第12回 オートポリス

山野哲也 (ジムカーナ&レーシングドライバー)

 1990年にF1を開催するために造られた九州唯一の国際公認サーキット。今は大分県上津江村が経営していて、国内ただ一つの村営コースなんだ。施設はかなり高級な造りで、コントロールタワーをはじめ、ピットや観客席など快適に過ごせる。熊本空港からおよそ1時間くらい、福岡からは九州自動車道経由で約2時間の位置にある。サーキットはすごく近代的なんだけど、その周辺は阿蘇の大自然がそびえ立つ。そこは九州でもっとも人気のあるドライブコースがあって、まさに日本のグランドキャニオンみたいなんだ。
 ここはコース図だけではわからないけど、実際に走ってみるとかなりテクニカル。ストレート区間よりも、横Gのかかってるコーナー区間が多く、さらにアップダウンが52mと激しく、まるでオールターマックのWRC並み。ストレートのスピードよりも、コーナリング性能やライン取りでタイムが大きく変わる。だからドラテクがとっても問われるコースなんだ。

 速いクルマだと、200km/h以上は出るメインストレートを駆け抜け、1コーナー手前でフルブレーキング。ここは直角コーナーだけど、そのRは40Rときつく、思ったより速度を落とさないと曲がらない。しっかりと減速したあと、インをしっかり取って立ち上がっていこう。ギヤは3速。立ち上がってから4速へシフトアップ。続く240Rは全開。

 次はコーナーが連続する区間。それぞれ50R、50R、60RのRで、ずっと3速だけどライン取りが難しい。3つのコーナーをゆるい円でつなぐようにラインを描くんだけど、できるだけきれいな弧になるようにしよう。最後の60Rは立ち上がり重視。CPは奥にもっていこう。

 続くヘアピン30Rは2速にシフトダウン。しっかり速度を落として、インに長くつく。CPはポイントではなく、ゾーンとして捉えよう。出口は立ち上がり重視で、クルマが横方向に逃げないようにトラクションをしっかりかける。

 右100Rを全開で抜けたあとの左100Rはすごく難しい。ブラインドになっていて先が見えないのと、コーナーが長いからなんだ。速度調整やライン取りがすごく難しく感じると思う。ここはアウトから進入する時に、ブレーキで減速してから入るのではなく、アクセルオフ程度で入ろう。頑張りすぎると、どんどんアウトへはらんでしまう。横Gと戦いながら、しっかりインにつくのが重要だね。小排気量のクルマは4速。大排気量のクルマは3速でコーナリング。


 手前の左100RでかかったGを少しずつなくしながら、抵抗をなくすように立ち上がったあとは、激しい登り勾配が待っている。ここで舵角がいつまでも残ってると、抵抗になって加速しないので、できるだけステアリングはニュートラルにしよう。シフトは4速に入る。

 次の30Rはかなりきつい。右100Rの前のヘアピンと同じRなんだけど、それ以上にきつく感じる。コーナー形状は、直前まで登ってて、そしてすぐ下りになっている。峠を越えるっていうイメージ。だから先が見えなくて、それできつく感じるんだね。進入ではしっかりブレーキングして、イン側の縁石にパタパタと軽くかすめればベスト。シフトは2速。

 30Rから先は、60R、90Rと一気に山を下る。気持ちいい反面、恐怖感もかなりある。シフトは、2速から3、4と上げてゆく。60R手前でブレーキングしながらステアリングをインに切り、4速ホールドか、クルマによっては3速にシフトダウン。

 90Rは、コーナリングしながら下りから登りに変わっていくコーナー。手前で軽いブレーキングで3速にシフトダウン。80Rにかけて3速のままか、クロスミッションの入っているクルマなら4速に入る。80Rはかなりきつい登り。

 60Rは軽いブレーキングから、4速なら3速に落とす。次の50Rにかけてはミドルのラインを取る。50R~40R~50RとそれぞれのCPをしっかり取りながら、コーナーを登っていこう。前半区間の50R~50R~60Rとイメージが似ていて、舵角が少ないラインを描くようにしよう。

 続く120Rは全開で抜け、そのあとの85Rへ進入していく。この時ブレーキは残しつつ3速にシフトダウン。徐々にインに寄り、縁石をトレースしながら、次の40Rを直線的に立ち上がるようにしよう。この40Rは、ストレートにつながるので、コーナリングというよりは直線区間として考えよう。

 オートポリスのもっとも難しい区間は、後半の60R~50R~40R~50Rのところ。ここでインをしっかり取ることが難しい。クルマによってラインやブレーキ、アクセルを開けるポイント、ギヤも変わってくるんだけど、後半区間でうまく走れた者がオートポリスを制するっていえるね。
 路面は比較的グリップが低く、タイヤもタレやすいコースだから、タイムアタックをする場合は計測1、2周目にかける方がいいかも。いずれにしてもコーナリング重視のサーキットだから、横グリップの高いマシンセッティングにして、理想的なライントレースができるとタイムアップするぞ。

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