みなさん、こんにちは! ブリヂストンの山田宏です。
ブリヂストンを装着して鈴鹿8耐に参戦するチームへのインタビュー。今回は『Red Bull Honda with 日本郵便』の宇川徹監督と高橋巧選手にお話を聞きました。
【Red Bull HONDA with 日本郵便:宇川徹監督】
(山田) HRCワークス復活とブリヂストンタイヤを選択に至った経緯について教えてください。
(宇川監督) HRCとしてのワークス活動は10年間休んでいたのですが、やはり強いホンダ・強いHRCを復活させようという意志で、全日本ロードレース選手権と鈴鹿8耐の両方に復帰することが決まりました。決定が2017年暮れギリギリだったのですが、鈴鹿8耐をやるならブリヂストンさんでなければ勝てない時代となっていますので、"やるならブリヂストン!!"ということで、タイヤサポートをお願いしました。
(山田) 全日本ロードレース選手権最高峰JSB1000クラス現役チャンピオンの高橋巧選手に加えて、現在唯一の日本人MotoGPライダーの中上貴晶選手組み合わせ。強固なライダーラインナップとなっているように見えますが?
(宇川監督) 中上選手に関しては、彼は今年の鈴鹿8耐に参加するただ 1人のMotoGPライダーですから、GPライダーの走りを見せてもらいたいです。彼自身もやる気が溢れているように、私には見えます。
(山田) HRCワークス復活勝利に向けて、強力なライバルが多数います。短い期間ではありましたがどのような準備を進めてきましたか?
(宇川監督) 10年ぶりのワークス活動ということで、まずは社内にレース現場を経験した人が少なくて、まずは人集めから開始しました。今のチームスタッフで、過去にレース活動を経験したことがあるのは、おそらく2人だけ。あとは皆、とても若いスタッフです。正直なところ、全日本ロードレースの最初の数戦は、車両を転がすことで精一杯という感じで、『ここのところやっとチームとして動け始めたかな?』という印象です。直前のレースとなった全日本のSUGO大会では、結果は2位でしたがかなり良い走りができていましたから、チームとして今は上り調子だと思います。
(山田) 鈴鹿8耐に向けて積極にテストを重ねています。テスト結果の感触と意気込みはどうでしょうか?
(宇川監督) 車両としてはずいぶん仕上がってきたなという印象ですが、GPの都合もあって中上選手がテストに参加できる絶対回数がやや少なかったことが、若干の不安要素です。もちろん、そこはGPライダーですから大丈夫でしょう。目標はもちろん優勝です。
【Red Bull HONDA with 日本郵便:高橋巧選手】
(山田) 鈴鹿8耐ですでに3勝を達成されています。今年は全日本ロードレース選手権の最高峰クラスのチャンピオンとして新チームでの鈴鹿8耐参戦となりますが、これまでと心境の違いはあるのでしょうか?
(高橋選手) いいえ、心境の違いはありません。過去に3勝したといっても、最近3年は連敗していますし、1年に1回しかない鈴鹿8耐は、毎年毎年を常に大切なレースととらえて臨んでいることに変わりはありません。やるべきことをやれば結果が着いてくると思っています。
(山田) 長年所属したチームを離れ、今年は復活したHRCワークス体制のチームで、全日本ロードレース選手権に参戦されています。今シーズン前半の結果をどのように捉えていますか?
(高橋選手) 10年ぶりの復活で、レーシングライダーとしての自分にはこれ以上ないパッケージだと思いますが、車両スペックも新しくなったことも合わせて、僕自身を新チーム・新スペック車両に合わせていかなければならないところ、そこが少し遅れてしまったことで、うまく結果を残せない前半戦でした。鈴鹿8耐をきっかけに良い流れを作って後半戦に臨みたいです。
(山田) チームメイトの中上選手については?
(高橋選手) あまりこれまでのテストで、中上選手は乗る機会が持てなかったので、テストで乗ったフィードバックを共有したいです。GPライダーのことをもちろん凄いと思っていますが、自分たち全日本ライダーが劣っているとは決して思いません。チームメイトとして当然切磋琢磨して、やるべきこと協力してやっていきます。
(山田) 鈴鹿8耐への意気込みを教えてください
(高橋選手) 久々のHRCのワークスチームですが、鈴鹿8耐に勝つためにワークス復活したと思っています。何が何でも勝ちます。