次のS字は、アウト側のクラッシュパッドが目の前に見えてきて、結構視覚的にも恐怖感のあるコーナー。最初のゆるい左コーナーは縁石につけて3速全開でいけるけど、問題はその次。この右コーナーの幅の広いイン側の縁石に乗せる時が要注意。ここでボクは豪快に乗せていくんだけど、まさにこの縁石のところがブレーキングポイントになる。それでなくとも、横Gが残った状況でのブレーキングだから姿勢が不安定になる。さらに、サスペンションセッティングがハードなクルマは車体が跳ねてしまうから、コーナーの進入がより難しくなるぞ。もちろんタイヤが浮いてるわけだから、ABS付きのクルマでもストッピングパワーは落ちてしまう。だからサスペンションの硬さに応じて、縁石に乗せる度合いを変え、臨機応変にそして確実にアプローチしていくようにしよう。
最終コーナーは、右、右、右と3つのRで構成された複合コーナー。どのラインをトレースするか、アクセルを踏むべきなのか、ブレーキングをするべきなのか、それともステアリングを切るべきなのか、かなり迷ってしまう複雑なコーナーだ。もちろん、クルマによりコーナリングの方法も異なってくるから、自分のクルマの得意分野を活かしてあげることが必要になってくる。まさにドライバーの"頭脳"が問われるコーナーだね。クルマの向きを変えつつ、イン側にしっかりついてアクセルを目一杯踏めることが重要になってくる。よくある失敗例はコーナリングで速度を上げすぎて、最終コーナーでアンダーステアを出してしまうパターン。この場合、せっかくのストレートでのアクセルオンのタイミングが遅れるから、ストレートの速度が落ち、タイムダウンしてしまうんだ。つまり、最終コーナーの速度を上げるより、どれだけ脱出時のトラクションを引き出してやるかがポイント。シフトはずっと2速のままアクセルとステアリングで調整するのが基本。ランサーやインプレッサクラスは3速の場合もあるよ。
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ここ筑波サーキットコース1000の路面はカントが少なくフラット。一度アンダーステアを出してしまうとそのままズルズル回復しない場合が多い。だからフロントタイヤをしっかりグリップさせることが重要だ。オールフラットで見通しがきくという点では、北海道にある十勝インターナショナルスピードウェイを凝縮したイメージかな。縁石はコース全面に渡って比較的低いので利用した方がオトクだね。またコースレイアウト全体の性格は、コーナーの奥が深い"待つコーナー"が多く、トラクション重視のサーキットといえるね。ここでみがいたその走りは、同じようにトラクション重視の性格を持つコース2000にも通用するはず。タイヤの使い方としては強めのブレーキングからのターンイン。そして出口でのトラクションと、比較的タテ方向のグリップが重要になってくる。つまりタテ方向のパフォーマンスを引き出せるドライバーが速いってことになるんだ。まずはコース1000で筑波サーキットの特徴を知りながらドラテクを身に付け、コース2000にデビューするっていう方法もある。逆にコース2000で行き詰まったらコース1000でトラクションを学ぶっていう方法も有効だね。