ってある。それを受けてあいつの中で責任感が生まれ、そのバイクで臨んだテストのタイムを見て自信が生まれているのが表情から分かる。

:最後に今年の抱負や目標を教えてください。
本田会長:目標はもちろん、どんなレースであっても優勝です。やっぱりレースだから勝ちたいよね。これもありきたりな言い方になっちゃうけど、耐久レースだから、まずは完走。その先に表彰台があって、表彰台の先に優勝があればという、そうやって粛々とやって行きます。

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