第10回 セントラルサーキット<その1>
山野哲也 (ジムカーナ&レーシングドライバー)
セントラルサーキットは、大阪から約1時間の位置にあり、アクセスも申し分なし。過去にJGTCのオールスター戦も行なわれたことのあるサーキット。全長は約2.8kmと、ほどよい長さだ。山を切り崩して造ってあるのでアップダウンもかなりあり、さらには立体交差もあったりで、鈴鹿サーキット並みのコースレイアウトなんだ。とってもエキサイティングな設定でありながら、長いストレートもあって、ゼロヨンも行なわれている。汎用性の高いサーキットだね。ただ、セーフティゾーンが比較的少ないから、コースアウトするとダメージが多いかも。コーナーが続く区間が多いので、ライン取りやアクセルのオンオフのタイミングが速さのキモとなるレイアウトだね。
ホームストレートは、どんなクルマでもきっちり4速に入る長いストレート。速いクルマだと200km/hを超えるぞ。そこからブレーキングしながら、3速に落とす。
直後の1コーナーは、ブラインドで先が見えない上に、逆バンクになっている。さらに進入のブレーキング区間が下り坂なので、勇気が必要な所だね。2コーナーにかけてはクルマが不安定になりやすく、ライン取りも難しいぞ。ここでインにつきすぎると、2コーナーの出口がきつくなるから、インを1台分あけてラインを取り、2コーナーでのCPは奥にとろう。そこから3コーナーにかけては、なるべく直線的に立ち上がろう。うまくいけばホームストレートよりもその後の車速の伸びがよくなる。シフトは3速で立ち上がった後、11コーナーの隣あたりで5速に入るぞ。
4コーナーもかなりブラインドになっている。ただし、1コーナーとは逆で、4~5コーナーは登り勾配。なるべくブレーキングをがまんして、さらに残すようにして進入するのがもっとも速い走りだ。シフトはここから7コーナーまで3のまま。
5コーナーでは、しっかりとインにつくのがベスト。CPはポイントではなく、ゾーンとして捉えよう。その後は、トラクションをしっかりかけながら立ち上がる。脱出のラインはアウト側いっぱいまではいかずに、次の6コーナーの準備として真ん中までにする。
5コーナーの出口のラインを真ん中にした後は、6コーナーの進入のためのアウトを目一杯とろう。ここはクルマによって全開でいくかいかないかが分かれる。横Gをかなり受けながらのコーナリングになるので、タイヤはヨコ方向のグリップを多く使う。なるべくアクセルを多く踏めるような体勢にするのがポイント。次の7コーナーの進入に向けて一瞬アクセルをオフ。クルマの姿勢を変えて、Gを右から左に移す。
比較的インにつきにくいのが7コーナー。ここでしっかりインを取らないと、後半路面のギャップに乗ってさらにアウト側に飛ばされるから要注意。ちょっと速度を落とし気味にしてでもインについて、アクセルオンのタイミングをなるべく手前にしよう。