Vol.14 「ブリヂストン装着チームインタビュー: YAMAHA FACTORY RACING TEAM」 | 山田宏のEWC ここが見所！（2017-2018年） | EWC/鈴鹿8時間耐久ロードレース | スペシャルコンテンツ

みなさん、こんにちは！　ブリヂストンの山田宏です。
最後に昨年まで3連覇を達成した、ヤマハファクトリーレーシングチーム。今年もライダー3人は昨年と同じメンバー。取材した公開テスト（7/10-12）は、WSB参戦中のA.ロウズ、M.vdマーク両選手は、2回目のテストながら、素晴らしいタイムをマーク！最終日の最後の走行時間は、ピットワークの練習をして終了と余裕も見えました。まず吉川監督に聞いてみました

【YAMAHA FACTORY RACING TEAM: 吉川和多留監督】

(山田)　今年の8耐に向けて、ライダー、マシンは同じに見えますが、マシンの改良ポイントはありますか？　又給油装置の規則変更で、タンクの給油口を１つ口にした理由はなんでしょう？(吉川監督)　マシンに関しては、昨年16.5インチのタイヤで8耐を戦って、今年は17インチと決まっていたので、昨年の全日本からパッケージとして良いマシンに仕上げてきた。　昨年の前半は苦労したが、逆にその経験が生きて後半にマシンを合わせる事が出来てきた。もちろんタイヤも進化しているので、マシンのパッケージとしては、昨年の8耐の時のマシンより少し良くなっているという手ごたえがあります。　チームに関しては、先の事も考えスタッフの若返りも少しずつ図っているところです。　外人ライダー二人に関しては、今年WSBで調子が良いので、要望が強くなるかな？という心配もあったが、二人のスタンスは変わらずチームに徹する姿勢で安心しました。彼らの好みに合わせれば、もっと速いのは分かっているが、今年は少し中須賀選手が彼らの乗りやすいような配慮をしているようです。ガソリン給油装置に関しては、タンクの形状や、EWC組の実績を勘案して1つ口の物に変えました。給油時間に関しては去年と大差ないレベルにあります。

(山田)　予選でポールポジションを狙いますか？目標タイムは？

(吉川監督)　予選に関しては、監督としては正直2位でも3位でもいいのだが、ライダーとしてはトップ取りたい気持ちは分かります。転倒だけは避けてほしいのだが、その辺りはライダーも十分認識しているので任せます。

(山田)　レースでの目標は勿論4連覇だと思いますが、不安要素はありますか？記録の目標と最大のライバルはどこですか？

(吉川監督)　勿論連覇を狙っているが、記録に関して219周とか、220周とかシミュレーション上は昨年も可能だった。但しリスクとマージンの関係で、まず勝つことが大事なので、レース中盤から終盤で、相手とのアドバンテージがあれば少しラップタイムを抑える。昨年もA.ロウズが好タイムを出した後、「もっと行けるけどどうする？」と聞いてきたが、2位との差が少し開いたので抑えさせた。競り合った結果記録更新はあり得るでしょう。　不安要素に関しては、敢えて言うならスタッフの若返りで少しずつ入れ替えをしているので、新しいスタッフが雰囲気やプレッシャーでミスをする可能性があるあたりかな？　最大のライバルは、やはりホンダ(Red Bull Honda with 日本郵便) とカワサキ(Kawasaki Team GREEN) でしょうか？

【YAMAHA FACTORY RACING TEAM: 中須賀克行選手】

(山田)　今年の8耐に向けて、現在の仕上がり具合はいかがですか？

(中須賀選手)　マシンについては、大きな変更はないが、少しずつ改良されてきています。昨年は全日本で17インチタイヤとのマッチングに苦労したが、昨年後半からかなり良くなり、8耐マシンにもそれが生かされている。YZF-R1は4年目になるが、少しずつ改善されてるので、手ごたえを感じている。

(山田)　予選でポールを狙うか？目標タイムには？

(中須賀選手)　ポル（エスパルガロ）のタイム（2分06秒000）は超えたいな！まあ誰が出してもいいんだけど。レースに対しては、予選グリッドはそれ程重要ではないけど、やはり見に来てくれるお客さん、期待してくれているファンの皆さんに楽しんでもらえる走りをしたいですね。

(山田)　レースに向けての抱負と自信は？

(ローズ選手)　ライダー3人は勝ち方が分かっているので強い。いかにラップタイムを安定させるかがポイントで、レースまでの準備が大事ですね。今のところテストも順調なので、あとはスタッフも含めレースで同じ事を同じように、ミスなくやる事で結果が付いてくると思う。ライダー3人の調子は非常に良いので、2016年の218周は超えたい。